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【獣医師監修】猫の歯の構造|乳歯が生え変わる時期や正しいケアの仕方

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猫も人と同じように、乳歯が永久歯へ生え変わったり、口腔内の病気になったりすることをご存じでしたか?今回は、猫の歯の構造や乳歯の生え変わる時期、歯が生え変わる際に見られる行動や歯磨きの必要性、スムーズな歯磨きのコツなどについてご紹介します。

この記事の監修

ねこのきもち獣医師相談室

愛猫の困りごとや悩みについてアドバイスをする、「ねこのきもち」獣医師チームです。豊富なアドバイス経験をもとにした丁寧な情報発信を心がけています。誰でも無料でご利用いただけるチャット相談 「ペットケアONLINE」も展開中。
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猫の歯の構造と役割

ミケのゆずちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫の歯は、「犬歯」「切歯(門歯)」「臼歯」の3つの構造から成っています。まずは、それぞれの本数や役割から見ていきましょう。

上下に大きく尖って生える「犬歯」

「犬歯」は大きく尖った、上下合わせて4本生えている歯です。獲物を捕らえる際に首筋に差し込むことでくさびの役割を果たし、脊髄を切断して獲物を仕留めることができます。野生時代は肉を引き裂くときにも活躍していたようです。

正面上下に並ぶ「切歯(門歯)」

「切歯(門歯)」は、正面に上下合わせて12本生えている小ぶりな歯で、主に肉を引きちぎったり、骨から肉をそいだりするのに使っていました。グルーミングをする際には、くしのような役割も果たしています。

奥歯と呼ばれる「臼歯」

「臼歯」は犬歯よりさらに奥にある歯で、上下合わせて10本(上6本+下4本)ある「前臼歯」と、上下合わせて4本ある「後臼歯」にさらに分かれています。

臼歯は上下の歯が少しずれたはさみのような構造をしており、肉や猫草を噛み切るときに使うため、「裂肉歯」と呼ばれることもあります。

猫の乳歯が生える時期と生え変わるタイミングとは

白猫のソラちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

乳歯は生後2週間ごろから生え始める

生まれたばかりの子猫は母猫の母乳で育つためまだ歯は生えていませんが、授乳期が終わる生後2週間ごろになると、切歯(門歯)→犬歯→前臼歯の順に乳歯が生え始めます。生後3~6週ごろには、26本全ての乳歯が生えそろいます。

乳歯の成長具合は猫の月齢の判断基準にもなるため、子猫を拾った際は乳歯を確認してみるといいかもしれませんね。

永久歯は半年で生えそろう

永久歯は、乳歯のときに生えていなかった後臼歯4本を加えた30本から成ります。永久歯は乳歯が生えた後に歯ぐきの中で形成され、頭蓋骨の成長に合わせて、生後3ヶ月から6ヶ月にかけて乳歯を押し出すような形で生えてきます。

抜けた乳歯は見つけられないことがほとんど

子猫を飼っている人でも、抜け落ちた乳歯を見かけることがほとんどないといわれています。これは猫がフードと一緒に、抜けた乳歯を飲み込んでしまっていることが多いからだそう。体内に入ってもウンチとして排出されるので、人には乳歯として認識されづらいそうです。

幸運のお守りとして乳歯を保存するのもアリ

「抜けた乳歯は、見かけることが少ない」ということは、つまり貴重なもの。何かいいことが起こりそうな予感がしますよね。子猫の飼い主さんも、そのように感じている人が多く、見つけた乳歯を「幸運のお守り」として大切にしている人もいるのだそう。

ちなみに、乳歯はごはんや水皿の近くに落ちていたり、おもちゃなどにくっついていたりするようです。とても小さいので、探すときは見逃さないようにしてくださいね。

残存乳歯がある場合は動物病院へ!

永久歯に生え変わる際、生え始めたばかりの永久歯と抜け落ちていない乳歯が、同時に歯茎に存在することがあります。通常はそのまま乳歯が抜け落ちるのですが、まれに生え変わりの時期を過ぎても乳歯が抜けない、「残存乳歯」という症状が起きることがあります。

残存乳歯を放置してしまうと、上あごと下あごの咬み合わせがずれる「咬合異常」を引き起こしたり、ごはんが食べづらくなったりします。また、乳歯と永久歯の間に食べ物が挟まり、歯肉炎を起こして歯周炎へ進行してしまうおそれも。

そのほか、まだ症例報告は少ないですが、「ネコ膝-乳歯症候群」という奇病を発症した際にも残存乳歯が起きることがあるといわれているので、残存乳歯が疑われる場合には、できるだけ早めに動物病院で原因の究明と対処をしてもらいましょう。

歯が生え変わる時期に猫に見られるしぐさや状態

メインクーンの銀次郎ちゃん
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おもちゃや人に噛みつく

歯が生え変わる時期は歯ぐきがムズムズかゆくなるといわれており、口の中に違和感を覚えて飼い主さんや家具などを噛んでしまうことがあります。口の中を傷つけないようなやわらかいおもちゃを与えて、口の不快感を解消させてあげましょう。

口臭が強くなる

前述したように、乳歯と永久歯が同時に生えている時期は間に食べ物が挟まりやすいため、口臭が強くなることがあります。ただ、歯が生え変わる時期の一時的な症状なので、無理に挟まったものや汚れを取る必要はないようです。

乳歯が抜けたところから出血が見られる

生え変わりの際に、歯ぐきから出血することがあります。健康な猫なら出血はすぐ治まるので心配はいりませんが、なかなか出血が治まらない場合は獣医師に相談しましょう。

破折や脱臼に注意して!

乳歯や生え変わったばかりの永久歯はまだ支える力が弱いため、固いものを噛んだり引っかけたりすると、破折や脱臼を起こしてしまうことがあります。

放置していると、永久歯が生えてくるのを妨げてしまったり、歯髄に痛みが生じたりすることも。抜歯や保存修復などの処置が必要となってくるので、早めに動物病院を受診するようにしてください。

猫も人のように歯磨きをする必要はある?

お気に入りの場所で寝そべる猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

虫歯予防のためにも人には欠かせない歯磨きですが、実は猫にとっても欠かせないケアのひとつだといわれています。では、なぜ猫にも歯磨きは必要なのでしょうか?

口腔内の病気予防のためにも歯磨きは必要!

キャットフードなどのやわらかいごはんを食べている家猫は、硬い肉を食べている野生のネコ科動物のように歯の表面の汚れが落とせず、食べカスなども残りやすいといわれています。

口内に残った食べカスや汚れを放置していると、歯垢が固まって歯石を形成してしまい、歯周病などを引き起こす原因に。歯周病は進行すると、痛みや食欲不振、歯の根元が下がって歯が抜けるなどの異常を引き起こすだけでなく、腎臓疾患や心臓疾患など命に関わる重大な病気に発展することもあります。

歯磨きは、そういった口腔内の異常の原因となる食べカスや歯垢を除去したり、病気の発症を遅らせたりするのに有用なため、猫にとっても歯磨きは重要です。

猫の歯磨きを始める時期や頻度

成猫になってから歯磨きに慣らすのはかなり難しいといわれているため、子猫のころ、それも永久歯が生えそろう4~6ヶ月ごろまでには、歯磨きができるよう慣らしておくのがいいそうです。

慣らし始めは週2~3回を目安にし、以降は毎日、難しくても2~3日に1回の頻度で歯磨きを行うようにしましょう。

ケア嫌いの猫にも!歯磨きの慣らし方とスムーズな磨き方

メインクーンのルミエールちゃん
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口まわりや歯を触られることから慣らす

いきなり猫の口に歯ブラシを入れても、おとなしく歯磨きをさせてはくれません。歯磨きをスムーズに始めるには、口まわりや歯を触られることに慣らすことから始めましょう。

1. 猫が触られると喜ぶことが多いのが、あごの下。優しくなでながらリラックスさせていきます。

2. 徐々に口まわりを触っていき、嫌がらないようなら、両手で口から頬にかけて揉むように少しずつ触っていきます。

3. さりげなく口角を引っ張り上げてみましょう。奥歯まで見えるような「笑顔」ができればOK。嫌がるようなら、ほめながらおやつを与えます。繰り返すうちに、猫は「おとなしくしていれば、おやつをもらえる(いいことがある)」と学習します。

4. 片手を猫のあご下に添え、反対の手の人差し指で上唇を持ち上げながら、前歯をチョンっと触ります。

5. 前歯を触ることができたら、上唇をしっかり持ち上げて、反対の手の人差し指で奥歯を軽くタッチします。

歯を触られるのを嫌がる猫は多いので、はじめのうちは歯に触る指におやつのペーストを付けてみましょう。おいしそうなニオイがしたら、触るのを受け入れてくれる猫も多いはず。

歯磨きを始める前に用意すべきグッズ

口まわりを触るのに慣らしている間に、以下の歯磨きに必要なグッズも用意しておきましょう。

  • 猫用の歯ブラシ

  • 猫の口腔環境や好みに合った歯磨き粉・液状歯磨き剤

  • 歯磨き粉などを入れるトレー

猫用の歯磨き粉には猫が好むフレーバーが配合されているものや、飲み水に混ぜて使えるものなどさまざまな種類があるので、愛猫に合うものを探してみるのもいいかもしれませんね。
なお、人用の歯磨き粉は、猫にとって有害な成分が含まれている場合があるため、使用するのはやめましょう。

実践!ストレスフリーな歯の磨き方

愛猫が歯を触られることに慣れてきたら、実際に以下の手順で歯を磨いてみましょう!

1. まずは、なでながら猫をリラックスさせます。水で濡らした歯ブラシに歯磨きペーストを付け、猫の歯を磨いていきましょう。

2. 臼歯(奥歯)から磨いていきます。臼歯はほかの歯よりも大きく、歯垢が付きやすい歯です。猫の口角を人差し指で引っ張り上げながら、念入りに磨きましょう。歯ブラシは45度に傾け、左右に小刻みに動かしながら軽く磨きましょう。

3. 1本ずつ磨き、前歯のほうへ移動していきます。犬歯と前歯は左右の横方向だけでなく、歯ブラシを上下へ動かしながら縦方向でも磨きましょう。

歯ブラシは45度の角度で当て、力を入れすぎないように十分注意しながら磨いてみてくださいね。

どうしても猫が歯磨きを嫌がる場合は?

どうしても猫が歯ブラシを使っての歯磨きを嫌がる場合は、以下のような代用品を使うなど、嫌がられないための工夫をしましょう。

歯ブラシの代わりに歯磨きシートや綿棒を使う

歯磨き剤を染み込ませたシートを指に巻いて使う歯磨きシートや、歯の根元などが磨きやすい綿棒などは力加減もしやすいため、歯磨きを嫌がる猫にも使いやすいでしょう。

歯磨きガムを与える

噛むことで歯垢を除去できるよう、素材や形状を工夫した猫用の歯磨きガムも市販されているので、おやつ感覚で取り入れてみるのもいいでしょう。ただし、与えすぎは肥満のリスクもあるので、適正量を守って与えるようにしてくださいね。

制限時間を決めての歯磨きも試してみて

苦手な歯磨きに時間がかかってしまうと、ストレスがたまってより歯磨きを嫌がるおそれがあります。嫌な気持ちで歯磨きが終わらないよう制限時間を決めて、時間がきたら歯磨きを切り上げるという方法を試してみるのもアリでしょう。

一度にすべての歯を磨くのは大変ですので、慣れないうちは、今日は右側だけ磨く、次回は左側など分けて行うとよいでしょう。

猫の歯の磨き方については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

口内のトラブルは猫にとって命に関わることもあるため、日ごろから口や歯の健康状態をチェックしておくことが大切です。愛猫の健康と口内環境を守るためにも、歯磨きケアをぜひ頑張ってくださいね!

参考/「ねこのきもち」2017年1月号『今年こそ、愛猫に歯磨きしたい!』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/pigeon
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

「ねこのきもちSTORE」が選ぶ オススメ商品ランキング

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