1. トップ
  2. 猫と暮らす
  3. 健康・病気
  4. おしっこの病気
  5. 猫がかかりやすい「尿石症」ってどんな病気? おしっこのときの猫の様子に注目

猫と暮らす

UP DATE

猫がかかりやすい「尿石症」ってどんな病気? おしっこのときの猫の様子に注目

尿石症は猫に多い病気のひとつ。もともとオシッコが濃くて少ない傾向のある猫ですが、そこに体質や食習慣などが影響して結石ができることがあります。今回は尿石症の発見から治療までの流れについて、王子ペットクリニック院長の重本仁先生に教えていただきました。

気がつきやすい尿石症の症状

植物で遊ぶ猫
ramustagram/gettyimages
そもそも尿石症とは、オシッコがつくられ、その通り道(尿路)となる腎臓、尿管、膀胱、尿道に結石ができる病気。食習慣や体質によるものと考えられ、猫がかかりやすい病気のひとつです。

愛猫の尿石症に気付くきっかけとして、「トイレにいる時間が長い」「排泄時に鳴く」「陰部をなめる」など、しぐさや行動に異変が見られることが多いようです。尿自体も、「色が赤い(血尿)」「キラキラしている(結晶を含む)」といった異変が見られることもあります。

尿石症の検査や診断

ジャンプする猫
ramustagram/gettyimages
尿石症は、定期的な健康診断で見つかることも少なくありません。尿検査、レントゲン検査、超音波検査で結晶や結石が見つかったら、その成分を分析。猫で多く見られる結石の成分は、シュウ酸カルシウムとストルバイトの2種類です。

シュウ酸カルシウム
尿が酸性に傾くとできやすく、とくに中高齢猫に多いといわれています。シュウ酸カルシウム結石は溶けないため、手術で摘出することも多いです。

ストルバイト
尿がアルカリ性に傾くとできやすく、比較的若い猫に多いといわれています。リンやマグネシウムからなるストルバイト結石は、巨大でなければ療法食で溶かすことが可能です。

尿石症の治療

ソファでポーズをとる猫
kaorinne/gettyimages
治療法は、結石の種類や部位によって異なります。小さなストルバイト結石なら療法食で溶かし、尿とともに外へ排出。もともとの体質が原因の場合、結石を取り除いても再発する可能性が高いため、療法食による治療を続けることが多いです。

溶けないシュウ酸カルシウム結石の場合や、結石が大きい場合などは手術で取ることも。とくに尿路を塞いでいる場合は緊急を要します。結石が原因で尿路が炎症を起こしている場合は、投薬治療を行います。また、術後も療法食による治療を続ける必要があります。
猫の尿石症は、しぐさや行動の異変によって気付くことが多いようです。愛猫の様子をよく観察して、早く発見できるようにしてあげてくださいね。
お話を伺った先生/重本仁先生(王子ペットクリニック院長)
参考/「ねこのきもち」2023年7月号『飼い主さんの10のケースから学ぶ 猫に多い尿石症 ウチはコレで気付きました。』
文/柏田ゆき
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
CATEGORY   猫と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

人気テーマ

あわせて読みたい!
「猫と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る