猫の爪は鋭く尖っているため、伸びたままにしていると飼い主さんも猫自身もケガをしてしまう恐れがあります。しかし、爪を切ろうとしても嫌がられてできないこともあるでしょう。
そこで今回は、アニマルケアサロンFLORAの院長・中桐由貴先生に、注意したいケガとオススメの爪切り方法を教えてもらいました。
爪が伸びているときはこんなケガに注意!
引っかけて爪を折ってしまう
猫がカーテンなどの布製品に飛びつき、爪が引っかかって折れたり剥がれたりすると、出血してしまうことがあります。また、カーテンに爪が引っかかって宙吊りになってしまった場合は、猫が暴れて足を脱臼してしまう恐れも。
顔に引っかき傷を負う
猫は後ろ足を使って、耳の後ろなどの頭部をかきます。そのため、後ろ足の爪が伸びていると、皮膚に爪が刺さり、自分の顔に傷をつけてしまうことが。
同居猫を傷つける
同居猫がいると、猫同士で激しくじゃれ合うこともあるでしょう。爪が伸びていると、猫パンチが相手の目元に命中したとき、瞳の表面を傷つけてしまうことがあります。
シニア猫は巻き爪にも注意!
そのほか、猫は高齢になると爪とぎの回数が減るため、古い層が剥がれずに分厚くなり、伸びた爪が肉球に刺さって痛みが生じることも。この場合は、動物病院での処置が必要となりますので、注意してください。
ケガ防止のためには、月1回を目安に爪を切ろう!
室内でのケガを予防するためには、爪切りは欠かせません。最低でも月に1回は行うようにしましょう。
しかし、嫌がる猫を無理に押さえつけながら行うと、恐怖を感じて苦手意識が強まってしまいますし、時間をかけて行うのも猫の負担になります。
猫の爪切りのコツは、猫の気をそらしながら手早く行うことです。安全性が高い猫用のハサミ型爪切りを使用して、愛猫のタイプにあった「ながら爪切り」に挑戦してみましょう。
「ながら爪切り」にチャレンジしよう!
食いしん坊さんなら「おやつを食べながら」
食いしん坊な猫にオススメなのが、おやつを与えながら爪切りをする方法です。一人がおやつを与え、もう一人が爪を切るという二人体制で行います。ペースト状のおやつだと、少しずつ舐められるので◎
好奇心旺盛の性格なら「おもちゃで遊びながら」
好奇心旺盛な猫にオススメなのが、おもちゃで気を引きならが行う爪切りです。これも二人体制で行います。おもちゃは猫が興奮しすぎないように、気をひく程度に少しだけ動かしてください。
逃げてしまう猫なら「タオルに包みながら」
爪切りを見ただけで逃げ出してしまう猫にオススメなのが、タオルで包みながら行う爪切りです。バスタオルで顔を覆うことで安心感が増しますよ。
なお、この方法なら一人でもチャレンジ可能です。
爪切りが苦手な猫は多いですが、この「ながら爪切り」なら、その苦手意識も和らぐかもしれません。また、一気に全部の爪を切らず、何日かに分けて切るのも一つの方法です。
愛猫をケガから守るためにも、愛猫にあった方法でしっかりと爪切りを行いましょう!
参考/「ねこのきもち」2019年3月号『「やらなきゃ」には理由がある 病気・ケガから愛猫を守るお手入れ』(監修:アニマルケアサロンFLORA院長 日本ペットマッサージ協会理事 中桐由貴先生)
文/ishikawa_A
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。