猫と暮らす
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【獣医師監修】猫にマイクロチップ・迷子札は必要?メリットやQ&Aも
猫が脱走したときや災害時など、愛猫の行方がわからなくなってしまう事態も考えられます。そんな万が一のときでも、愛猫に飼い主さんの連絡先などを書いた迷子札を付けたり、マイクロチップを装着しておけば、愛猫と再会できる可能性が高まります。迷子札とマイクロチップの特徴やメリット、よくあるQ&Aをチェックしてみましょう。
長谷川 諒 先生
株式会社Ani-vet 代表取締役
保護猫施設専門往診病院 下京ねこ診療所 院長
動物病院京都 ねこの病院 所属獣医師
北里大学獣医生化学研究室 研究生
●所属:日本猫医学会/日本獣医腎泌尿器学会
●書籍(監修):『知っておきたい ネコの多頭飼いのすべて 獣医師が教える 幸せに暮らすためのポイント』メイツ出版 /『いちばんよくわかる猫種図鑑 日本と世界の60種』メイツ出版
猫の迷子札について
猫のマイクロチップについて
マイクロチップとは?
そもそもマイクロチップとは、直径2mm、長さ12mm程度の大きさに15桁の番号が搭載された器具で、動物病院などで愛猫の体内に装着することができます。体内に埋め込んだのち、そこに搭載された番号とともに猫や飼い主さんの情報を登録しておけば、専用の読取器をかざすと、登録番号から、その猫の名前や性別、生年月日、猫種のほか飼い主さんの連絡先などの情報がわかります。
マイクロチップの耐久年数は約30年といわれ、一度装着したら付け替えは基本的に不要です。
マイクロチップのメリットは?
・迷子時や災害時などに再会の可能性が高まる
・動物愛護管理法で定めらえている「愛猫を自分の飼い猫と明らかにする」という飼い主の義務を果たせる
・保険会社によっては保険料が割引になる
実際の災害時などに、マイクロチップを装着していた身元不明の猫の多くが、飼い主さんと再会できています。
マイクロチップについてのQ&A
【A】装着の金額は動物病院によって異なりますが、数千円~1万円程度です。かかりつけの動物病院に聞いてみましょう。
【Q】マイクロチップの装着にどれくらい時間がかかるの?
【A】猫にマイクロチップを装着する施術自体は、麻酔なども必要なく一瞬で終わります。
【Q】マイクロチップ装着の術後は何をすればいいの?
【A】情報登録の申し込み手続きをしましょう。書類に猫や飼い主さんの情報を記入して、マイクロチップの登録・管理を行っている日本獣医師会(AIPO事務局)に送付します。登録用紙は、基本的に動物病院から渡されます。必要事項を記入して、さらに担当獣医師からサインなどをもらいます。登録時には手数料1000円(税込)が必要になります。
後日、自宅に登録完了はがきが届きます。飼い主さんの連絡先などの情報が変わったときは、申込書の控えか、登録完了時に届く通知はがきをコピーして変更事項を書き、データを管理するAIPO事務局に郵便がかで送りましょう。
連絡先:AIPO事務局(動物ID普及推進会議)
〒107-00622 東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル西館23階
(公益社団法人日本獣医師会内)
電話番号:03-3475-1695
※マイクロチップのメーカーや地域によっては、申し込みの方法などが異なることがあります。
【Q】体内に異物を埋め込むことに抵抗感があります。完全室内飼いなのですが、必要性はありますか?
【A】考え方は飼い主さん人それぞれですので、飼い主さんがあらゆる可能性を考えた上で決断するのがよいでしょう。しかし、マイクロチップを装着することで、脱走や災害で行方不明になったときに再会できる可能性が高まります。じっくりと考えましょう。
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより
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