安全&快適な室内で暮らしている飼い猫は、外で生きている猫に比べると、どうしても「刺激」が不足しがちです。野生時代の狩りを彷彿とさせる遊びをすると、愛猫にとっていい刺激となり、ワクワクした気持ちが増えることで、心の健康にもつながるといわれています。
そこで今回は、どんな遊び方をすれば猫の刺激になるのかを、獣医師の藤井仁美先生に伺いました。
フード用のおもちゃを活用
「パズルフィーダー」というアイテムをご存じですか?これは、食事に遊びの要素を取り入れたグッズのこと。ボールの中に入れたフードを転がして取るなど、体を動かして食べ物をゲットするタイプのおもちゃです。フードを自力で手に入れる過程が狩りに似ているため、猫にとってはいい刺激になるでしょう。
電動おもちゃで運動不足を解消
自動で鳥の羽根を模したスティックがくるくる回るものなど、小動物の動きを模した電動のおもちゃは、猫の狩猟本能を刺激します。毎日同じ遊びだと猫も飽きてしまうので、たまにはこういった電動のおもちゃを使うのもいいかもしれませんね。
ただ、勝手に遊んでくれるからといって、愛猫から目を離すのは危険です。飼い主さんが見守る中で遊ばせましょう。
キャットタワーで“おやつ探し”ゲーム!
キャットタワーのあちこちに少量のおやつを隠して、宝探しのような遊び方をするのもおすすめです。キャットタワーでの上下運動は木登りの気分が味わえますし、運動量も増えていいことずくめ。きっと、ワクワクしながらおやつを探してくれるでしょう。
おもちゃにまたたびスプレーをかけてみる
同じおもちゃを使い続けて、飽きたようなそぶりをみせたら、またたびスプレーをかけてみるのもひとつの方法です。またたびのニオイは猫の気分を高揚させて、遊びたい気持ちを増幅させることがあります。ただ、効き具合には個体差があり、中には効き過ぎてしまう猫も。使う際は、製品の注意書きをしっかりと守り、少量から試すようにしましょう。
フードハンティングでハンター気分
ドライフードを獲物に見立てて1粒ずつ投げて与えると、猫のハンター気分を盛り上げます。早食い防止になりますし、運動量が増えるのでダイエットが必要な猫にもおすすめです。また、床にフードが当たったときの音も、猫の聴覚に訴えていい刺激になりますよ。
猫にとって、ワクワクした気持ちになれる刺激はとても大切です。心の健康維持のためにも、毎日の遊びを少し工夫して、楽しい刺激を与えてあげられるよう心がけましょう。
お話を伺った先生/藤井仁美先生(獣医師 獣医行動診療科認定医 ペット行動カウンセラー)
参考/「ねこのきもち」2022年2月号『遊びに! 環境づくりに! ワクワクを増やすアイデアで、猫イキイキ うれシゲキわが家流』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。