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猫はキャットフードに入っている穀類を消化できますか?

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キャットフードの主原料に、小麦や米、トウモロコシや大豆などの穀類を使っているフードがあります。猫は自分から穀物を食べる動物でありませんが、果たして、キャットフードの中の穀物を消化できているのでしょうか。

(猫) 加熱調理した適正量なら、消化・利用できる。

 じつは、人も穀物をそのままでは消化できません。人が穀物を主食にしているのは、火を利用することを覚え、食料を加熱する技術を手に入れたからです。

 穀物にふくまれる主な栄養素は炭水化物で、そのほとんどはでんぷんです。でんぷんは、消化・吸収されやすい糖とは違い、生の原材料のままでは多くの動物にとって消化性が悪い栄養素です。でんぷんは、水とともに加熱することによって結晶構造が溶解して水に溶けます。これを糊化(アルファ化)といいます。私たち人は、米に水を加えて加熱してご飯をたいたり、小麦粉に水を加えて練って焼き、パンなどにしたりすることで、でんぷんを消化しやすく糊化させて食べているのです。
 猫も、糊化したでんぷんなら消化する能力があります。人のように唾液の中にでんぷんを消化するアミラーゼをもたないため、小腸で消化が始まるといった違いはありますが、体内での利用も、適量であれば問題ないことがわかっています。

 私たちは、愛猫に生の穀類を食べさせているわけではありません。ペットフードの原材料に使われている穀類は、水を加え、加熱されて、糊化された状態になっています。とくにドライフードは原材料を粉にして加熱・加圧してフードの形につくりあげますから、でんぷんの消化性が高められています。ウエットフードに使用されるでんぷんも、加熱されて糊化されています。

 私たち人は、火を使うことを覚えたことで、穀物から効率的にエネルギーを得ることができるようになり、それを大量に栽培して食糧を安定的に得、人口を増やし、寿命を延ばしてきました。
 野生のヤマネコは穀物を食べません。人といっしょに暮らす愛猫は、人と同様に、加熱調理した穀物もふくめたさまざまな原材料からバランスよく栄養を得る術を手に入れたともいえるのです。

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監修/徳本一義(獣医師)

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