原因はちゃんとあった！　知っておきたい猫が「吐く」理由

猫は比較的吐きやすい生き物なので、愛猫が吐いても仕方がないと思う飼い主さんが多いかもしれません。しかし、猫のおう吐には何かしらの原因があるため、吐く理由を知っておくことはとても大切です。

そこで今回は、獣医師の田草川佳実先生が、猫が吐いたもの別に理由を解説します。

フードを吐く理由

猫が病気でもないのにフードを吐くのは、勢いよく早食いをして空気を一緒に飲み込み、胃が膨れてしまうことが主な原因です。また、体質的に特定のフードと相性が合わないことが原因で、吐いてしまうケースもあります。

そのほか、高温多湿の夏は、フードに菌が繁殖しやすい季節。とくにウエットフードを長時間出したままにしておくと、雑菌が増えたり腐敗したりして、おう吐の原因になることも。食べ残しは早めに片付けるようにしましょう。

毛玉を吐く理由

猫は舌で体をなめながら毛づくろいをするため、毛づくろいをするごとに少しずつ毛を飲み込んでいます。

通常、飲み込んだ毛はウンチと一緒に排出されますが、飲み込んだ毛の量が多いと胃の中に蓄積されて毛の塊になり、それが“消化できない異物”として吐き出されることがあるのです。

ねこ草を吐く理由

ねこ草は、猫が食べると胃の中をチクチクと刺激して、毛玉を吐くのをを促す作用があるとされています。

嗜好品的にねこ草を好む猫もいるので、「ねこ草は与えたほうがいいに違いない」と考えている飼い主さんも多いようですが、おう吐は猫の体に負担がかかること。ねこ草を食べるたびに吐くならば、与えるのはやめたほうがいいでしょう。