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【獣医師監修】猫を車に乗せるには?注意点や準備の方法など、ポイントを解説

猫と車で移動する際には、しっかりとした準備が必要不可欠です。そこで今回は猫を車に乗せるときの注意点をはじめ、車に慣れてもらう方法、車に乗せるための事前準備や用意しておくもの、走行中の注意点などを解説します。

ねこのきもち獣医師相談室

愛猫の困りごとや悩みについてアドバイスをする、「ねこのきもち」獣医師チームです。豊富なアドバイス経験をもとにした丁寧な情報発信を心がけています。誰でも無料でご利用いただけるチャット相談 「ペットケアONLINE」も展開中。
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猫を車に乗せるときの注意点は?

スコティッシュフォールド
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫を車に乗せるときは、まず猫が脱走して迷子になってしまわないように注意することが大切です

外出時はいつ猫が飛び出してしまうか予測ができませんし、もし逃げてしまった場合に、探し出すのは容易ではありません。猫を車に乗せるときは、キャリーケースなどに入れ、ハーネスをつけたり、首輪に迷子札をつけたりして、万一に備えた対策をとっておきましょう。

車で使うグッズに日頃から慣らしておく

車で使用する脱走対策グッズは、日ごろから慣らしておきましょう。特に多くの場面で活躍するキャリーケースは、しっかりと慣れてもらいたいところです。猫が過ごしている部屋にベッド代わりに置いて、中でくつろいでもらえるようにしましょう。

一方、ハーネスは動きを抑制するため、慣れてもらうことは難しい傾向にありますが、事前に部屋で装着の練習をしておくだけでも安心です。

そのほか、ポータブルトイレも使えるとなおよいでしょう。部屋の中にポータブルトイレ置き、いつも使っているトイレ砂を入れて、練習させておくのがおすすめです。

猫が車酔いをするときは獣医師に相談を

猫のなかには、人と同じように車酔いをしてしまう子もいます。口を開けてしきりにあくびをしたり、よだれを出したり、嘔吐や下痢をしたりするようなら、それは車酔いの症状と考えられるでしょう。

愛猫が車酔いをする場合は、動物病院に相談し、あらかじめ猫用の酔い止めを処方してもらっておくのがおすすめ。また、車に乗せる前は食事や水の量を調節し、食事は遅くても外出の2~3時間前、水は1時間前までにすませておくのもいい方法です。

ただし、薬の効き方には個体差があります。場合によっては車に乗せないという判断も必要です。

猫を車に慣れさせる方法は?

茶白猫のニコルちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫は見知らぬ場所が苦手な生き物。車の中も、猫にとっては慣れない場所のひとつであるため、車に乗せられること自体がストレスにつながります

また、どこに連れていかれるかわからない状況も、猫にとっては恐怖や不安につながるでしょう。なかには不安で鳴き続けて疲れてしまい、声が枯れてしまうこともあるようです。

そのため、猫を初めて車に乗せるときは、事前に車に乗る練習をさせるのがおすすめ。個体差はありますが、子猫や物怖じしないタイプの猫の場合は、車に慣れさせることができるようです。

猫を車に慣れさせる方法

猫を車に慣れさせるには、まずは車が猫にとって安全な場所であると理解してもらうことが大切です。はじめはエンジンはかけずに車という空間に慣れてもらい、問題がなさそうならエンジンをかけて様子を見ましょう。

そこまでして問題がなければ、5分程度のドライブからはじめ、徐々に時間と距離を伸ばしていきます。ただし、少しでも猫が嫌がるそぶりを見せたら、すぐにやめてあげましょう。

猫と車に乗るときに準備しておきたいもの

ラガマフィンのシェリーちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
では、実際に猫と車で外出するときに必要なものを確認していきましょう。

猫と車に乗るときに必要なもの

  • キャリーケース(通気性がよく頑丈なもの)
  • ハーネス・リード(非常時に備えて、あらかじめ装着させておく)
  • 水とスポイト(移動中の水分補給)
  • トイレシート(キャリーケースの中+予備数枚)
  • 猫がふだん使っている布やタオル
  • 猫のお気に入りのおもちゃ
  • 掃除用のゴミ袋・ティッシュ

これらに加えて、ポータブルトイレや酔い止め薬、粗相や嘔吐時に使えるビニール手袋、消臭剤、座席や洋服に付いた毛を取り除ける粘着式ローラーなどもあると便利です。

車内環境を整えることも重要

猫を乗せるときは、車内が直射日光で高温にならないように、窓ガラスには日よけ用のカーシェードをつけておきましょう。また、車に芳香剤を置いている場合は、猫の車酔いの要因にもなりかねないため、あらかじめ外しておくのがおすすめです。

なお、走行中はカーエアコンをつけ、いつも猫が過ごしている部屋の温度になるように調節してください。

長距離なら、休憩場所や走行ルートも確認しておく

車での移動が長距離になりそうなら、30分から1時間ごとに休憩を取れるよう、事前に休憩スポットをチェックしておいてください。休憩ごとに車内の空気を入れ替え、猫の様子に変化がないか確認する必要があります。

また、走行ルートは、猫を車に乗せる時間が短くなるよう、最短ルートを探しておきましょう。事前に渋滞しそうな道や時間帯のチェックも忘れずに。

キャリーケースを置く場所にも要注意

猫を入れたキャリーケースは、飼い主さんから猫の様子が確認しやすい位置に置きましょう。また、キャリーケースの中に空気を循環させることも必要です。そのため空調が効きやすく飼い主さんから見えやすい、後部座席の上などに置くのがよいでしょう。

以下の記事でも、乗り物に乗る前の準備などについて詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

走行中の注意点は?

サビ猫のきなこちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
走行中は、猫が車中を自由に動き回れてしまうとアクセルやブレーキの下に潜り込んでしまうおそれもあるので、必ずキャリーケースに入れたままにしておきましょう。

また、運転はいつも以上に安全運転を心がけてください。特に、急発進や急ブレーキ、急カーブなどは、猫の車酔いを誘発したりストレスになったりするほか、猫が体をぶつけてしまうおそれもあるので、くれぐれも注意しましょう。

なお、真冬でも直射日光が当たると車内の温度はかなり高温になることがあるため、熱中症予防のためにも猫だけを車の中に残していくことはNGです。

こまめな水分補給も忘れずに

車酔いをしない猫なら、休憩時に少量の水や食事をとらせてあげましょう。特に緊張しきっている猫の場合は、水を飲むことも我慢してしまうケースがあります。そのため、水はシリンジという針の付いていない注射器を用いて与えるといいでしょう。

与えるときは10~20ml程度の水を、猫の口の横から少しずつ流し入れます。嫌がる場合は無理せずに、口が湿る程度で大丈夫です

猫のためにも、車での移動は最小限に

メインクーンの銀次郎ちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
多くの猫にとって、車での外出は大きな負担になります。そのため、基本的に避けることが一番ですが、どうしても必要な場合は今回ご紹介した内容も参考に、どうしたら猫にかける負担を最小限にできるかを考えて、準備してあげてくださいね。
参考/「ねこのきもち」2016年9月号『前準備&乗せ方のコツをレクチャー 乗りもの移動 これで安心・快適・スムーズ!』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/kagio
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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