動物病院の診療時間外に愛猫の体調が悪くなった場合、愛猫の命を救うために求められるのは、飼い主さんの迅速な対応です。愛猫に万が一のことが起きた際、まずは何をしたらよいかを獣医師の野矢雅彦先生に教えていただきました。
愛猫に異変! 救急症状が起きた場合
突然、愛猫に異変があらわれると、パニックになってしまいがちでしょう。飼い主さんはまず深呼吸をして落ち着き、何をすべきか考えることが必要です。ここからは、受診までにすべきことを解説します。
1. 愛猫の状態を確認する
猫の異変にパニックになるかもしれませんが、深呼吸をして落ち着いてから、状態を確認しましょう。猫自身がパニックになっているようなら、ものにぶつかって症状が悪化しないよう、猫の周りにあるものをよけてください。余裕があれば写真や動画を撮っておくと、診察の際に役立つことがあります。
2. 動物病院に電話をする
救急対応をしている動物病院に電話して、異変を起こしている愛猫の状態を具体的に伝えます。獣医師の指示に従い、応急処置が必要な場合はすぐに行動しましょう。
3. 受診の準備をする
愛猫をキャリーケースに入れ、診断の手がかりになるものがあれば持参して動物病院へ向かいましょう。自家用車で向かう場合、同行者がいれば、キャリーケースはひざの上にのせて連れていきます。同行者がいない場合は、キャリーケースをシートベルトで固定し、猫に負担がかからないようにしてください。
持参したいもの
・バスタオル
・キャリーケース
・ふだん与えている薬
・排泄物や嘔吐物
・異変時の写真や動画
・飼い主さんの身分証
・現金/クレジットカード
・病歴や過去の検査結果表
ふだんからしておきたいこと
いざというときのために、ふだんからかかりつけの動物病院に、救急症状が起きたときのことについて相談しておきましょう。救急に応じていない場合は紹介してもらったり、インターネットで自宅から近いところを探したりして、行き方のシミュレーションをしておくと安心です。
また、血液検査や尿検査の結果表、レントゲン写真やエコー画像など、過去の検査結果がわかるものがあると、治療の参考になることがあります。古いものから順にファイリングしておくとよいでしょう。
いざというときにあわてないで済むよう、できる準備はふだんからしておきたいですね。
お話を伺った先生/野矢雅彦先生(ノヤ動物病院院長)
参考/「ねこのきもち」2020年1月号『緊急度や処置もわかる 夜に起きやすい救急症状』
文/小林けい
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※緊急度はあくまで目安です。症状によっては緊急受診が必要な場合もありますので、必ず獣医師に指示を仰いでください。