猫の目の病気にはさまざまな種類がありますが、特に多くみられるのが「結膜炎」と「角膜炎」です。今回は、猫の目の病気の種類と、症状について解説します。普段から愛猫の様子を観察し、早めに気づいてあげられるといいですね。
猫の目の病気にはどんなものがある?
・結膜炎
まぶたの裏の粘膜や白目の部分に炎症が起こる
・角膜炎
目の表面を覆っている膜に炎症が起こる
・ブドウ膜炎
眼球を取り巻く内部の膜に炎症が起こる
・白内障
目の水晶体が白く濁る
最近増えている「高血圧症」
近年ひそかに増えているといわれているのが、高血圧の状態になる「高血圧症」です。シニア猫がなりやすい病気であるため、長生きする猫が多くなったことが増加の理由のひとつと考えられます。高血圧は目に症状が出るだけでなく、脳・心臓・腎臓など、全身にも影響が出る可能性があり、脳腫瘍などの重篤な病気が見つかることも。
猫に多い「結膜炎」「角膜炎」の症状は?
猫が「結膜炎」「角膜炎」にかかると、以下のような症状がみられます。愛猫の様子を観察し、異変に気づいたら、早めに動物病院に連れて行きましょう。
目ヤニが出る
猫の目の病気でよくある症状のひとつが、目ヤニです。黄色や緑色の目ヤニのほか、ドロッとしたものや血が混じった赤い状態のものが出ることもあります。
充血する
目の充血は、炎症や出血でみられる症状のひとつです。白目全体だけでなく、まわりの皮膚まで赤くなっていることもあります。
涙が止まらなくなる
結膜や角膜に炎症が起こると、涙が止まらなくなることがあります。片目だけ、または両目から涙が出ることも。
目を開けにくそうにする
炎症でまぶたが腫れてしまったり、痛みを感じたりしたときには、目を開けにくそうにすることがあります。また、目をしょぼしょぼさせることも。
愛猫の目を普段からチェックして早期発見を!
猫の目に異変が起こったときにすぐに気づけるように、普段から愛猫の目の様子をこまめに観察することが大切です。いつもと違う様子に気づいたら、すぐに動物病院へ。早期に発見することができれば、治療も簡単に済み、猫への体の負担も減らせます。
また、目ヤニは目にゴミが入ったときなど、病気ではない場合にも出ることがあります。少量の目ヤニがたまに出る程度なら、ぬるま湯に浸したコットンを目頭に数秒押し当て、ふやかしてから優しく拭き取るなどして、清潔を保ちましょう。
参考/「ねこのきもち」2019年3月号『最新情報や気になるワードも 猫医療の現場から Vol.10 目の病気』(監修:獣医師 獣医学博士 東京ウエスト動物病院院長 江島博康先生)
文/AzusaS
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