爪切りが苦手な猫も多いですよね。しかし、猫自身や飼い主さんがケガをしないためにも、爪切りは欠かせません。今回は、爪切りが必要な理由や苦手になってしまう原因、爪切りに慣れてもらう方法についてご紹介します。
爪切りが必要な理由
引っかかって危ない
猫がカーテンなどに飛びつくと、布に引っかかったり爪が折れて剥がれたりする危険があります。爪が引っかかってしまうと出血したり、爪が折れなくても猫が宙づりになる事故が起きたりすることも。また、その状態で暴れると脱臼するなどの危険もあります。
自分の顔を傷つける
猫は自分の後ろ足を使って耳の後ろや後頭部をかきます。そのため、爪が伸びていると皮膚に爪が刺さり、自分自身を傷つけてしまう可能性も。
人や同居猫を傷つけてしまう
猫同士がじゃれあうときに相手を傷つけてしまうことも少なくありません。ときには目元に命中してしまうこともあり、同居猫だけでなく飼い主さんの目の表面を傷つけてしまうこともあります。
シニアになると巻き爪になりやすい
高齢になると爪とぎの回数が減るため、古い爪の層が剝がれず分厚くなります。そのため、爪を切らずにいると伸びた爪の先が肉球に刺さり、痛くて切れなくなってしまうことも。切れなくなってしまうと動物病院での処置が必要になるため、シニアになっても定期的に爪を切るようにしましょう。
なぜ爪切りが苦手になってしまうの?
猫が爪切りを苦手になってしまう理由として、「抱っこが怖い」「痛みの記憶がある」などが考えられます。爪を切るときは体を押さえる必要がありますが、猫は体を拘束されると身の危険を感じ、ストレスを感じてしまいます。
そんな状態のときに血管や神経が通っているところを切られたなどの経験があると、痛かったという記憶が残り、爪切りが苦手になってしまうのかもしれません。
爪切りに慣れてもらうためにできること
猫に爪切りに慣れてもらうためには、体を押さえられるシチュエーションでリラックスしてもらうことが大切です。
まずは抱っこに慣れてリラックスするところから
抱っこが大丈夫な場合は飼い主さんの膝の上に乗せ、リラックスしてきたら爪切りを持った手で頭をなでたり、肉球に触れたりしてみましょう。
抱っこが苦手な場合は、猫がくつろいでいるタイミングを狙って体を密着させる練習から行います。猫がくつろいでいるときに、後ろからそっと覆いかぶさり、猫の体と飼い主さんの体を密着させながら猫が好きな部位をなでてあげましょう。
慣れてきたら肉球を触る練習!
前足や後ろ足は猫にとって敏感な場所のため、順を追って肉球に触れられることに慣れさせていきましょう。
まずは、足をそっと包み込むように触ります。足先に触れても抵抗しなくなったら、親指と人差し指で猫の指先を1本ずつつまむように触っていきましょう。そして、猫が指先に触れられることに慣れたら、肉球を軽く押しながら隠れている爪を出してみてください。
爪切りを無理やり行うと苦手意識が高まってしまいます。爪切りを拒絶させないためにも、猫の気をそらしながら手早く行いましょう。1回で全て終わらせるのが難しい場合は、何日かに分けて切るのもおすすめです。最低でも月に1回は切れるようにしましょう。
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE『獣医師監修|猫に爪切りは必要?正しい切り方と便利なグッズ、嫌がるときの対応』(監修:きたじま動物病院獣医師 長谷川諒先生)
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。