猫と暮らす
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自分が感染した時にも役立つ 「新型コロナに感染した飼い主さんの猫」を預かる時に気をつけること
あなた自身やあなたの愛猫への感染リスクを抑えつつ、安全に預かるための注意点や手順を、東京都獣医師会の中川清志先生に教えてもらいました。
「愛猫のお世話をどうするかが不安だけど準備はしていない」が大多数!
しかしその一方で、新型コロナウイルスに感染した場合の準備については、「不安に思うが特に何もしていない」と回答した方が70.2%も。「わかっているけどしていない」のではなくて、「何をしたらいいかわからない」という方が多いのではないでしょうか。
飼い主が感染した場合の猫の状況や、普段から気をつけることなど、ぜひ参考にしてくださいね。
「感染したら猫とはできるだけ接触しない」が原則
しかし極めて稀にですが、人から猫への感染の可能性はあるため、新型コロナウイルスに感染してしまった場合は猫のお世話を家族に依頼するなどして、できるだけ猫との接触を避けるのが原則です。
そして、新型コロナウイルスだけに限らず普段からペットと接する際には、まず手洗いをきちんと行うことや、過剰なふれあいを避けることは、“人と動物の共通感染症”から自分の健康を守るための基本事項であることも知っておきましょう。
飼い主が感染した場合、猫の体にもウイルスがある可能性大
同じ環境にいた猫の体にも、ウイルスがついているかもしれません。場合によってはすでに感染し、体内にもウイルスが存在している可能性があるので注意が必要です。
猫を預かる際は、予防用アイテムと消毒液を用意
いずれも、最も注意するポイントは人から人への感染を防ぐこと。受け取りの際は、飼い主本人からではなく、飼い主と濃厚接触していない第三者に引き渡し役をしてもらうと安心です。そのうえで、以下の手順と注意点を守って受け取りましょう。
猫を飼い主側が連れてくる場合
預かる側はマスクやメガネなどを身に付け、預かったキャリーケースの外側や持ち手をアルコール除菌スプレーなどの消毒液を含んだ布で拭いてから受け取りましょう。
この時、ケースに直接スプレーすると隙間から猫の体にかかってしまう可能性があるので注意!布などにスプレーして拭き、念のため水拭きをして猫にダメージを与えないようにしてください。
飼い主宅に行って猫を預かる場合
飼い主側は受け取り時間までに猫をキャリーケースの中に入れておき、預かり側はマスク、手袋、メガネ、簡易防護服などと、大きなビニール袋3枚を用意して行きます。
車で移動する場合は、キャリーケースを乗せるスペースにビニールシートを敷いておきましょう。
飼い主宅に到着したら、預かり側はマスク、手袋、メガネ、簡易防護服などを身に付け、玄関に行く前に到着を電話で知らせます。
その後、飼い主側は猫の入ったキャリーケースを玄関前に置きますが、この時飼い主側と預かり側は直接顔を合わせて会話などをしないことが大切です。
預かり側はキャリーケースを持って飼い主の敷地から出た後、地面に置いてキャリーケースの持ち手、外回りをアルコール除菌スプレーなどを含んだ布で拭き、さらに水拭きしてください。
消毒が済んだら手袋やマスクなど身につけていたものを外し、用意しておいた大きなビニール袋を二重にした中に入れ、すぐに手指を消毒しましょう。
車内のビニールシートを敷いた場所にキャリーケースを置き、運びます。
簡易防護服はビニール袋や使い捨てレインコートで作れる
下記にて簡易防護服の作り方と使用する際の注意点が解説されています。参考にしてください。
シャンプーは無理に行う必要なし
新型コロナウイルスに感染した人の猫を預かる場合でも、シャンプーは必ずしなければならないものではありません。
ただし、猫がウイルスを保有している場合に備えて念のためにシャンプーをしたいという場合は、必ずマスクやメガネをつけて行いましょう。
可能なら最初の14日間は隔離を
お世話をする際はマスクやメガネ、手袋などを身に付け、作業の前後に手指を消毒するのも忘れずに。
また、ウイルスを保有している可能性はあるので、猫にキスをしたりお皿などを共有するような「濃厚接触」をしないよう気をつけましょう。
預かった後も感染予防対策が必要なことを学びました。手袋、マスク、メガネ、簡易防護服などの装備をすることや作り方、アルコール除菌スプレーで拭いた後に水拭きも必要なことなどは、預かる場合だけでなく、普段の対策にも役立ちます。
新型コロナウイルスへの対応は長期戦になることが確実。いざというときにもしっかり対応して、人も猫も守っていきましょう。
監修/中川 清志先生
獣医師、博士(獣医学)
公益社団法人 東京都獣医師会 副会長
中川動物病院 院長
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