春は猫の毛が冬毛から夏毛へ変わる換毛期は、室内にも毛が多く舞い散り、猫が飲み込む毛の量も増える時期です。このとき注意したいのが、「毛球症(もうきゅうしょう)」と呼ばれる毛玉が原因となる病気。
今回は、飼い主さんができる毛球症対策などについて解説します。
「毛球症」ってどんな病気?
毛球症とは、毛づくろいの際に飲み込んだ抜け毛がうまく排出されず、塊状の毛球となって胃の中に停滞することで胃粘膜を刺激し、嘔吐や食欲不振などを引き起こす病気のこと。
換毛期や長毛猫が毛球症になりやすいといわれていますが、同居猫の毛づくろいをする猫も注意しましょう。
「毛球症」にはブラッシングが効果的!
猫が抜け毛を体内に取り込まないようにするために、こまめなブラッシングで抜け毛を取りのぞいてあげることが大切です。
ブラッシングの途中で飼い主さんの手をチラチラ見たり、しっぽや耳をしきりに動かしたりしている場合は、猫がブラッシングを不快に感じているサイン。猫が「ブラッシングは嫌なこと」と覚える前に中断しましょう。
なお、ブラシや指でもほぐせないほど毛玉がひどい場合は、猫の負担も考えてカットしてしまったほうがいい場合も。カットに慣れていない飼い主さんは、プロに依頼するのもおすすめです。
こんな「毛球症」対策もおすすめ!
猫が毛球症にならないためには、以下のような対策も効果的でしょう。
1. 猫草を与えてみる
猫草は、毛玉の排出を促してくれるといわれています。しかし、猫によって好みが分かれるため、食べない猫もいるようです。ペットショップなどでもよく販売されているので、1度試してみるといいでしょう。
2. 毛玉ケアフードを食事に取り入れる
毛玉ケアフードは、消化器官の働きを促進し、毛玉を便と一緒に排泄できるよう食物繊維の量を調整して作られているもの。猫草やブラッシングが苦手な猫には、とくにおすすめの対策といえるでしょう。
ただし、急にフードを切り替えてしまうと、嘔吐の原因になったり、ごはんを食べなくなったりすることも。フードは少しずつ切り替えるようにしましょう。
3. サプリメントや薬を活用する
毛玉ケアフードと同様、サプリメントや毛玉除去剤は、毛玉を便と一緒に排泄する目的で作られたものですが、猫の体内で毛玉が作られるのを防ぐ効果が期待できるものもあります。動物病院でも取り扱われているので、獣医師と相談しながら取り入れましょう。
ふだんのお世話などを工夫して「毛球症」を予防しよう
いつも以上にたくさんの毛が抜ける換毛期。毛玉をゼロにすることはできませんが、ふだんのお世話やお手入れを工夫して、毛球症を予防してあげましょう。
参考/ねこのきもち WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】猫が毛玉を吐く原因は?対策、予防法、ケア用品まで』(監修:ねこのきもち相談室獣医師)
文/Yumi
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。