猫は本来、単独行動で生きてきた動物なので、警戒心が強く臆病な個体が少なくありません。『ねこのきもち』が2023年4月に実施した「愛猫はビビりですか?」というアンケートによると、約9割の飼い主さんが「愛猫はビビり」と回答したほど。
そこで今回は、超臆病な性格の猫に対してやってはいけない行動を、獣医師の椎木亜都子先生に伺いました。
苦手なことに無理に慣れさせようとするのはNG
猫が怖がる状況で、苦手なことを無理にやって慣れさせようとするのはNGです。その行動がトラウマになったり、飼い主さんを「怖いことをする人」と認識したりするおそれがあります。慣れさせる必要がある行動なら、愛猫のペースに合わせてゆっくりと時間をかけて行いましょう。
無理に抱っこしようとするのはNG
抱っこが苦手な猫を無理に抱こうとすると、余計警戒される原因になります。愛猫が抱っこを苦手としているのなら、猫から近づいてくるのを気長に待ち、近づいてきたらそれに応じる形でスキンシップをとるのが、愛猫との距離を縮める近道ですよ。
食事中や排せつ中に構うのはNG
猫は、食事中や排せつ中は無防備です。そのときに近づかれたり声をかけられたりすると、ビビりな猫は警戒して食事や排せつをやめてしまうことがあります。どちらも愛猫の健康を考えるとよくないため、中断させないように注意しましょう。
愛猫のビビり方があまりにも激しい場合は?
愛猫がビビりすぎてパニックになったり、激しい攻撃行動をしたりするときなどは、放置せず、専門家に相談するのがおすすめです。不安をやわらげる効果がある薬もあるので、状況によっては猫と飼い主さん双方の負担を軽減することにつながります。
猫の警戒心が強いのは、猫がもつ本能に由来するものですが、愛猫が「超」のつくビビりだった場合、ふだんの対応を考える必要があります。ご紹介したNG行動を参考に、愛猫を不安にさせないような生活を心がけましょう。
お話を伺った先生/椎木亜都子先生(獣医師 「ペット問題行動クリニックBLISS」勤務)
参考/「ねこのきもち」2023年9月号『超ビビりでも安心して過ごしてほしいから… スーパー・ナーバス・キャットとの付き合い方』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。