まるっこい尻尾が特徴　日本最古の猫種「ジャパニーズボブテイル」とは

ねこのきもちの読者アンケートでは、約半数の飼い主さんがミックス猫を飼育しているという結果が出ています。広く愛されているミックスですが、そのルーツにはどんな猫種がいるのかをご存じですか？
そこで今回は、ミックスのルーツに関する情報やちょっとした雑学などを、猫写真家の石原さくらさんに伺いました。

日本最古の猫種は「ジャパニーズ・ボブテイル」

ジャパニーズボブテイルという猫 — slowmotiongli/gettyimages

ミックスでよく見かける、短くて丸っこいしっぽの猫。このタイプのしっぽを持つ猫は、はるか昔の鎌倉時代に中国から持ち込まれたのが始まりです。
時代が流れて1963年、来日した猫鑑定の審査員をしているアメリカ人が、日本に生息している短尾の猫に興味を持ちました。その後、日本に在住している獣医師や、日米の愛猫家たちとともに繁殖をさせ、海外に進出したのです。
そして1976年に「ジャパニーズ・ボブテイル」が、日本で初めて正式に認められた猫種となりました。

日本のミックス猫は、ジャパニーズ・ボブテイルの遺伝子を持つ子が多いかも？

ジャパニーズ・ボブテイルの特徴は、短くて丸っこいしっぽと、大胆な模様の毛色です。日本のミックスにも、同じような特徴を持つ個体が少なくないですよね。これは、ジャパニーズ・ボブテイルが自然繁殖によって国内に多く存在していたことで、現代のミックスにも遺伝している可能性があるからです。

純血種っぽいミックス猫は、“遠いしんせき”なのかも？

現在は、完全室内飼いが推奨されて浸透していますが、昔は純血種を含むたくさんの猫が外を自由に行き来し、自然繁殖も多数発生していました。そのため、ミックスでも純血種に似た毛柄の猫も多く、なかには実際に純血種の“遠いしんせき”という可能性もあるのです。
ねこのきもち読者さんの愛猫には、アメリカンショートヘアやベンガルなど、特徴的な毛柄の純血種によく似たミックスを飼育している方も。

十人十色の毛柄や、不思議なしっぽの形など、魅力的な点がたくさんあるのがミックスです。愛猫の体をよく観察しながら、そのルーツに思いをはせてみましょう。

お話を伺った先生／石原さくらさん（猫写真家猫研究家愛玩動物飼養管理士1級）
参考／「ねこのきもち」2022年8月号『ミックスも登場ルーツは？魅力は？みんなの猫種図鑑』
文／東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

CATEGORY 猫と暮らす

2023/01/02 UP DATE