自然災害はいつ起きるか分からないもの。災害時には、愛猫が飼い主さんの留守中に被災してしまったり、脱走してしまったりするなどのトラブルも起きがちです。今回は、猫の命を守り、さまざまなリスクを減らすために、事前にやっておきたい防災対策をご紹介します。
留守中の被災に備えて、室内環境の見直しをしよう
①家具や猫グッズを補強・固定する
震災時、家具の転倒や落下物によって、猫がケガをしてしまうことも少なくありません。家具や猫グッズはしっかりと固定し、猫がよくいる場所などの補強もしておきましょう。
②部屋の中に、猫が逃げ込める避難場所をつくる
愛猫がいつでも逃げ込めるように、猫のよくいる所や、押し入れの中などに、キャリーケースなどで避難場所をつくっておきましょう。キャリーケースは、避難時にもそのまま猫を連れ出すことができるのでおすすめです。可能であれば、各部屋に1つずつ用意しておくと安心です。
③猫が閉じ込められないように、通路を確保する
飼い主さんの留守中に災害が起きてしまうこともあるので、猫だけでも逃げられるように、通路を確保しておくようにしましょう。ドアストッパーを使用するだけでなく、通路になるべく物を置かないようにすれば、逃げ道を確保しやすいでしょう。
愛猫とはぐれてしまったときのリスクを減らす準備をしよう
①迷子札やマイクロチップを装着しておく
迷子札やマイクロチップを装着しておけば、愛猫と再会できる可能性が高まります。マイクロチップは動物病院で装着することができ、料金は高くて1万円程度なので、万が一の場合を想定し、検討してみるとよいでしょう。
②去勢・避妊手術をすませておく
ほかの猫と接触して、妊娠・出産をした場合、飼い主のいない猫が増えてしまう可能性があります。繁殖の予定がない場合は、年齢が若いうちに去勢・避妊手術をすませておくとよいでしょう。
③定期的なワクチン接種
定期的にワクチンを接種しておくと、猫カゼなどの感染症のリスクを軽減することができて安心です。これは、はぐれてしまったケースだけでなく、避難所での共同生活をするうえでも大切なこと。ワクチンの種類や時期については、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
避難生活に備えて、愛猫に慣れさせておきたいこと
①キャリーケースやリードを使う練習をする
避難の際は、愛猫を運んだり、動きを制限したりするために、キャリーケースやリードの使用が必須になります。いざというときにスムーズに使えるように、ふだんから練習しておくとよいでしょう。
②ふだんの生活でも、ケージを活用する
もともと猫は、囲まれた場所が好きなので、ケージも上手く慣れさせれば猫にとって快適な場所になります。ふだんから慣れさせておくことで、避難生活をしたときの、猫のストレスを減らすことができるでしょう。
③家族以外の人にも慣れさせておく
避難先では、見知らぬ人や動物と共同生活をする可能性が高くなります。ふだんから来客に遊んでもらったり、おやつを与えてもらったりして、家族以外の人にも慣れさせておくとよいでしょう。
ふだんの生活の中に防災対策を取り入れよう
震災や水害など、災害が起きてしまってからできることは、意外と少ない場合も。いざというときに、愛猫の命を守れるのは飼い主さんだけですから、ふだんの生活から防災対策を取り入れて、災害時のさまざまなリスクを減らしましょう。
参考/「ねこのきもち」2017年4月号付録『シーン別 愛猫の緊急時対策マニュアル』(監修:環境省自然環境局総務課動物愛護管理室専門官 柳川智巳さん、猫専門病院東京猫医療センター院長 服部幸先生)
文/いけてぃん
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。