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ピンク色の肉球はネコ科の中でも猫だけ? 肉球にまつわる3つの秘密

猫の魅力的なパーツのひとつである肉球。ぷにぷにとして愛らしいですが、もちろんかわいいだけではなく、さまざまな役割をもっています。今回はそんな猫の肉球にまつわる3つの秘密について、哺乳動物学者の今泉忠明先生にお話をうかがいました。

肉球は爪の出し入れに関係している

ミケ猫のつばきちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫はふだん爪をしまっていますが、身の危険を感じたときなどには、自分の意志で爪を出すことが可能です。この動きには、指球とよばれる小さな肉球の根元の骨をとりまいている、腱や靭帯が関わってきます。
また、爪を出すかどうかを判別するのも、肉球の神経です。肉球が触れたものを危険だと判別すると、すぐに爪を出し、身を守る体勢に入るのです。

肉球は指紋がないからツルツル

キジトラ猫のももちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
人の手や指先と違い、猫の肉球は表面がツルツルとしていて滑らかですよね。この理由は、猫には指紋がないからです。
指紋は滑り止めの役割をもっており、霊長類やコアラなど、木の枝を掴んで生活してきた動物にだけあるもの。一方猫は、木に登るものの枝を掴まずに爪を引っかけるため、指紋が発達しなかったようです。

ピンク系の肉球は、ネコ科動物のなかでも猫だけ

シャムのれもんちゃんとらいむちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
野生のネコ科の動物の肉球は、基本的にすべて黒色をしており、猫の祖先ももともとはすべて黒でした。しかしそのなかでも、黒い色素の少ない、白っぽい被毛とピンク色の肉球をもつ個体がまれに出現します。このような個体は自然界では目立ちすぎてしまうため、生きていくことが困難です。

しかし猫の場合、人に守られて暮らしてきたため、黒い色素の少ない遺伝子も受け継がれるようになりました。その結果、黒色やピンク色など、さまざまな色の肉球をもつ個体が生まれるようになったようです。
今回ご紹介した内容以外にも、猫の肉球にはまだまだ多くの機能や秘密がつまっています。大切な肉球は、健康管理の一環として日々状態をチェックしておくことも重要。もし汚れたり乾燥していたりしたら、しっかりとケアをしてあげてくださいね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 川崎市環境影響評価審議会委員 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2018年3月号『大好きだから、ぜんぶ知りたいの♡ 猫の肉球 All About』
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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