猫と暮らす
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愛猫を亡くして「ペットロス」を経験した飼い主は約半数 体験談と獣医師からのアドバイス
【調査】愛猫を亡くして、ペットロスを経験したことはある?
【体験談】 ペットロスを経験したときのことについて、話を聞いた
- 「毎日毎日、泣いて過ごしてました。今でも時に思い出して大泣きする時もあります」
- 「最後、点滴を家でしていましたが、もっと動けるときに、自由にさせてあげれば良かったとか、何でもっと早く気付いてあげられなかったのかと後悔ばかりでした」
- 「心にぽっかり穴が空いたようで、一人になったとき涙があふれる。時間とともに少しずつ良くなりました」
- 「愛猫を亡くして4年経ちますが、鮮明に覚えていますし、未だにロスが時々襲ってくる感覚があります。全てが消えそうで未だに納骨できず、使っていたトイレ、首輪も大切に置いています」
- 「人前でも気を緩めると涙が出てきてしまう状態でした。食事も食べたいと思えず、愛猫の事ばかり考えるようになっていました。愛猫の気配を感じたり、愛猫の事を家族と話すことで、少しずつ自分を取り戻しました」
- 「半年間、泣き暮らしました。他の猫がいたので(多頭飼い)なんとか生活できていましたが、当時の記憶はほぼありません」
- 「愛猫たまを看取った3カ月前に、愛犬たろうを悪性中皮腫で看取ったばかりでした。短期間で2頭続けて看取ったので、未だにその頃の記憶が曖昧なところがあります。何をしてても、ふとした時に涙を流していたり、愛猫や愛犬とほぼ同じ重さの物を持っただけで『たまと同じ重さだ』って思ってみたり…。今でもこれを書きながら、涙を流しています。さみしさは今でもありますが、悲しかった想いも含めて話したり、書き留めたりしていくことで、気持ちの整理がついた気がします。あとはちゃんと火葬して、埋葬とか人間と同様に葬儀や法事等行いながら、何年経っても忘れないでいてあげて思い出話をするのも、ペットロスを乗り越えるための手段だと思いました」
- 「誰にも会いたくなくて、毎日一人で泣いてばかりいました。そのうち少しずつ他の方の体験談を見たり、猫好きの友達に話を聞いてもらったりできるようになりました。その中で一番心に響いた言葉は、『いつまでもメソメソしていたら愛猫が心配して成仏できない。愛猫に心配をかけない為にも、前を向いて生きていかなくちゃ』という言葉でした。いつかまた会える。そう信じて、心の中にいる愛猫とこれからも生きて行こうと思えるようになって、ペットロスから脱したと思います」
- 「どんなによくしても、もっと何かできたのではないかという気持ちは残ります。それがわかるので、いつも生きている猫には大好きと言っています。猫を見送るとわけもなく涙がでたり、食欲がなくなったりするときもありました。他の猫と過ごすことと、時間が過ぎることで自然と落ち着きました。いつか虹の橋で会えると思っています」
- 「愛猫が使っていた物が洗濯できず、捨てられず、しばらく匂いを嗅いだり抱きしめたりしていました。家中にあのコのいた痕跡があって、見る度に姿が浮かんできては涙が止まらなくなりました。抱きしめたくても触れられない、姿がないことを受け入れるのが辛く、ガラッと変わってしまった日常に心がついていけず苦しかったです」
- 「ペットロスと言うほどではなかったかもしれないが、感情がなくなった。何をしても、見ても、誰かと話しても、全く感情が動かず、『ああ、心に穴が空くってこういうことなんだな』と思った。亡くなったコの他にもう1匹猫がいたので、そのコのお陰で酷いペットロスにならずに済んだのだと思います」
- 「今は別の猫と暮らしていますが、写真を見ると思い出します。もっと早く病気に気づいてあげられたら良かったと、反省したりします」
- 「2匹とも、ああすれば良かった、こうしなければ良かったと考えてしまい、思い出しては泣いてしまう。楽しかったことや嬉しかったこともとても多いのだが、今ここにいないのを寂しく思ってしまう」
【獣医師解説】愛猫を亡くしてペットロスになったと感じたらどうすればいい?
ペットロスが重くなってしまう人の傾向は?
「愛猫を亡くして、つらく悲しい気持ちになる飼い主さんは多いでしょう。その中でも、特にペットロスが重くなってしまう人は、愛猫との絆が強い人ではないでしょうか。
特に闘病が長かったりすると、生活の時間の多くを愛猫に費やし、亡くなってしまったあとに心に穴が空いてしまう人が多いように感じます。また、性格的にまじめな人も、ペットロスが重くなってしまう傾向があるように思います」
ペットロスと感じたときは、どうしたらいい?
「人によって、いろいろな時間の使い方があるかと思います。
たとえば、時間が解決してくれるケースもありますし、趣味やお仕事などに気持ちをシフトされる人もいます。また、愛猫との思い出を語れる人と思い出を話すことで、昇華される人も。
のんびりしても忙しくしても、どんな形でもかまいません。ご自身にあったペースで、ゆっくりと心と体が回復できるように過ごすのがよいのではないかと思います」
周りにペットロスと思われる方がいたら、どのような配慮が必要?
「家族や友人など、ペットロスの状態にあると思われる人が周りにいたとき、どのような対応をとるべきか悩むこともあるかもしれません。
ケースバイケースだと思いますが、まずはその悲しみに耳を傾けてあげることが大切なのではないかと思います。そのコとの思い出などを話すことで、少しずつ、お気持ちが回復されるケースもあると思います。
もしも、『眠れない』『食べられない』などの身体的に不安定な状態に陥られているようであれば、ペットロスのグリーフケアアドバイザーの先生もいます。その人の状態に応じて、客観的に判断をする必要性もあるかもしれないですね」
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・丸山知美先生)
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/雨宮カイ
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