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子猫を拾った!その後にすべきこととは?|時系列に沿ってご紹介

子猫を拾ったら、まずは何をすればいいのでしょうか?ここでは、子猫が春に多いワケや動物病院での検査項目、すぐに病院へ行けないときにすべきこと、年齢の見分け方やミルクの与え方、場合によっては新しい飼い主さんの募集など、保護した後の「やること」について時系列で解説します。

子猫を春に見かけることが多いワケ

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春になると、子猫の鳴き声を聞く機会が多くなります。そんな子猫の中には、母猫とはぐれてしまったり、捨てられたりして鳴いている猫もいるかもしれません。しかし、なぜ春になると子猫を見かけるようになるのでしょうか?まずは、季節と生命の誕生の関係性について解説します。

猫の発情期と妊娠

日照時間が長くなり暖かい気候になると、子猫の生存率はアップします。そのためメス猫は、2~4月頃になると発情期を迎えて妊娠しやすくなります。そしてメス猫の妊娠期間は約2ヶ月なので、春に子猫が多く生まれるというわけです。

子猫を見かけたら

まずは、近くに母猫がいないか確認しましょう。子猫だけがいる場合、母猫とはぐれたか、捨て猫の可能性があります。生命力の弱い子猫は、母猫なしでは生き抜くことが難しいことも…。そこで、子猫を拾ったときの対処法を時系列でご紹介していきます。

1. 子猫を拾ったら温めながら動物病院へ!

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体を温める

子猫は本来、兄弟猫や母猫と温め合って暮らしています。しかし、ひとりぼっちになってしまった子猫は体を温める術を失い、低体温症を起こしているかもしれません。段ボールにタオルなどを敷いた中に保護して、体を温めてあげましょう。

適切な温度は、母猫に触れるくらいの温かさ、30~35℃程度です。段ボール内の温度を上げるには、お湯を入れたペットボトルや、カイロをタオルで包んだものを利用するといいでしょう。

動物病院へGO!

外にいた子猫は、元気そうに見えても、栄養失調や病気に感染している恐れがあります。動物病院で健康診断をしてもらい、アドバイスをもらいましょう。動物病院でチェックしてくれるのは、主に以下の項目です。

・健康状態
先天性の異常や病気の可能性などを総合的にチェックします。治療が必要な場合があるかもしれません。

・ノミやダニの駆除/予防
外にいた子猫にはノミやダニが寄生している場合が多く、駆除しないままでいると子猫が体調不良を起こします。

・年齢/性別
年齢や性別をみてもらい、それに合わせた飼育方法を聞きましょう。

2. 動物病院に行けない場合|環境の整え方や排せつの方法は?

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拾った時間が深夜だったり、動物病院へすぐに行けなかったりするときも、まずは子猫を保温することから始めましょう。もし子猫の体が濡れていたら、タオルドライやドライヤーで乾かしてください。ぐったりした様子がうかがえるときは、夜間病院や往診してくれる獣医師を探して連絡を。

子猫が過ごす環境を整える

保護した際の段ボールなどを使って、子猫のハウスをつくります。タオルで段ボールを半分を覆い、隠れるスペースをつくってあげると子猫は安心します。ハウスのそばには、体を温めるカイロやヒーターを置きましょう。

排せつの方法

離乳前の子猫などは、排せつに助けが必要です。母猫は子猫のお尻をなめて排せつを促すため、それと同じように、ぬるま湯で湿らせたコットンやティッシュでお尻をトントンと優しく刺激してあげましょう。それがトイレの合図となり、排せつを促すことになります。

3. 子猫に食事をさせる|年齢を体重や特徴で見分けよう

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ゴハンは、年齢に合わせたものを用意します。年齢が分からない場合は、以下の項目にあてはめて見極めましょう。

年齢の見分け方 

出生時:へその緒が濡れている 体重100g前後
生後2~4日:へその緒が乾いている 体重110g前後
生後5~10日:へその緒が自然にとれる 体重200g前後
生後1~2週:目が見え、音が聞こえるようになる 自分で排せつができる 体重200~300g前後
生後2~3週:脳が発達する時期 動きが活発になり乳歯が生えてくる 体重300~400g前後
生後4~6週:体重500g前後

生後4週以内はミルクが必要

生後4週までの子猫には、高脂肪・高タンパクの猫用ミルクが必要です。動物病院やペットショップなどで、年齢に合わせた猫用ミルクと猫用哺乳瓶を購入します。動物病院へ連れていけない場合は、ペットショップの店員さんに画像や動画を見せて相談してもいいでしょう。

ミルクのつくり方

基本はパッケージの表示に従えばOK。母乳に近い38℃前後のぬるま湯でつくりましょう。注意したいのは、体や消化力が弱っているケースです。その場合は、やや薄めにミルクをつくり、徐々に標準の濃度に近づけていくと安心です。

ミルクの量と回数

・出生時~生後4日
最初は1ccから哺乳、その後は3~5ccを3時間ごと、1日6~8回

・生後5~2週
6~10ccを哺乳、1日5~6回

・生後2~3週
10cc以上を哺乳、1日4~5回

ミルクを与える際の注意点

ミルクを与えるときにイメージするのは、人の赤ちゃんの授乳シーンでしょう。人の赤ちゃんの場合は、仰向けにしてミルクを与えますよね。しかし、子猫にこのポーズは危険です。ミルクが気管に入るのを防ぐため、子猫を腹ばいにし、頭を少し上げるようにして与えましょう。

また、牛乳を与えるのは本来NGです。牛乳には猫が消化しにくい成分が含まれており、下痢を引き起こすおそれがあります。犬用のミルクも体調不良を起こすことがあるため、与えないようにしてください。

生後4週からは離乳食

生後4週頃からは、離乳食を食べることができます。ウエットタイプのフードや、ドライフードをぬるま湯でふやかしたものを与えましょう。

生後8週以上

生後8週からは、キャットフードを与えます。キャットフードには「おやつ用」もあるので、「総合栄養食」と表示されているものを選んでください。

4. 子猫に食事をさせる|子猫用ミルクが手配できない場合は?

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子猫用ミルクが手配できない場合

子猫用ミルクが手配できないときの代用品としては、以下のようなものがあげられます。

・牛乳200ccに卵黄1個を混ぜ、そこに茶さじ4杯の砂糖を加え温めたもの
(温度が低すぎると体温の低下につながり、熱すぎるとやけどのおそれがあるため、38℃前後に温めましょう)
・人の赤ちゃん用の粉ミルクを通常の2倍のぬるま湯でといたもの
・砂糖水やぶどう糖液
・乳糖が分解されている牛乳

ただし、これらはあくまでも緊急処置用です。翌日には、動物病院やペットショップで適したものをそろえてください。

哺乳瓶が手配できない場合

哺乳瓶がない場合は、ドラッグストアなどで入手できる小さなスポイトで代用できます。1回ミルクを与えるごとに使い捨てるようにすると衛生的ですね。スポイトが手に入らない場合は、人の手で与えます。洗った指先にミルクをつけ、少しずつなめさせながらミルクを与えましょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「乳飲み子猫を迎えたら」

5. やむを得ないときは新しい飼い主さんを探す

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子猫を保護したけれどどうしてお事情が叶わないという場合は、新しい飼い主さんを捜しましょう。主な方法は以下の3つです。

・動物病院に募集のポスターを貼らせてもらう
・SNSなどで募る
・ボランティア団体に相談する
子猫を保護した後にすることはたくさんありますが、健気に生きようとする子猫の姿を見ているだけで苦労は吹き飛んでしまいそうです。猫との幸せな生活が待っていることをお祈りしています。
参考/「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『乳飲み子猫を迎えたら』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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