キャリーケースを嫌がる、苦手にしている猫はとても多いです。でも、動物病院に行くときにはどうしても入ってもらう必要があります。
今回はどうしたらなるべく猫に負担をかけずに使ってもらえるか、獣医師に答えてもらいました。
キャリーケースと動物病院を結び付けさせないで
通院時にだけキャリーケースを使っていると、猫はキャリーケースと動物病院を結び付け、飼い主さんがキャリーケースを準備しようとしただけで警戒するようになります。当面の通院時は、さりげなく猫に近付き、バスタオルなどで素早く猫の全身を覆い、大きめの洗濯ネットなどに入れる方法を試して。
キャリーケースはふだんから部屋に置いて、慣れさせておくのがおすすめ!
慣れていた方がいいといってもいきなり慣れさせることはできません。以下のような方法で少しずつ慣れさせてあげましょう。
1、キャリーケースに入ったらおやつをあげる
キャリーケースをさりげなく置いておき、猫が中に入ったときに好物を与えるのを繰り返して。何日か続けてやってみましょう。
2、おやつを持ちながらケースの近くで自分から入るのを促す
猫が寄ってきて、中に入ってから持っていたおやつを与えると、入ったらイイコトがある! と覚えてくれます。
3、キャリーケースの中にフードを置いておく
そのままくつろぐ様子が見られたら慣れた証拠。ときどきフタを閉めて、部屋の中で持ち運んでみると、移動の練習にもなります。
もし、すでに猫の中で嫌な記憶と結びつけられている場合は、再び慣れさせるのには時間がかかります。日々の生活の中で徐々に慣れさせていくことで、猫はあまりストレスを感じずに入ってくれるようになるでしょう。ふだんから時間をかけて取り組んでみて。
参考/「ねこのきもち」2016年6月号『こちら、ねこのきもち獣医師相談室です』(監修:ねこのきもち獣医師相談室)、2016年8月号『猫のクオリティーオブライフを尊重するために知っておこう!』(監修:帝京科学大学助教 小野寺 温先生)に掲載されているものです
文/浪坂一
イラスト/松林今日子、内田尚子
※この記事で使用している画像は2016年6月号『こちら、ねこのきもち獣医師相談室です』、2016年8月号『猫のクオリティーオブライフを尊重するために知っておこう!』に掲載されているものです。