毎日何匹もの猫を診察する獣医師ですが、同時に飼い主さんとのコミュニケーションも大事なお仕事のひとつ。しかし、獣医師も人間ですから、なかには苦手な飼い主さんも。
そこで『ねこのきもち』にたびたび登場してくださる10名の獣医師に「困った飼い主さんの行動」を聞いてみると……びっくり回答の数々が寄せられました! お互いに気持ちのいい診察にするために、ぜひ参考にしてみてくださいね!
診察以前に…「猫を離して~!」
愛猫を我が子のように溺愛している飼い主さん。あまりにも想いが強すぎて、診察台にのせようにも猫がかわいそうでできないと、抱っこをしたまま離さない飼い主さんがいるのだそう。「このままでは診察にならない……」と獣医師もお手上げ状態になることもしばしば。
愛猫のためを思うなら、しっかり診察してもらうことが大切です。診察台にのせて、好きなおやつを与えて落ち着かせることから始めてみて。
また、猫の気持ちも落ち着きやすいよう、その猫について一番把握している人が連れて行くといいでしょう。
診察中は…「大きな声を出さないで」
体を拘束される場所として動物病院に嫌なイメージを持っている猫は多く、診察台にのると固まってしまうなんてことも。そんなとき、顔をのぞき込んで「怖いね! がんばってね!」など必死に話しかける飼い主さんは多く、獣医師からは「飼い主さんの大きな声は、猫をさらに興奮させてしまい、診察どころじゃなくなる」という声が。なだめるなら落ち着いた声で優しく「大丈夫だよ~」と声をかける程度にしましょう。
じつはまだいるんです…「猫を叱らないで」
診察台の上で暴れてしまうなど、思い通りに動いてくれない愛猫に対して、焦った飼い主さんが「コラ!」と怒るケースが。でもじつはこれ、獣医師によるとまったくの逆効果だといいます。先ほど書いたように、大きな声を出すと、猫をさらに興奮させてしまいます。直前までキャリーケースに入れて落ち着かせた状態にし、診察台の上でキャリーケースを傾けて猫を出すと、比較的暴れにくいので試してみましょう。
「投薬しました」…ウソをつくのはやめて!
通院中、猫の状態を確認するために前回処方した薬を飲んでいるかを確認すると、「飲ませている」とウソをつく飼い主さんがいるのだとか。「気持ちはわかりますが、投薬が難しいなら別の治療方法を考えたいので、正直に話してほしい」とのこと。愛猫によりよい治療を受けさせるためにも、正直に答えることが大切です。
いかがでしたか? 当てはまってしまった! という方も、少しの心がけで簡単に改善できるものばかりです。お互いが気持ちよくコミュニケーションをとるため、そして何より愛猫の健康のために、受診時は意識してみるといいでしょう。
参考/「ねこのきもち」2020年4月号『獣医師から飼い主さんへ3つのお願い』
文/Carrie-the-cat
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。