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初期では気づきにくい「肝臓とすい臓の病気」愛猫は大丈夫?

初期に目立った症状が見られない、「肝臓」や「すい臓」の病気。一緒に暮らしている飼い主さんでさえ、初期の異変を見逃してしまうことから「沈黙の臓器」とも呼ばれているのですよ。
今回は、そんな猫が注意したい、肝臓とすい臓の病気について解説します。

こんな症状が見られたら、愛猫は病気かも?

見つめる猫
getty
肝臓とすい蔵の病気は、症状があらわれにくく、じわじわと進行していきます。しかし、症状が“まったくない”ということではないので、小さな愛猫の変化にいち早く気が付けるかが大切になってきます。

肝臓とすい臓は、食べ物を消化し栄養分を腸に吸収しやすくする消化器なので、多くの場合、「嘔吐」の症状がみられるようです。

病気が進行していくと……?

「黄疸」の症状が出る場合があります。粘膜や皮膚が黄色くなることから、白目部分や口周りの皮膚などに目立って症状があらわれることも。また、排尿が普段よりも黄色く濃くなるといった症状も見られます。

急激な体重の変化には要注意

愛猫の元気がなくゲッソリしている、急激に体重が減ったなどの場合は、かなり危険な状態かもしれません。1カ月の間に10%以上体重が減ると、病気のサインともいわれているので、なるべく早く受診してください。

こんな「肝臓の病気」に注意して

目を閉じる猫
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胆管肝炎

胆管は肝臓から胆のう、十二指腸をつなぐ役割を持ちます。「胆管肝炎」は、胆管が腸内細菌に感染したり、免疫機構が異常に働いたりすることで炎症を起こし、それらが広がって肝臓へ影響を及ぼしている状態のこと。

炎症が繰り返されると、肝臓の機能は低下し、徐々に萎縮していきます。患部に痛みこそありませんが、体はだるく、悪化すると「肝硬変」になるおそれも。

肝リピドーシス

肝臓に脂肪が溜まって、組織が脂肪に置き換わることで、肝臓が正常に機能しなくなる状態を「肝リピドーシス」といいます。

高齢の猫や肥満体型の猫に多く見られ、放置してしまうと最悪の場合、死に至るケースもあるので注意しましょう。肥満体型の猫が2日以上食事をしない場合は、危険な状態かもしれないので、すぐに受診してください。

こんな「すい臓の病気」に注意して

見上げる猫
getty

すい炎(急性)

すい蔵に炎症が起きている状態を「すい炎」といいます。すい炎には、急性と慢性のものがあり、急性の場合は体を強打した際に、すい液が漏れてしまうことなどが原因となって発症することが多いです。

すい液が漏れると、すい蔵が溶けて激しい炎症が起こり、強い腹痛から猫がうずくまったり、1日に何回も下痢をしたりするなどの症状が見られます。

すい炎(慢性)

慢性の場合は、胆管肝炎などが影響していることが考えられ、発症した場合は、じわじわとすい臓の機能が低下していくのが特徴です。
嘔吐や体重の低下、食欲が落ちるなどの症状がらわれるので、見逃さないようにしてください。

肝臓・すい臓の病気を予防するには?

ボーッとする猫
getty

定期的に健康診断を受ける

初期の異変には気が付きにくい肝臓とすい臓の病気ですが、定期健診を受ければ早期発見に繋がります。若い猫であれば1年に1回、高齢の猫であれば半年に1回以上の健康診断を受けましょう。

肥満体型にさせない

肥満体型の猫ほどかかりやすい病気がある、肝臓とすい臓の病気。だからこそ、与える食事の量や運動不足には注意を払ってあげることが大切です。1日の食事量をしっかりと量ってから、与えるようにしましょう。

人の食べ物はなるべく与えない

猫が口にすると体に影響を及ぼす食べ物もあります。そのため、人の食べ物を猫に与えるのは極力避けましょう。

小さな異変にも注意を……!

ハナツン
getty
小さな変化を見逃さないことが、肝臓やすい蔵の病気には大切です。飼い主さんが少しでも違和感を感じたら、動物病院で診察してもらいましょう。
参考/「ねこのきもち」2016年11月号『気づきにくい“沈黙の臓器”だから 進行すると怖い肝臓とすい蔵の病気』(監修:日本大学生物資源科学部 獣医学科獣医外科学 研究室教授 附属動物病院外科長 浅野和之先生)
文/やぎこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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