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「猫と人」「猫と猫」のスキンシップ なめるのには理由があった!?

一日のなかで多くの時間を費やしている、猫の毛づくろい。野生時代はニオイを消すために行っていましたが、現代の家猫はコミュニケーションの手段として、人やほかの猫をなめることがあるようです。

そこで今回は、猫が飼い主さんや同居猫をなめる理由を、哺乳動物学者の今泉忠明先生に詳しく教えていただきました。

人をなめるのは「好き」や「要求」を伝えたいから

スコティッシュフォールドの梛くん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
基本的に猫がなめるのは信頼している相手だけ。猫はなめることで、その気持ちを表現しています。

また、「もっとなでて」「早く起きて」などの要求を伝えている場合や、飼い主さんに自分のニオイをつけることで「自分のもの」と主張し、安心しようしているケースも。

猫同士でなめ合うのは「絆を強めたい」から

クーちゃんの毛づくろいをするミーちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫がほかの猫をなめるのは、人をなめるときと同様、愛情表現です。自分のニオイを相手につけたり、ニオイを交換したりして信頼関係を築いています。

ですから、この行動は母猫と子猫やきょうだい猫、仲のよい猫同士でしか見られません。母猫や成猫が子猫をなめている場合は、お世話をする意思が込められている場合もあるでしょう。

ちなみに、なでていた部位をなめるのは「身だしなみ」を整えたいから

毛づくろいするゆきちくん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
せっかくなでてあげたところ、猫がペロペロとなめていることがありますよね。なでているときの猫の表情が気持ちよさそうだったのであれば、嫌がっているのではなく、ただ、そのあとの毛の乱れが気になったのかもしれません。
キレイ好きな猫は、人の目にはわからないくらいの毛の乱れでも、違和感を覚えることがあるようです。
野性時代の名残を残しつつ、家猫としてスキンシップを進化させている猫たち。ふだん見かける何気ないしぐさにも、愛情詰まったものがあるようです。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 川崎市環境影響評価審議会委員 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2018年2月号『よくする行動の謎にせまる!猫を解き明かす5つのN』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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