猫は嬉しい気持ちや怒り、恐怖心など、そのときの感情をしっぽの動きで表します。しっぽの動きの意味を知れば、愛猫ともっと仲良くなれるかも!? 今回は、猫のしっぽの動きとその意味について、ねこのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に伺いました。
存在をアピールしているときのしっぽ
子猫は母親に自分の存在をアピールするため、しっぽをピンと立てます。大人になってからもその名残で、飼い主さんに注目してほしかったり、嬉しいと感じたりしたときにしっぽを立てた状態になります。ピンと立てたしっぽを震わせるしぐさは、嬉しさなどの気持ちが更にたかぶっている時に見られがちです。
リラックスモードのしっぽ
しっぽをユラユラとゆっくりおだやかに揺らしているときは、猫の気分がよく、リラックスしている状態でしょう。猫がお気に入りの場所で日向ぼっこをしているときなどに多く見られます。
飼い主さんのそばでこのようなしぐさをしていたら、「このままここでこうしていたいな~」というアピールかもしれませんね。
また、寝ころんでいるときや座っているときにしっぽの先だけをパタパタと動かすのは、「気になるけど動くのは面倒だなぁ」と思っているときなのだとか。
興奮・警戒しているときのしっぽ
しっぽを力強く左右に振る
興奮や緊張で神経が高ぶっているとき、猫は力強くしっぽを左右に大きく振ります。たとえば、窓の外に獲物となるようなものを見つけたときなど、「捕まえたいな……、捕まえられるかな」という葛藤からこうしたしぐさをすることがあるでしょう。
また、イライラしているときも同様のしぐさを見せることがあります。このタイミングで猫を刺激してしまうと、飼い主さんを攻撃してくることがあるので、抱っこやお世話をするのは控えましょう。
しっぽがボワッと膨らむ
猫は恐怖を感じたり、驚いたり怒ったりしたときなどにしっぽ全体が大きく膨らみます。
これは、緊張が一気に高まったときに、毛根の周囲にある「立毛筋(りつもうきん)」が収縮して毛が逆立つためです。
なお、しっぽを膨らませることで相手を威嚇する意味合いもあるのだとか。
しっぽをおなかの下に隠す
おなかの下にしっぽを巻き込んで隠しているときは、勝てない相手を前にして降参している合図。「怖い」「逃げ出したい」という気持ちの表れで、肛門腺をしっぽで覆って体を小さくすることで、自分の気配や匂いを隠そうとしているのでしょう。
猫のしっぽからは、さまざまな気持ちを読み取ることができます。愛猫とのより良いコミュニケーションのために、参考にしてみてくださいね。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE『「しっぽ」の動かし方には意味がある 6つの動きからわかる猫のキモチ』
文/小林けい
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。