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猫にチーズを与えるのはOK?正しい与え方ばっちり教えます!
おいしくて栄養満点のチーズ。猫に与えても良いのか気になったことはありませんか?この記事では、チーズを与えるメリット・デメリットや注意点、与えても良いチーズについて解説します。また、チーズ以外の人気のおやつと正しい与え方もご紹介していきます。
猫にチーズを与えてはダメ?

猫にチーズを与えても良いのか、それともダメなのか。さっそく結論に迫っていきましょう。結論としては、猫用のチーズなら与えてもOKで、人用のチーズは与えてはダメです。
与えてはダメな理由はチーズに含まれる乳糖にアリ
チーズの原料である牛乳には乳糖が含まれています。乳糖を消化する酵素の量が少ない猫は、チーズを食べるとお腹を壊してしまうことが多いのです。これを「乳糖不耐症」といいます。人でも牛乳を飲むとお腹を壊してしまう体質の人がいますが、猫にも同じことがいえるのですね。
塩分・脂肪分も多いので、人用のチーズは「×」
人用のチーズは塩分と脂肪分が多いです。塩分のとりすぎは腎不全を引き起こしたり、脂肪は肥満につながったりと猫の体に悪影響を及ぼします。肥満から糖尿病などの病気になってしまうこともあるので、猫に人用のチーズは食べさせないようにしましょう。
猫用チーズを与えるメリットとは?

ここまでチーズを与える危険性をお伝えしてきて、「こんなにいろいろな心配があるのなら無理に与えなくても良いのでは?」と思っている方も多いかもしれません。しかし、これらの危険性は全て人用チーズの場合です。
最近では、猫用に作られた猫専用のチーズも販売されています。猫用のチーズを与えるメリットもあるのでご安心くださいね!ただし、猫用のチーズでも与え過ぎはNG。肥満にならないように注意しましょう。
エネルギー源となるタンパク質が豊富!
猫は肉食動物なので、人のように炭水化物をエネルギー源とするのではなく、タンパク質が重要なエネルギー源となります。タンパク質は、体や筋肉をつくる助けになったり、毛並みを良くしたり、免疫を機能させたりする役割を持ちます。チーズはそんなタンパク質を効率的に摂取できるので、エネルギーをたくさん摂取する必要のある成長期や妊娠期の猫にはオススメです。
ビタミンA・Dを摂取できる!
チーズに含まれるビタミンA・ビタミンDもまた、猫にとって大切な栄養素の一つ。特に、皮膚・粘膜・歯をつくる役割を持つビタミンAは猫の体内でつくりだすことができないので、食物から摂取する必要があります。サプリメントでこれらの栄養素を摂ろうとすると、過剰摂取になって中毒を引き起こすこともありますが、その点猫用チーズは安心して与えられる食品といえるでしょう。
猫用チーズであっても与えすぎには気を付けて

猫の健康に良いおやつといえるチーズ。しかし、与えすぎるとタンパクや脂肪を与え過ぎることになり、病気のリスクが高まるおそれがあるため注意が必要です。例えばタンパク質は猫の健康維持に重要な役割を持つ栄養素ですが、摂取しすぎると「腎臓障害」や「尿路結石」、「食物アレルギー」などを引き起こすことがあるのです。
猫のためを思うなら…
良かれと思って与えたおやつが、病気の原因となってしまったら大変です。猫かわいさに、何でも食べさせたくなってしまうこともあるでしょう。しかし猫のためを思うならば、チーズに限らず何かを与えるときには一度考えてみることが大切です。猫に与えて良いものや、正しい与え方をしっかりと理解した上で食べさせるようにしましょう。
猫用チーズのほかに与えても良いチーズは?

猫に与えても良いのは猫用のチーズだけではないんです。人が食べているチーズの中にも、猫に与えて良いとされているものがあります。
脂肪分の少ない「カッテージチーズ」ならOK
例えば「カッテージチーズ」。生乳から脂肪分を取り除いて作られる、さっぱりとした風味が特徴のカッテージチーズは、脂肪分だけでなく塩分も少なめです。猫にも安心して与えられるチーズといえるでしょう。もちろんタンパク質などの栄養素は含まれているので、猫にとってはチーズの良いとこ取りをしたような感じですね。
手作りチーズを与える飼い主さんも
カッテージチーズを作るのはとても簡単で、温めた生乳に酢を入れて混ぜ、時間をかけて布で漉すだけ。布でホエー(水分)を排出させる工程で、ある程度の乳糖も一緒に出ていくので、乳糖不耐症の心配も軽減されるといわれています。
脂肪分を徹底的に抑えるために、無脂肪乳でカッテージチーズを手作りする飼い主さんもいれば、少しだけ脂肪があったほうが食いつきが良いからと、低脂肪乳で作る飼い主さんも。みなさん、愛猫の好みや健康状態に合わせて工夫を凝らしているようです。
ほかにも!人気のおやつと正しい与え方

チーズだけでなく、タンパク質を多く含み、なおかつ猫に与えても良い食品は他にもあります。例えば「鶏のささみ」はチーズと同じくタンパク質が多く、それでいて脂肪分が少ないので、タンパク質をエネルギー源とする猫にピッタリです。生の場合は雑菌などでお腹を壊すこともあるので、加熱してあげてくださいね。食欲が落ちているときなどに、キャットフードに付け加えてあげるのもオススメです。
また、「かんぱち」や「生サケ」も高タンパクで嗜好性もバッチリ。どちらも新鮮なものを、体重4kgの猫ちゃんで刺身ひと切れの半分くらい与えてもいいでしょう。
いろいろな食べ物に慣れさせておくことも大切
猫には栄養バランスの取れたキャットフードだけを与えていれば問題ないので、あえてこうしたおやつにチャレンジさせなくても良いでしょう。しかし、ライフステージや健康状態によっては、さまざまな食べ物から栄養を摂る必要が出てくる場合もあります。
病気やケガで、いつものキャットフードでは食欲が湧いてこないということも。そんなときのために、キャットフード以外の食べ物に慣れておいてもいいかもしれません。
正しい方法であれば、いろいろなおやつを与えてもOK

どんなに猫と距離が近くなって、家族のように感じられても、やはり人と猫は違う生き物。猫を大切に思って、何かを与えたいと思うなら、まずはそれが正しいのか立ち止まって考えてあげることが正しい愛情の傾け方です。その上で何かを与えてもらえる子こそが幸せな猫といえるのではないでしょうか。
猫の健康に注意しながら、おいしいものを食べさせてあげられるように心がけましょう。猫を幸せにして私たちもまた幸せな気持ちに…そんな毎日を過ごせますように。
参考/「ねこのきもち」『愛猫の栄養学事典』
「ねこのきもち」『まんぞくさんも大満足♡猫に与えてOK?NG?食べ物図鑑』(監修:高円寺アニマルクリニック院長 高崎一哉先生)
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/Arinosu
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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