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【獣医師監修】猫にキャベツを与えても大丈夫。キャベツを食べるメリットと与え方を解説

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キャベツは猫に与えてもよい食品です。キャベツのおもな栄養素はキャベジンやビタミンC、K、葉酸などで、猫に害となる成分はとくに含まれていません。ただし、過剰摂取により尿路結石ができたり、稀に食物アレルギーを起こしたりすることがあるので、与える場合は適量にとどめましょう。

佐野 忠士 先生

猫は適量ならキャベツを食べても大丈夫

キャベツに座る子猫
olgagorovenko/gettyimages

キャベツには猫にとって害となる成分はとくに含まれていないので、適量であれば与えても問題ありません。

キャベツはアブラナ科に属する野菜で、世界におよそ60種類以上の品種があるといわれています。日本で多く流通しているキャベツは寒玉(冬キャベツ)という種類です。ほかにも、春玉(春キャベツ)や高原キャベツ(夏キャベツ)、グリーンボール、レッドキャベツなどの種類があり、いずれも適量であれば猫が食べても大丈夫です。ただし、キャベツの原種といわれるケールや、キャベツの仲間の芽キャベツには、「グルコシノレート」という成分が多く含まれていて、猫の体に害を及ぼすこともあるので、与えないほうがよいでしょう。

寒玉など一般的なキャベツには、胃腸によいといわれる成分「キャベジン(ビタミンU)」をはじめ、ビタミンCやK、葉酸などの栄養素が含まれています。猫に与える場合は、消化がよくなるように加熱して、食べやすいように細かく刻んでから与えましょう。与える量は、フードに軽くトッピングする程度がおすすめです。

ただ、猫はもともと完全肉食動物なので、キャベツをほしがる猫はあまりいないかもしれません。総合栄養食を与えているなら必要な栄養はしっかり摂れているので、あえてキャベツを与える必要はないでしょう。

キャベツのおもな栄養素|9割以上が水分で、炭水化物やタンパク質、ミネラルも含まれる。

箱にぴったり収まるスコティッシュフォールド
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

キャベツ(キャベツ類/生)に含まれるおもな栄養素 ※数値は可食部100gに含まれる成分

エネルギー21kal
水分92.7g
タンパク質1.3g
脂質0.2g
炭水化物5.2g
灰分(無機質)0.5g

キャベツ(キャベツ類/茹で)に含まれるおもな栄養素 ※数値は可食部100gに含まれる成分
エネルギー19kal
水分93.9g
タンパク質0.9g
脂質0.2g
炭水化物4.6g
灰分(無機質)0.3g

文部科学省「食品データベース」https://fooddb.mext.go.jp/index.plより参照

猫がキャベツを食べるメリット|キャベジン、ビタミンC、K、葉酸などの栄養効果を得られる。

カメラ目線でキメ顔のマンチカン
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

キャベツには猫にとってメリットとなる成分が含まれています。おもな成分を紹介しましょう。

キャベジン(ビタミンU)|胃粘膜の修復や胃酸の分泌を抑える効果がある

キャベジンは、キャベツの搾り汁から見つかった成分で、正式名を「メチルメチオニンスルホニウム」といいます。また、水溶性ビタミンのような働きがあることから、「ビタミンU」とも呼ばれています。

キャベジンには、傷ついた胃の粘膜を修復する働きや胃酸の分泌を抑える働きがあり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防や改善効果なども期待できます。キャベツのこのような効果は古くから知られていたようで、古代ギリシャ時代にはすでに胃腸の調子を整える健康によい食品として食べられていたという記録も残っています。

ビタミンC|抗酸化作用が期待できる

キャベツに含まれるビタミンCには抗酸化作用があり、加齢や運動による酸化ダメージを軽減する効果や、関節を健康的に維持する働きなどが期待できます。

猫は肝臓内でビタミンCを合成・貯蔵できるため、食事から摂取すべき必須ビタミンには含まれていません。とはいえ、体内で合成される量だけでは不十分だとする研究結果があることや、5歳をすぎると急激に合成能力が落ちることを考えると、定期的な体外摂取が推奨されます。

なお、水溶性ビタミンに分類されるビタミンCは体内に蓄積されず、余分なものは尿と一緒に排出されるので、過剰摂取によるリスクは低いと考えられますが、腎機能が低下している猫はうまく体外に排出できないこともあるので注意しましょう。

ビタミンK|血液凝固や骨の形成に不可欠

キャベツに豊富に含まれている脂溶性ビタミンの一種ビタミンKは、血液凝固やタンパク質の代謝に関わっているほか、カルシウムが流失しないように骨に沈着させる役割も担っています。猫は腸内細菌の働きによってビタミンKを合成できますが、それだけでは1日の必要量に満たないため、食事から定期的に摂取する必要があります。

葉酸|神経組織の発達や、猫の胎児の成長に必要

キャベツには、水溶性ビタミンの葉酸(ビタミンB9)も含まれています。葉酸は、猫が食事から摂取すべき栄養素のひとつで、神経組織の発達や貧血予防などが期待できるといわれています。とくに妊娠中の母猫は、お腹の中の胎児が葉酸をたくさん消費するため、欠乏しないように十分な量を摂取する必要があります。

猫にキャベツを与えると尿路結石になる?

微笑むロシアンブルー
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

キャベツをはじめほとんどの野菜はアルカリ性の食品に分類され、尿のpH値をアルカリ性に傾ける作用があります。そのため、猫がキャベツを過剰摂取して体内のpHバランスが崩れてしまうと、尿がアルカリ性に傾いて「ストラバイト結石(ストルバイト結石)」が生じるリスクが高まります。また、キャベツには「シュウ酸」が含まれているため、シュウ酸カルシウム結石が生じる可能性もあります。

過剰に与えなければそれほど心配する必要はありませんが、尿路結石症の猫や既往歴がある猫には与えないほうが安心です。

猫にキャベツを与えるときの注意ポイント|消化がよいように加熱するのがおすすめ

グルーミング中のミヌエット
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

キャベツを猫に与えるときの注意ポイントや、適量、調理方法などを確認しましょう。

与えてよい部位

猫に与えてよいのは、やわらかい内葉です。キャベツの芯や外葉は繊維が硬くて消化されにくいうえ、残留農薬の心配もあるため避けたほうがよいでしょう。また、尿路結石の原因となるシュウ酸の含有量は、内葉より外葉のほうが多いといわれているので、外葉は与えないほうが安心です。

与えるときの適量

猫にキャベツを与える場合は、体重に合わせて以下の量を目安にしてください。ただし、あくまでもカロリー上の算出値なので、主食(総合栄養食)の摂取を阻害しない量にとどめることが大切です。
また、猫の年齢や健康状態によっては、特定栄養素の過剰摂取につながることもあるので注意しましょう。

キャベツ生

猫の体重目安1日あたりの接種可能目安
4~5kg113g~134g(約1/7~約1/6個)

キャベツ茹で
猫の体重目安1日あたりの接種可能目安
4~5kg125g~148g(約2/11~約3/15個

※数値は、避妊・去勢済みの猫で体重相応のおやつ(1日の総摂取カロリー目安の1割)として算出

調理方法

キャベツは、生の状態よりも加熱したほうが消化しやすくなるため、猫に与える場合はなるべく加熱することをおすすめします。

加熱方法は、茹でる、もしくは水に溶けやすいビタミンCなどの栄養素が逃げないように蒸しキャベツにしてもよいでしょう。ただし、尿路結石の原因となるシュウ酸は、茹でたり水にさらしたりすることで抜けやすくなるといわれています。心配な場合は、ビタミンCの流失を加味しつつ短時間で茹でるか、水にさらしてから蒸してもよいかもしれません。加熱後のキャベツは、猫が食べやすいように手で細かく割くか小さくカットして、十分に冷めてから与えましょう。

猫に与えるキャベツは、塩や醤油などで味つけする必要はありません。食欲増進のために猫の好きなかつおぶしを乗せて与えたいという場合も、できれば人間用ではなく猫用の無塩タイプを選びましょう。

なお、生のキャベツを与える場合は、冷蔵庫から出して冷たいまま与えるとお腹の調子が悪くなることもあるので、常温に戻してから与えてください。

そのほかの注意事項

キャベツにはタンパク質が含まれるため、稀に食物アレルギーを起こす場合があります。愛猫が初めてキャベツを口にする場合は、まずは試しにほんの少し与えてみて、下痢や嘔吐、かゆみなどのアレルギー性反応が出ないか、しばらく様子を見るようにしてください。また、それまでキャベツでアレルギー性反応が出ていなかった猫でも、突然アレルギーを発症することがあるので注意が必要です。愛猫がキャベツを食べたあとに下痢などの症状が現れた場合は、以後は与えないようにしてください。

また、キャベツなどのアブラナ科の野菜には「グルコシノレート」という成分が含まれています。過剰摂取しなければ問題ありませんが、猫が食べすぎると、胃を刺激して嘔吐を引き起こしたり、甲状腺の機能を低下させたりすることがあるので気をつけましょう。

キャベツは適量であれば猫に与えてもOK

キャベジンなど猫にも有益な栄養素が含まれているキャベツは、適量であれば愛猫に与えても問題ありません。キャベツ好きの猫に、加熱して細かく刻んだキャベツをおやつとしてたまに与えれば、喜んで食べてくれることでしょう。とはいえ、もともと完全肉食動物である猫の体は野菜などの植物を必要としていないので、キャベツを好まない猫もいます。総合栄養食を与えている場合は、無理にキャベツを与える必要はないでしょう。

猫には与えてはいけない食べ物があります。確認しておきましょう

監修/佐野忠士先生(酪農学園大学獣医学群獣医学類准教授)
文/倉田千穂
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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