人の約4倍のスピードで年を重ねていく猫。人よりも早く年齢を重ねるからこそ、数年ごとに、フードや環境などを見直すことが大切です。
一度も見直したことがない方は、この機会に一度、愛猫の生活環境を見直してみてくださいね。
猫の年の重ね方や平均寿命は?
猫の1才は人の20歳くらいだと考えられており、その後は、1年経つごとに人の年齢で4歳ずつ加齢していき、6才の場合は人の40歳くらい、16才になると80歳に相当します。
平均寿命は15才ほど。しかし、近年は獣医療やフードなど、環境が改善されているため、寿命が延びていくと予想されています。
また、生活環境や猫種、性別によっても平均寿命の違いがあるようです。
猫の種類による平均寿命の違い
諸説あり、個体差による違いも大きいため、あまり重要視はされませんが、混血種はさまざまな血液が混ざることで免疫力が高くなり、純血種よりも平均寿命が長い傾向にあるといわれています。
性別による平均寿命の違い
オス猫:平均寿命は13.7才。発情期に外でケンカをしてしまい、その際のケガから病気に感染して死亡してしまうケースも多いようです。
メス猫:平均寿命は14.8才。老化予防の効果があるとされる「X染色体」がオス猫よりも1本多く、オス猫と比べると緩やかに老化するといわれています。
生活環境による平均寿命の違い
外飼いの猫は13.26才、室内飼いの猫は15.81才と、外飼いの猫のほうが寿命が短い傾向に。外には、事故や猫同士のケンカ、「猫免疫不全ウイルス感染症」や「猫白血病」といった病気にかかるリスクがあるため、外飼い猫のほうが平均寿命が短いようです。
年齢ごとに注意したい病気、気をつけたいこと
猫の年齢によって身体が変化していくため、年齢ごとにかかりやすい病気などに注意しましょう。
0才
身体ができあがっていないため、感染症が重症化しやすく、「猫風邪」や「ウイルス性腸炎」などにかかってしまうと重症化し、命を落とすことも。定期的にワクチンも接種しましょう。
5才~
死亡原因として多いのが、泌尿器系や循環器系の病気。また、運動能力が衰え始める頃でもあるので、キャットタワーや散策できる場所を用意してあげましょう。肥満になると「糖尿病」や「高脂血症」、「心臓病」などにもなりやすいので、カロリー管理に気をつけることも大切です。
7~8才頃
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう「甲状腺機能亢進症」を発症することがあります。早期発見するために、7~8才になったら、甲状腺ホルモン検査をするといいでしょう。
10才~
さまざまな腫瘍が発生しやすい年齢のため、胆のうや膵臓、肝臓などの病気に注意しましょう。
12才以上
「腎臓病」のほか、「糖尿病」や「甲状腺機能亢進症」など、内分泌の病気にかかることが多くなります。17才以上になると、食欲が減少したり、消化機能が低下したりなどの症状がみられることもあるので、痩せすぎないよう、消化がよく少量で栄養が摂れるフードに変更するといいでしょう。
また、18才頃になると、認知症の症状がみられることもあるので、愛猫の様子をよく観察してあげましょう。
なにかあったらすぐに病院へ!定期的な受診も大切に
年齢にかかわらず、なにか変化があったときにはすぐに気付けるよう、日頃から愛猫の様子をよく観察することが大切です。
また、不調がみられない場合も、定期的に健康診断を受けるようにしましょう。5才頃までは年に1回、6才以降は半年に1回を目安にするのがおすすめです。
猫は、人の約4倍のスピードで歳を重ねていくので、少しでも長く健康に過ごせるよう、年齢に合わせたケアをしっかりとしていきましょう。
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE『【獣医師監修】猫に長生きしてもらうための年齢に合わせた飼い方』(監修:獣医師 目黒アニマルメディカルセンター東京ベイ動物病院顧問 株式会社WOLVES Hand取締役 佐藤貴紀先生)
文/hare
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。