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【獣医師監修】猫が過剰に鳴くのは異常のサイン?理由や対処法など
ふだんあまり鳴かない愛猫が、今日はすごい声で鳴いている……。そんないつもと違う鳴き方を猫がするのは、病気など何か異常が起きていることが考えられます。今回は、猫が過剰に鳴く理由と、鳴き方に異常が見られた場合にすべき対処法を解説します。

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猫が過剰に鳴く理由1:「発情期」
性的に成熟したメス猫は、発情シーズンになると交尾の相手を求めて、独特な大きな声で鳴くようになり、オス猫は発情したメス猫がいると反応し発情します。オス猫は自ら発情するのではなく、メス猫の鳴き声やフェロモンを感じると、それに誘発されて発情するのです。
オス猫に見られる発情期の鳴き方や行動
オス猫はメス猫のフェロモンや発情行動に誘われ、以下のような鳴き方や行動をするようになります。
- メス猫の声に応えるように鳴き声が増える
- 太く低い声で鳴く
- しきりに外に出たがる
- スプレー行動をする
- しきりに陰部をなめる
- 攻撃的になる
- 外猫を見つけるとナーバスになる など
メス猫に見られる発情期の鳴き方や行動
一方メス猫は、オス猫を呼び寄せるために以下のような鳴き方や行動が増えます。
- 人の赤ちゃんのような大きく奥行きのある声で鳴く
- 体を何かにこすりつける
- 腰を上げて足踏みする
- 寝転んでクネクネと転げ回る
- 外に出たがる
- 食欲が落ちる
- 頻尿や粗相(そそう)が見られる など
発情期で鳴く場合の対処法
発情期で鳴く場合は、交尾できない欲求不満を紛らわせる対策が必要です。例えば、こまめに遊んだり、いつもは入れない部屋を探索させたりするのがおすすめ。マーキング対策に、猫の動線に爪とぎやトイレシートを複数用意しておくのもいい方法でしょう。
ただし、これらは一時しのぎのため、大きな声で鳴くことは数日続きますので、ある程度は覚悟が必要です。また、発情は本能によるものなので、時期がくればまた発情行動を繰り返します。愛猫に繁殖させる予定がないのであれば、去勢や避妊手術を検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、これらは一時しのぎのため、大きな声で鳴くことは数日続きますので、ある程度は覚悟が必要です。また、発情は本能によるものなので、時期がくればまた発情行動を繰り返します。愛猫に繁殖させる予定がないのであれば、去勢や避妊手術を検討してみてはいかがでしょうか。
猫が過剰に鳴く理由2:「認知症」
昔より猫の寿命が延びていることに伴い、認知症など、猫の老化によるトラブルが増えています。愛猫が10才以上の高齢で、鳴き方や行動に異常が見られる場合は、認知症を疑ってみてもいいでしょう。
認知症が疑われる猫の鳴き方や行動
認知症を発症すると、認知能力や学習能力、記憶能力や刺激に反応する能力が低下するといわれています。猫によって症状は異なりますが、以下のような行動が見られることが多いようです。
- あまり動かない、もしくは目的もなくウロウロと歩きまわる
- 自分の名前や飼い主さんに反応しなくなる
- 高い声で昼夜を問わず鳴き続ける
- 興奮しやすくなる
- 食欲が異常に増す/減る など
認知症で鳴く場合の対処法
認知症は一度発症してしまうと完治が望めず、治療も難しいとされている病気です。そのため、認知症を発症させないための予防と、発症しても悪化させないための初期対処が重要となってきます。
夜鳴きが増えるなど、愛猫に認知症が疑われるような症状があらわれた際は、その様子を動画に撮影して動物病院を受診し、ほかの病気の検査や行動変化について診断してもらいましょう。
夜鳴きが増えるなど、愛猫に認知症が疑われるような症状があらわれた際は、その様子を動画に撮影して動物病院を受診し、ほかの病気の検査や行動変化について診断してもらいましょう。
認知症にならないための予防も大切
猫の認知症の予防では、脳を活性化させることが効果的とされています。目を見て話しかける、体をやさしくなでる、適度な運動や日光浴をさせる、頭を使う遊びやおもちゃを取り入れるなど、愛猫に刺激を与えるよう積極的にコミュニケーションをとることをおすすめします。
猫が過剰に鳴く理由3:「分離不安」
飼い主さんと離れたときに異常なほど鳴く場合は、親しい仲間と離れたことで極度の不安感に陥る「分離不安」が原因と考えられます。
分離不安が疑われる猫の鳴き方や行動
猫は分離不安になると、大声や遠吠えといった異常な鳴き方をする、ウロウロと落ち着きをなくす、不適切な場所で排泄する、うなったりものを落としたりと破壊・攻撃行動をするなどの症状が見られます。
帰宅時に飼い主さんを熱狂的に出迎えたり、トイレやお風呂などに絶えずついてきたりするのも、飼い主さんの関心を自分に向けさせようとする分離不安の一種です。
帰宅時に飼い主さんを熱狂的に出迎えたり、トイレやお風呂などに絶えずついてきたりするのも、飼い主さんの関心を自分に向けさせようとする分離不安の一種です。
分離不安で鳴く場合の対処法
分離不安の状態が続くと重度のうつ症状や病気を引き起こしたり、自傷行為に走ったりするおそれもあります。寂しさが紛れるよう飼い主さんのニオイがついた衣服を置いたり、生活環境を見直したりするなどして、猫のストレス要因を排除してあげてください。
ただし、猫の要求に応えすぎてしまうと、より飼い主さんへの依存を高めてしまう危険があります。興奮して鳴いているときは素直に要求に応じない、おとなしくなったときにごぼうびやお世話をするなど、正しいタイミングでコミュニケーションをとることを心がけましょう。
ただし、猫の要求に応えすぎてしまうと、より飼い主さんへの依存を高めてしまう危険があります。興奮して鳴いているときは素直に要求に応じない、おとなしくなったときにごぼうびやお世話をするなど、正しいタイミングでコミュニケーションをとることを心がけましょう。
猫が過剰に鳴く理由4:「病気」
いつもより過剰に鳴くのに加え、咳などの症状が見られる場合は、以下のような体調不良や病気になっているおそれがあります。
吐く前に鳴く場合は「消化不良」の疑い
「ナウンナウン」と鳴いた後に毛やフードを吐き出す場合は、消化不良を起こしているのかもしれません。鳴きながら頻繁に吐くときは、一度動物病院で診てもらうといいでしょう。
うなるように鳴く場合は「尿石症」の疑い
トイレの中で排尿時にうなるように鳴いたり、鳴きながら震えたりする場合は、泌尿器系に激しい痛みが走る「尿石症」を患っているおそれがあります。症状がひどいとうずくまって動けなくなることもあるので、動物病院を受診してください。
鳴きながら咳きこむ場合は「気管支炎」などの疑い
鳴いているときにたまに咳込む場合は、「気管支炎」など呼吸器系の病気が考えられます。また、呼吸音に「ゼーゼー」と苦しそうな音が混じっている場合は、心臓系の病気のおそれもあるため、すぐに動物病院を受診してください。
声が出ない場合は「感染症による炎症」の疑い
感染症などで喉に炎症が起きると、声が出なくなったりかすれたりすることがあります。いつまで経っても声の状態が改善しない場合は、できるだけ早いうちに動物病院を受診しましょう。
そのほか、ホルモンの病気が原因のケースもあります。老猫に多いのは「甲状腺機能亢進症」で、鳴き声が大きくなるのが特徴です。
愛猫の鳴き方に異常がある場合は早めの対処を!
もしも愛猫がいつもと違う鳴き方をしていたら、体の状態やほかに症状がないかをよく確認してあげましょう。そのとき何か違和感や異常を見つけたら放置せず、動物病院を受診するようにしてください。
また、鳴き声の異変にできるだけ早く気づけるよう、愛猫がどのような声や状況下で鳴くのか、ふだんから把握しておくことも大切ですよ。
また、鳴き声の異変にできるだけ早く気づけるよう、愛猫がどのような声や状況下で鳴くのか、ふだんから把握しておくことも大切ですよ。
参考/「ねこのきもち」2016年10月号『鳴き声の「高さ」で気持ちがわかる! サウンド オブ MEOWジック』
「ねこのきもち」2018年4月号『春は猫もソワソワ、ワクワク。猫の恋劇場』
「ねこのきもち」2018年8月号『愛猫のこんな症状、もしかしたら認知症かも!? 認知症チェックシート付き』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/pigeon
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
「ねこのきもち」2018年4月号『春は猫もソワソワ、ワクワク。猫の恋劇場』
「ねこのきもち」2018年8月号『愛猫のこんな症状、もしかしたら認知症かも!? 認知症チェックシート付き』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/pigeon
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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