愛猫の健康のため、体にいい食材があれば食べさせてみたいですよね。ただ、人にとってはヘルシーでも与え方を間違えると猫の体に害を与えたり、成分自体が有害だったりする食材もあります。栄養豊富な5つの食材を例に、猫に与える前に知っておきたい注意事項をねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に教えていただきました。
与え方に注意したい「しいたけ」
しいたけは、約90%が水分なので猫の健康に問題を起こすことはは少ないです。しかし、食物繊維が豊富なので、生煮えだったり、与えすぎたりした場合は下痢をする心配が。与えるのであれば茹でたしいたけにして、4分の1以下の量にとどめましょう。
与え方に注意したい「ブロッコリー」
栄養満点のブロッコリーは、猫にとっても有益な栄養素が豊富に含まれています。ただし、過剰に摂取すると尿路結石ができやすくなる心配が。少量にとどめましょう
与える場合、生のブロッコリーは固くて消化不良を起こすこともあるため、必ず加熱して細かく刻みましょう。1日の摂取量は大さじ1杯程度までにしてください。農薬残留のおそれがあるため、外葉はなるべく与えないようにしましょう。
泌尿器の病気がある猫は控えたい「水菜」
β-カロテンなどが豊富に含まれている水菜。猫にも、生のまま細かく刻んで、小さじ1杯程度与えるのであれば問題ありません。ただし、葉物のなかでもカルシウムが豊富に含まれるため、尿石症の原因となる可能性があり、与える際は注意が必要です。
どの猫も控えたい「春菊」
緑黄色野菜は人の健康にいいとされていますが、春菊やほうれん草などのアクが出る野菜にはシュウ酸が含まれています。シュウ酸は摂取しすぎると尿石症になるおそれがあるため、猫には与えないほうが安心でしょう。泌尿器の病気がある猫に与えるのはNGです。
与え方に注意したい「枝豆」
食物繊維が豊富な食材として知られている枝豆。この枝豆自体には問題ありませんが、塩茹でされていることも多いので、与えるときは注意が必要です。さやから取り出して水洗いしたうえで、2粒程度におさえましょう。甘皮を剥き少し潰してあげると消化しやすいですよ。
また、食物繊維が豊富なゆえ、食べすぎると下痢をする可能性もあります。愛猫に下痢の症状がみられたら、与えるのを控えてください。
人の体にいい食材が、猫の体にもいいとは限りません。市販のフード以外の食材を与える際は、必ず与え方や量を確認するようにしましょう。
また、野菜類は猫には消化しにくいものが多いので、細かく刻んで与えるなどの工夫をしてあげてくださいね。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE『この豆類・乳製品、猫に与えてOK?NG?猫が食べてもいい・食べてはいけない豆類・乳製品』
ねこのきもちWEB MAGAZINE『【獣医師監修】猫にブロッコリーを与えるときは注意が必要。与えるメリットとデメリットを解説』
ねこのきもちWEB MAGAZINE『この野菜、猫に与えてOK?NG?猫が食べてもいい・食べてはいけない野菜』
文/小崎華
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