愛猫の顔をチェックして汚れていたら清潔にしましょう。ここでは、「あご・目元・耳」の3ヶ所のお手入れ方法と、注意したい病気について解説します。今回ご紹介するお手入れは、3ヶ所すべて38℃程度のお湯に浸したガーゼを人差し指に巻いて行ってくださいね。
あごが汚れていると「あごニキビ」の原因に
愛猫のあごに黒っぽいポツポツがあったり、触ったときにザラザラした感触がしたりしていませんか?この、あごにできる黒っぽいポツポツは、毛穴に詰まった角質や皮脂。人でいうニキビのようなものです。
そのままにしておくと、皮膚に細菌が繁殖して炎症を起こし、赤くなってただれてしまうことも。その場合は治療が必要になってしまいます。
「あご」を清潔にしよう
ガーゼを巻いた人差し指を猫の口元に当て、あごから下に向かって、ササッと拭いていきます。左右の口角に向けて拭くのも忘れずに♪
目元のケアで「結膜炎・角膜炎」を予防
目ヤニなどの汚れがついたままだと、猫が気になって前足で触ったり、何かにこすりつけたりすることがあります。すると、結膜や角膜を傷つけて結膜炎や角膜炎を発症してしまうことも。
結膜炎は、まぶたの裏の粘膜と白目の炎症で、角膜炎は、目の表面を覆う透明の膜の炎症です。
「目元」をキレイにしよう
ガーゼを巻いた人差し指を、猫の目頭に2~3秒当てて汚れをふやかします。目頭から目の縁に沿ってササッと指を動かして、キレイにしていきましょう。
耳垢がたまり過ぎると「外耳炎」になることも
耳垢がたまり過ぎると、細菌が繁殖して耳の穴で炎症を起こし、外耳炎を発症することも。
すると、耳の中が赤く腫れたり黒っぽい耳垢が出たりします。かゆみを伴うため、しきりに耳元を掻く猫もいるでしょう。
「耳」のお手入れをしよう
耳の穴に、ガーゼを巻いた指先を入れて、クリクリとやさしくなでるように回します。指が届く範囲のみでOKですよ。
垂れ耳の場合は、耳の先を反対側の手の親指で押さえながらお手入れしましょう。垂れ耳は通気性が悪いため、耳垢がたまりやすい傾向にあります。汚れていたらその都度キレイにしてあげてくださいね。
あごや目元はササッと、耳はクリクリと、ガーゼを使って手軽にお手入れできるのが嬉しいですね。猫は毛づくろいをして清潔を保ちますが、目ヤニなど顔まわりの汚れは取れにくいものです。放置しておくと病気につながることもあるので、健康維持のためにもぜひお手入れしましょう。
参考/「ねこのきもち」2019年3月号『「やらなきゃ」には理由がある 病気・ケガから愛猫を守るお手入れ』(監修:アニマル・ケアサロンFLORA院長 日本ペットマッサージ協会理事 中桐由貴先生)
文/ishikawa_A