モフモフの被毛に覆われている猫の体は、気温の上昇と共にトラブルを抱えることも。ふだんはじっくり観察することのない耳も、例外ではありません。暖かい季節はどうしていつも以上に注意する必要があるのでしょうか? その理由と耳のお手入れ法を、獣医師の田草川佳実先生に教えてもらいました。
気温が高い季節に汚れが心配なワケ
気温が高くなる季節は、湿気などによるベタつきがきになります。猫は毛づくろいで被毛を清潔に保つので、暑くなってきたからといってとくに汚れが目立つことはありません。しかし、汗をかいた飼い主さんや周囲の湿気などで、被毛や顔がベタついてしまうことはあるでしょう。
耳が汚れることで心配な病気
汚れを放置すると、ニオイや病気の原因になることがあります。
耳アカは正常な場合でも出てきますが、溜まり過ぎると細菌が繁殖し、耳の中に炎症を起こして外耳炎を引き起こす場合が。耳の中が赤く腫れたり、黒っぽい耳アカが出たりします。
耳掃除の頻度とケアの進め方
耳アカの出やすさには個体差がありますが、週に1回の頻度で耳の中をチェックして、耳アカが溜まっているときはコットンで拭いてあげるといいでしょう。お手入れのやり過ぎは耳道を傷める原因になるので、耳をコットンで拭く際は、耳アカが見える範囲にとどめておきましょう。
具体的な耳のお手入れ法
肌ざわりのいいコットンと、水(またはぬるま湯)を用意したらお手入れの始まりです。まずはコットンを濡らし、水が滴らない程度にギュッと絞ります。次に、猫の耳をめくって中を確認したら、指で汚れを外側になぞるようにして拭いていきましょう。
湿気が多い季節に不快を感じるのは、猫も同じかもしれません。湿っぽい季節は、自分の身なりと同様に猫の体もケアしてあげましょう。
お話を伺った先生/田草川佳実先生(聖母坂どうぶつ病院副院長)
参考/「ねこのきもち」2021年8月号『ベタつきが気になる季節に ひんやり&さっぱり おうちで夏サロンオープン♪』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。