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水が平気な猫は試してみて! 猫の「王道シャンプー」

猫って水が苦手な印象がありますよね。また、自分で毛づくろいする猫には、「シャンプーは必要ない」と思われがちに。

でもじつは、シャンプーには被毛の美しさはもちろんのこと、皮膚を健康に保つ効果も期待できるのです。



猫のシャンプー……その前に「水慣れ度」チェック!

シャンプーされる猫
シャンプーの前に、飼い主さんは愛猫の「水慣れ度」をチェックしてみてください。

スポンジにお湯を含ませて、愛猫の背中にやさしくかけてみましょう。そのときの愛猫の反応は……?


→もし水に濡れることが全然平気で、抵抗はするけれど体を押さえることができる程度であれば、しっかりキレイになる「王道シャンプー」にトライしてみましょう!

猫のシャンプーの事前準備

シャンプーをする直前には、次の3つのことを行うといいでしょう。

①ブラッシングをする

ブラッシングされる猫
毛のもつれをほぐしたり、浮いている抜け毛を取り除きましょう。シャンプーの泡がなじみやすくなります。

②健康状態を確認する

食欲、排泄物や皮膚の状態をチェックしてください。少しでもいつもと様子が違ったら、シャンプーは延期しましょう。

③爪を切る

シャンプーのとき猫が暴れて人がケガをしないように、とくに前足の爪は切っておくといいでしょう。

猫の「王道シャンプー」にトライしよう♪

シャンプーされる猫
今回は、ちば愛犬動物フラワー学園講師の花島秀俊先生のお店で実際に行っている手順を、飼い主さん用にアレンジして紹介していきます。

用意するもの

  • (リンスイン)シャンプー
  • ブラシ(短毛→ピンブラシ、長毛→スリッカー)
  • ガーゼ
  • 歯ブラシ(毛が柔らかいタイプ)
  • バスタオル2〜3枚(長毛は多めにあると◎)
  • ドライヤー
  • ブラッシングスプレー

飼い主さんの服装

長袖・長ズボン

長袖・長ズボン
猫が暴れてもケガをしないよう、手足が隠れる服を着ましょう。

エプロン

エプロン
エプロンは胸まで覆うものがいいでしょう。濡れた猫を乾かす際に活躍します。

手順1:濡らす(所要時間:約10分)

被毛を濡らすのは、おもに2つの役割があります。1つは、大きな汚れを流すため。2つ目は、被毛の根元までお湯が行き渡ることでシャンプーの泡立ちをよくし、シャンプーの洗浄効果を高めることができます。

①猫が嫌がりにくい背中から、ゆっくりお湯をかけよう!

シャンプーされる猫
猫の体を片手で押さえながら、人肌程度(35℃前後)のお湯を背中にかけます。ノズルを体に直接当てると、水の音やしぶきが出にくくなるので、猫が嫌がりにくいです。

水勢は…

シャワー
シャワーの勢いはこのくらいにしましょう。

②前足を持ち上げて、お腹を濡らそう!

シャンプーされる猫
前足を持ち上げて、お腹にお湯をかけましょう。猫を壁や浴槽に寄せて行うと、動きを制限しやすいです。

写真のように、猫の前足の間に指を入れて持つと固定しやすいです。

2人で行う場合は……

シャンプーされる猫
もし猫が暴れてしまう場合は、猫を押さえるのを誰かに任せてもいいでしょう。シャワーを持たない手が空くので、猫の動きに合わせてお湯をかけやすくなります。

このあとの手順も、猫を保定する人がいるとスムーズでしょう。

手順2:シャンプー〜すすぎ(所要時間:約15分)

毛づくろいで取れる汚れは、あくまで被毛の表面にあるもののみ。シャンプーをすると、被毛の奥深くにある皮膚を洗うことができます。

シャンプー剤が残らないようにしっかりすすぐことで、皮膚を清潔に保てます。

①手に取ったシャンプーを背中からつけて洗っていこう!

シャンプーされる猫
濡らす工程と同じく、背中から始めましょう。シャンプー剤を手に取って、泡が皮膚まで届くように、時々毛並みに逆らうようにしながら体全体に泡をなじませて。

シャンプーされる猫
ポイント:お尻を洗うときは、片手で猫の首下を押さえる。

シャンプーされる猫
ポイント:前足を持ち上げて、お腹もゴシゴシ♪

②顔周りは道具を使って洗おう!

シャンプーされる猫
体についた泡を使い、顔の細かい部分を洗いましょう。鼻や目などの汚れは「ガーゼ」を。

シャンプーされる猫
あごの汚れには「歯ブラシ」をやさしく当てると、汚れが取れやすいです。

③濡らすときと同じ要領で、しっかりと泡を洗い流そう!

シャンプーされる猫
ノズルを猫の体に直に当てて、泡を流していきます。被毛の奥に泡が残らないように意識して、しっかりすすぎましょう。

シャンプーの泡が残りやすい部分
ポイント:足の付け根は泡が残りやすいので、重点的に!

別でリンスをする場合は……

シャンプーされる猫
シャンプーとリンスが一緒になっていないものを使ってもOK。リンスを別で使うと、より毛並みを美しくすることができます。

その際は、上記の③のあとに、希釈したリンスを体全体にかけて、10秒ほど置いたら軽くすすぎましょう。

手順3:乾かす(所要時間:短毛 約30分/長毛 約40分)

濡れた被毛をそのまま放置すると、夏であっても水分が蒸発する際には、体の熱も奪われてしまいます。

また、自然乾燥は被毛がもつれて、毛玉ができやすくなってしまいます。そのため、乾燥はとても大切なのです!

①足やしっぽの水分を軽く絞ろう!

シャンプーされる猫
お風呂場にいるうちに、だいたいの水気を切っておきましょう。足やしっぽを、付け根から先に向かって軽く握って絞ります。

こうすると、その後のタオルドライがラクになります。

②タオルで軽く全身を拭こう!

タオルで拭かれる猫
大きなタオルで体を包み、全身を拭いていきます。猫は顔が濡れることに敏感なので、顔から拭いてあげるといいでしょう◎

③タオルを替えて、しっかり拭いていこう!

タオルで拭かれる猫
お風呂場からドライヤーを使う場所に移動して、あらためて念入りにタオルで拭いていきましょう。毛束が細かくなるのが目安です。

ここでしっかり水分を取ることで、ドライヤーを当てる時間を短縮できます。

タオルで拭かれる猫
ポイント:足の内側も念入りに!

タオルで拭かれる猫
ポイント:お腹もしっかり拭きましょう!

④ドライヤーをエプロンに引っかけるようにセット!

ドライヤー
ドライヤーを使って本格的に乾かしていきましょう。エプロンの胸元にドライヤーを差し込み固定すると、両手が自由になるので猫を乾かしやすいです。

⑤ブラシで被毛を分けながら、根元からしっかり風を当てて!

ドライヤーをされる猫
ドライヤーは、一番弱風(静音)のモードを選んで。温度設定ができる場合は、低めに設定するといいでしょう。

ブラシと手を使いながら被毛をかき分けて、根元から風を当てるように乾かします。

とくに長毛の場合は……

猫にスプレーをかける
毛玉予防や毛艶をよくするためにも、長毛は必ずブラッシングスプレーをかけながら乾かしましょう。

短毛も毛玉ができないわけではないので、どの猫にも使うことをおすすめします!

水が苦手な猫は「水のいらないシャンプー」を

体を拭かれる猫
今回は水が平気な猫向けに王道シャンプーを紹介しましたが、濡れるのが苦手なコは、水のいらないシャンプーもあります。

下記の記事でくわしく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪

水なしシャンプーで簡単に! 猫に負担がかかりにくいケア方法とは?

参考/「ねこのきもち」2017年8月号『トライするなら今です!メリットいっぱい サマーシャンプーしちゃお★』
(監修:ちば愛犬動物フラワー学園講師 花島秀俊先生)
文/sorami
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