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【獣医師監修】猫の白内障~原因は?どんな症状?治療や予防方法まで 

猫の魅力のひとつ、その大きな瞳には、さまざまな異変も現れます。人だと高齢者の目の病気である白内障は、猫もかかるそう。猫の白内障は、どんな病気なのか、人とは何が違うのか、確認しましょう。

清水 悌二 先生

 獣医師
 相模原プリモ動物医療センター第2病院勤務

 岐阜大学農学部獣医学科(現 応用生物科学部共同獣医学科)卒業
 麻布大学附属動物病院眼科専科研修修了
 現在 都内眼科専門診療施設にて研修中

●資格:獣医師

●所属:比較眼科学会

●主な診療科目:一般診療(外科、内科)/眼科

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猫の白内障ってどんな病気?

白内障とは、瞳孔の奥にある透明な水晶体(目のレンズ)の一部または全部が白く濁り、視力が低下する目の病気です。猫は犬ほど多くなく、高齢になっての白内障はまれにしか見られないといわれます。

猫の白内障の症状は?

多くは、猫の目が白く濁ることで気づきます。また、症状が強く出るほど、視力に障害が出やすくなり、以前に比べて慎重に歩くようになった、人と視線が合わなくなった、物や壁にぶつかるようになった、などの行動が見られることもあります。

猫の白内障、原因は?

猫の白内障は、先天性や遺伝性によるものや、猫同士のケンカや事故などで水晶体が傷つくことによって引き起こされます。または別の疾患があってかかることも。猫の場合、老齢性はまれで、生後数カ月~2才の若い猫に時折見られるケースが多いです。

猫の白内障、治療法は?

猫の白内障は原則外科手術により治療を行ないます。 ただし種々の要因で手術が行えない(行わない)場合には、点眼薬で進行を遅らせたり、合併症の発生を抑える事になります。その場合には生涯に渡り点眼治療が必要になります。

「白く濁る」と白内障?見極め方は?

猫の目が白く濁る病気は、ほかにも考えられます。角膜が濁る、角膜混濁がそうで、角膜混濁の場合は、目の球全体が白く濁ります。それに対して白内障は、瞳孔の奥が白く濁ります。

猫の白内障は予防できる?

猫の白内障の確実な予防法はないですが、外傷が原因で起きるものもあります。ですから、猫同士での激しいケンカを避ける、事故などに注意することも予防の一つになるでしょう。また、少しでも異変に早く気づいて動物病院で受診することも、それ以上の進行を食い止めることになりますので、ふだんから愛猫の目をよく観察するようにしましょう。

猫の目薬の上手な差し方は?

猫の目の病気で処方される目薬は主に点眼薬と眼軟膏の2タイプ。猫は拘束されるのが嫌いなので、できるだけ素早く投与しましょう。

点眼薬の投与のしかた

1 猫の背後にまわって手のひらで猫の顔をしっかりと支え、親指で上まぶたを軽く引き上げます。コツは背後から猫の顔を支えること!
2 点眼薬は猫から見えにくい方向から近づけます。目から1cmほどのところから上まぶたと白目の間に1滴落とします。コツは上まぶたと白目の間を狙うこと!

ポイント
目薬を滴下したあとに、愛猫の好きなおやつを少し与えると、目薬にいい印象をもつようになります。

眼軟膏のつけ方

1 軟膏をほんの少し(1~2mm)とり、綿棒の先のほうに軽くのせます。
2 綿棒を猫の目に対して横にして近づけ、軟膏を猫の上まぶたの裏にそっとつけます。コツは、猫には見えない方向からつけること!

猫の白内障は進行する前に見つけてあげよう

猫の白内障は、猫の目の病気のなかでも多くはありませんが、進行すると視力障害が危ぶまれる病気でもあります。顕著な症状は、飼い主さんが見つけやすい、猫の目の白濁ですから、ふだんから愛猫の瞳をしっかり見て、早期発見に努めたいですね。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「知ってるようで知らない「猫の目の病気7つ」」

ねこのきもち WEB MAGAZINE「猫の目の病気~異変に気づくには? 猫に多い目の病気の解説や目薬の差し方まで~」

ねこのきもち WEB MAGAZINE「猫がよくかかる二大「目の病気」角膜炎と結膜炎とは?」

参考:『ねこのきもち』2014年11月号「猫がかかりやすい目の病気 ケアの方法も」、同2017年2月号「猫がかかりやすい目の病気」(ともに監修 東京ウエスト動物病院院長 江島博康先生)
監修/清水悌二先生(相模原プリモ動物医療センター第2病院勤務)
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