日々の暮らしのなかで、猫は飼い主さんに対して、さまざまなしぐさで愛を表現していることに気付いているでしょうか。今回は、猫の愛情を示す愛おしいしぐさを6つご紹介。さらに、しぐさの意味について、獣医師の菊池亜都子先生に解説していただきました。
【愛情表現しぐさ1】あごのせ
警戒心が強い猫が、敏感な部位であるあごを人の体の一部にのせるのは、信頼している証拠です。飼い主さんのニオイをダイレクトに感じられる態勢でもあり、「大好き♡」の気持ちが秘められているしぐさといえるでしょう。
【愛情表現しぐさ2】頭グリグリ
母猫のおっぱいを吸うときに、猫は頭(おでこ)を乳房に押し付けます。このときのしぐさに似ているので、飼い主さんを母猫のように慕って甘えている愛のしぐさといえるでしょう。さらに、猫の顔まわりには、ニオイが出る臭腺が密集しているので、自分のニオイも存分に付けることができて大満足しているのでしょう。
【愛情表現しぐさ3】脚の間にイン
猫はすっぽり挟まることが好きなので、脚の間は居心地がいいのでしょう。しかし、猫が全身を密着させてくつろげるのは、信頼の証でまさに愛情表現といえます。飼い主さんが身動きを取れなくなるので、束縛の気持ちも隠れているのかもしれません。
【愛情表現しぐさ4】しっぽピーン
猫がしっぽを垂直にピーンと立てるのは、もともとは子猫が母親に近づくときにするしぐさです。
意識的にではなく自然とするようですが、飼い主さんのことを母猫のように思っていたり、好意的な気持ちを示していたりしているといえます。
【愛情表現しぐさ5】手をペロペロ
猫が他者をなめるのは、母猫や子猫など、愛情を感じている相手のみです。そのため、飼い主さんの手などをペロペロなめるのは、まさに愛の証。なめることで猫は自分のニオイを飼い主さんに付け、愛していることを伝えています。
【愛情表現しぐさ6】手招き
前足を巧みに使い、飼い主さんに“手招き”するような行動。これは、何かのおねだり(要求)サインです。飼い主さんならきっとしてほしいことがわかって、叶えてくれるはずと思い、親愛の気持ちからしているしぐさなのでしょう。
ふだん愛猫が見せる何気ないしぐさのなかにある、愛を伝えるサイン。しっかりと受け止めたいですね。
お話を伺った先生/菊池亜都子先生(獣医師)
参考/「ねこのきもち」2022年2月号『愛猫はあなたにこんなにも“愛”を伝えています 猫からの「ア・イ・シ・テ・マ・ス」』
文/小泉美筆
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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