段ボールを好む猫は多いですが、そもそも段ボールのどこにひかれているのでしょうか? 今回は段ボールを使ったおしゃれDIYアイデア集や段ボールと猫のかわいい画像とともに、猫が段ボールを好む理由やかじる心理、おすすめの置き場所についてご紹介します。
猫が段ボールを好む理由とは
猫が段ボールに入るのが好きな理由としては、主に以下の4つが挙げられます。
狭い場所が好きで安心できるから
野生時代の猫は身を守るため、獲物や敵に見つからない、狭く暗い穴の中に居を構えていました。その名残から、適度な暗さと狭さがあって体がすっぽりと入る段ボールが、本能的に安心できるのだろうといわれています。
居心地がいいから
厚みがあり断面のすき間から風が通る段ボールは、夏は涼しく冬は保温性ある優れもの。居心地のいい場所を見つける能力の高い猫にとって、段ボールはとにかく居心地がいい場所なのでしょう。
好奇心や本能を刺激されるから
猫は好奇心が旺盛な動物です。最初は好奇心から段ボールに近づき、そのうち危険のない居心地のいいものだとわかって、そこで落ち着くようになったのではないかと考えられます。
また、獲物を探したり観察したりしていた穴の中を彷彿させる段ボールに、つい狩猟本能を刺激されて中に入ってしまうのだそうです。
段ボールでいい経験をしたことがあるから
記憶力のよい猫は、特にいい思いをした経験は忘れずに覚えているもの。段ボールに入ったら飼い主さんにかまってもらえたなどの経験をしていると、同じように段ボールに入るようになることがあります。
猫が段ボールをかじるのはなぜ?
段ボールが好きな猫のなかには、入るだけでは飽き足らず、ガジガジとかじる猫もいますよね。猫が段ボールをかじる理由はいくつかありますが、なかには心配なケースもあるため、段ボールをかじらないよう対策する必要があります。
狩りの練習
段ボールで刺激された狩猟本能を、段ボールをかじることで発散することがあります。数分でもいいのでおもちゃで遊ぶ時間を設け、猫の狩猟本能を満たしてあげるとおすすめです。
歯がかゆいから
猫は生後3~7ヶ月ごろに乳歯が永久歯に生えかわりますが、生えかわる際に歯にムズムズとしたかゆみが生じます。かゆみを解消したくて固いモノをかむ猫は多く、なかには段ボールを選ぶ猫も。
歯の生えかわりが完了すれば段ボールをかむこともなくなりますが、できればかむ専用のおもちゃを与えてあげましょう。
運動不足やストレス発散のため
ふだんの運動量が少ない、同居猫との相性がよくないなど、生活のなかになんらかのストレスがあると、段ボールをかじってストレスを発散させようとすることがあります。
とはいえ、ストレスを感じる要因がそのままだとずっと段ボールをかみ続けかねないので、運動の時間やスキンシップの時間を多めにとるなど、ストレス要因を取り除く対策を行いましょう。
飼い主さんの気を引きたいから
段ボールをかじったことで飼い主さんにかまわれたという経験があると、かまってほしいときに段ボールをかじることがあります。反応してしまうと要求グセがつくおそれがあるので、段ボールをかじっても反応しないことを心がけてください。
ニオイや感触が好きだから
とくに深い理由があるわけではなく、ただ段ボールのニオイやかじったときの感触が好きでかじっているという猫も多いようです。
かじった段ボールを食べてしまっても大丈夫?
段ボールをずっとかじっていると、ちぎれたかけらを猫が口にしてしまうことがあります。猫が段ボールを飲み込んでしまった場合、猫の健康面に影響はないのでしょうか?
少量なら消化されるので問題なし
じつは、大抵の段ボールは飲み込む前に吐き出されていることがほとんど。たとえ飲み込んだとしても、少量であれば胃液で消化されるため問題はありません。
大量に食べてしまった場合は腸閉塞を起こす危険も
ただし、飲み込んでしまった段ボールの量が多い場合や、大きなかたまりを飲み込んでしまった場合は、胃や腸につまって腸閉塞を引き起こすおそれがあります。段ボールをかじった後に食欲不振や嘔吐などの症状が見られる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
段ボールをかじらせない工夫を
前述したように、段ボールはかじると誤飲・誤食を引き起こすおそれがあるため、かむ用のおもちゃを用意するなどして、できるだけ段ボールをかじらせないようにすることが大切です。
どうしても猫が段ボールをかじってしまう場合は、かけらが出ないよう端をテープで固定したり、段ボール自体を片づけたりするなど工夫しましょう。
段ボールの誤飲・誤食については、こちらの記事も参考にしてみてください。
ストレス予防が期待できる段ボールの置き方とは
オランダ・ユトレヒト大学の動物行動学者、クラウディア・ウィンケ氏の研究によると、猫は生活空間の中にダンボールがあったほうが、ストレスを感じにくいことが明らかになりました。そんなストレス予防におすすめなダンボール、どこに置くのが一番効果的なのでしょうか?
日当たりがよい場所
猫は、ぽかぽかと暖かい場所を好む傾向にあります。窓際など日当たりのいい場所に設置すると、ダンボール箱の中が温まって気持ちよくくつろげるかもしれません。
高い場所
猫は高い場所が好きな動物です。ダンボール箱の底をしっかりと固定し、猫の安全を確保してから高い場所に設置するとよいでしょう。
静かな場所
猫は静かな場所も好みます。人がいるリビングやダイニングなど賑やかな場所ではなく、人の往来が少ない静かで落ち着けるような場所に設置するとおすすめです。
猫が気に入るダンボールハウスをDIYしよう!
段ボールを好きな愛猫のために、段ボールハウスをDIYしてみませんか? ここでは、家にあるモノで手軽につくれる、スタンダードな段ボールハウスのつくり方をご紹介します。
DIYに必要な道具
段ボールハウスのDIYに必要な道具は以下の通りです。
・ダンボール箱 2箱(愛猫のサイズにあったもの)
・カッター
・テープ
・色をつけたい場合はカラースプレー ※猫がかじるかもしれないので害のないものを
簡単!三角屋根のダンボールハウスの作り方
【猫ハウス】作ってみた。
1. ダンボール箱を畳んだ状態のうちに扉や窓を作る
2. ダンボール箱を組み立て、底の部分だけガムテープで止める
3. ダンボール箱上部の短いほう2枚が三角になるように2辺を切る
4. その三角形の縁と長辺の縁を合わせてテープで止める
5. ダンボール箱上部の勾配に合わせてもう1枚のダンボールで屋根を作り、家部分に乗せてテープで固定して完成!
このように、段ボールハウスは簡単につくることができます。あとは好みで装飾や着色をするだけですが、その際は誤飲・誤食に注意してくださいね。
ほかにもこんな段ボールDIYアイデアも!
そのほかにも、猫用ベッドやおもちゃなど、飼い主さんの猫への愛が感じられる段ボールDIYアイデアがたくさんあります。なかには、猫が乗りこめる猫戦車などおしゃれな段ボール作品も!
どんなDIYアイデアがあるのか見てみたい人は、以下の記事などを参考にしてみてください。
企業が出している猫用段ボールもおすすめ!
自分でいちからつくるのもいいですが、企業が出している段ボールキットを活用するのもおすすめです。とくに猫好きの間で知られる、クロネコヤマトの段ボールトラックは、簡単に作成できて猫たちの反応もいいと評判!
ほかにもDIYとは関係ないですが、猫が入るのにぴったりな段ボールボックスも出ているので、以下の記事で確認してみてはいかがですか?
段ボール大好き猫たちのかわいい姿をご紹介♪
ここからは、「ねこのきもち投稿写真ギャラリー」で投稿された、猫たちの段ボール愛がよくわかるかわいい画像をご紹介します♪
スッポリはまっています♪
茶トラ猫のムギコくんは、少し小さめの段ボールにスッポリ収まっちゃっています♡ お母さんのお腹にいたころを思い出しているのか、何だか寝顔も穏やかそう。
幸せ~♡
ノルウェージャンフォレストキャットのリッケくんは、タオルを敷いた段ボールの上でお休み中♪ こんな幸せそうな寝顔を見たら、雑巾にしそこねたタオルのことなんてどうでもよくなっちゃいますね。
サイズ感が・・・・・・
箱ならなんでも入るというキジトラ猫のクロエちゃん。あまりにもサイズ感に無理がありますが、クロエちゃんは満足そうです♪
ダンボール箱以外にも!?猫が好きな身近なモノ
段ボール以外にも、猫が好んで入ったり乗ったりするモノがいくつもあります。なかでも猫の人気が高いアイテムを、「ねこのきもち投稿写真ギャラリー」のかわいい画像とご紹介します。
洗濯カゴ
段ボールと並んで、猫が好きなモノとして知られるカゴ。こちらのキジトラ猫のろくちゃんは、段ボールから洗濯カゴに転居してきたそうですよ。入り心地はまだまだ確認中なのかな?
紙袋
紙袋も猫が気に入ってよく入るアイテムとして知られています。キジトラ猫のすずちゃんは、飼い主さんがわざと置いた紙袋トラップに、まんまとつかまっちゃったみたい♡ ゆるい香箱座りで居心地がよさそうです♪
新聞紙
感触やニオイが好き、飼い主さんにかまってほしいなどさまざまな理由から、猫が乗ってくることが多い新聞紙。ミケ猫のくりちゃんも新聞紙の感触が気持ちいいのか、包まれているのにご機嫌な表情です♪
猫に段ボールを与える際は健康や使い方に配慮しよう!
居場所になったりおもちゃになったりと、猫にとって万能アイテムな段ボール。ストレス予防にもつながるので、誤飲・誤食など安全面に配慮したうえで、愛猫の遊び道具として取り入れてみてはいかがでしょうか。
一緒に、段ボールを使ったグッズも与えれば、いつもとは違った反応を見せてくれるかもしれませんよ!
参考/「ねこのきもち」2021年4月号『手作りグッズで、愛猫をもっとHappyにさせちゃおう! 猫はみ~んな段ボールがお・好・き♡』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/pigeon
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。