愛猫がどんな気持ちでいるのか、飼い主さんなら理解してあげたいと思うものですよね。
武蔵野大学教育学部講師の齋藤慈子先生によると、猫が安心しているか、していないかは「表情にも表れる」のだそう!
この記事で、くわしく解説していきます♪
安心していない猫の表情
まずは、安心していない猫の表情の特徴を、パーツ別に解説します。
耳
猫は恐怖を感じていると耳を横に倒し、攻撃的な気分が強まると反らせます。
また、警戒しているときは、ピンと対象に向かって立ち上げて、ぴくぴくと動かすこともあります。
目
猫は不安な対象を察知すると、目を大きく開いて、黒目(瞳孔)が広がりがちに。その後は、対象に照準を定めるので細くなります。
ひげ
猫は不安を感じると、ひげの根元の筋肉に力が入り、対象から遠ざけようと顔を沿わせながら後方に反らせます。
口
猫は威嚇するとき、犬歯をむき出しにします。恐怖や警戒心があるときは、力を入れて口を閉じることも。
こんなしぐさやポーズも、安心していないサイン?
表情以外にも、次のようなしぐさやポーズをしているときは、安心していないサインかも……!
①鼻の頭を舐める
かわいいしぐさですが、緊張したときや不安なときは、気持ちを落ち着かせるために鼻を舐めることがあります。
②前足を出して座る
一見リラックスしているように見えますが、逃げたり、攻撃に転じたりできる体勢なので、やや警戒心があるといえるでしょう。
③背中を丸めて毛を逆立てる
まさに威嚇の体勢! 背中を丸めたり、毛を逆立てて自分を大きく見せて、相手を威圧しようとしています。
安心している猫の表情
続いて、安心している猫の表情の特徴を、パーツ別に見ていきましょう!
耳
頭部の筋肉もゆるむことから、耳は正面を向かず、左右に少し開きがちに。
目
安心していると、目がふんわりと半分くらいしか開いていない状態になります。目頭から保護膜(「瞬膜」)が出ることも。
ひげ
ひげの根元の筋肉に力が入らず、重力にまかせて、ひげはゆるやかに垂れています。
口
脱力しているので、口を閉じるための筋肉もゆるみがちになります。少し開いていたり、舌をしまい忘れたように、チョロッと出す猫も!
こんなポーズやしぐさも安心しているサイン♪
表情以外の次のようなしぐさやポーズも、安心しているサインです。
①香箱座り
足をたたんで座る「香箱座り」は、すぐに行動することができない体勢なので、安心しているといえるでしょう。
②ヘソ天
猫にとって、お腹は急所! そのお腹を見せている「ヘソ天」のときは、まさに安心しきっている証拠です。
このときのしっぽは、力が入らず伸びていたり、大きくゆっくり揺らすことも。
③お尻を着けて座る
お尻を床などに着けて座っていると、次の行動がすぐにできません。なので、この体勢も安心しているのでしょう。
④ゆっくりまばたきする
猫は、相手に敵意がないことを伝えるとき、まばたきをします。もし目が合ったときにするなら、安心しているのでしょう。
愛猫の表情やしぐさを、飼い主さんはよく観察してみてください! 愛猫の気持ちがわかったら、より信頼関係が深まるかもしれませんね♫
参考/「ねこのきもち」2017年9月号『みんなの愛猫は安心している? ニャ論調査スペシャル』
(監修:武蔵野大学教育学部講師 齋藤慈子先生)
イラスト/中山三恵子
※一部の写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
文/雨宮カイ