1. トップ
  2. 猫と暮らす
  3. 【獣医師監修】猫ひっかき病とは?症状や感染しないための対処法とは

猫と暮らす

UP DATE

【獣医師監修】猫ひっかき病とは?症状や感染しないための対処法とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「愛猫に急にひっかかれた」という経験はありませんか? 実はそのときのひっかき傷が原因で、『猫ひっかき病』という感染症を発症する恐れがあるのです。今回は、猫ひっかき病の特徴や症状、ひっかかれた場合の対処法やひっかきグセのしつけ方を解説します。


目次

猫ひっかき病ってどんな病気なの?

猫にひっかかれた場合にすべき処置・対処法

ひっかきやすい猫の特徴とひっかく原因とは

猫ひっかき病にならないために日ごろからできるしつけ方

病気に感染しないためにも飼い猫にひっかきグセはつけないようにしよう!

猫ひっかき病ってどんな病気なの?

優雅に佇むMIX猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

まずは、猫ひっかき病がどんな病気なのか、特徴や感染経路などについて見ていきましょう。

猫ひっかき病の特徴と感染経路

猫ひっかき病とは、人がこの病気の病原菌が早爪に付着している猫にひっかかれる、もしくは、噛まれたり傷をなめられたりすることで感染する恐れのある病気です。

この病気の病原菌とは、「バルトネラ・ヘンゼレ」と呼ばれる細菌ですが、バルトネラ・ヘンゼレは、すべての猫の体内に常在している菌ではありません。

この菌を保菌しているネコノミが猫に寄生して、グルーミングなどの際に口内や爪が菌に汚染されることで、その猫から猫ひっかき病に感染してしまうのです。

猫ひっかき病に感染した場合に起きる症状

バルトネラ・ヘンゼレの潜伏期間は平均2週間(早くて数日)といわれ、発症すると傷口が虫刺されのように赤く腫れて化膿し、1~2週間経つとリンパ節が腫脹するリンパ節炎になります。

また、リンパ節の腫脹による疼痛のほか、発熱、悪寒、全身の倦怠感、食欲不振、頭痛、吐き気などの症状も現れ、重症化すると、心内膜炎や脳炎など、別の病気を併発する恐れも。

ネコノミが発生する夏場から冬場にかけて特に感染に注意!

バルトネラ・ヘンゼレを媒介するネコノミは、気温が高くなる初夏から秋口にかけて大繁殖します。
また、猫の繁殖期も気温が高くなる春から夏にかけてなので、親猫・子猫ともにバルトネラ・ヘンゼレを保菌する恐れが。特に子猫はネコノミに寄生されやすいだけでなく、じゃれる延長で人をひっかいてしまう危険性も高くなるので注意が必要です。

猫ひっかき病に感染するリスクを上げないためにも、猫はできるだけ完全室内で飼うようにしましょう。

猫にひっかかれた場合にすべき処置・対処法

2匹でくっつく猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫にひっかかれてしまった場合は、そのまま放置せず、すぐに応急処置することが大切です。

まずは傷口を水でよく洗う

ひっかき傷が深いと、時間が経つにつれて細菌が体内に深く入り込み、病気が重症化する恐れがあります。
まずは出血のある・なしにかかわらず、ひっかかれた場所をできるだけ早く流水で洗いましょう。その後、傷口によく泡立てた石けん泡をのせて菌を傷口から浮かせ、水で菌を洗い流します。

清潔なガーゼやタオルで止血する

水洗いした後も出血が止まらないようであれば、清潔なガーゼやタオルを使い、傷口を15分ほど直接圧迫して止血しましょう。時間をおいて止血してしまうと、逆に菌を体内に押し込む危険性があるので、止血は水洗い後すぐに行うようにしてください。

病院を受診する

ひっかき傷が深かったり、止血後に体調の異変を感じたりする場合は、すぐに病院を受診しましょう。受診の際に、猫にひっかかれたことを伝えておくと、治療もスムーズに進みます。

前述したように、猫ひっかき病の病原菌は、最長でも2週間の潜伏期間があります。猫にひっかかれてから、数日~数週間後に猫ひっかき病を発症する危険性は十分考えられるので、応急処置と傷の経過観察はしっかり行いましょう。

ひっかきやすい猫の特徴とひっかく原因とは

寝っころがってカメラ目線になるマンチカン
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫にひっかかれないようにするには、ひっかきやすい猫の特徴を把握して、間違った対応をしないことが重要です。どんな性格や状況の猫がひっかきやすいのか、ひっかく原因とともに見ていきましょう。

元々外で暮らしていた猫

元は外で暮らしていたノラ猫などは、ほかのノラ猫と縄張り争いをするなどの経験があるため、完全室内飼いの猫よりも警戒心が非常に強いです。また、人や他の猫との接し方を知らずに生きてきたこともあり、恐怖心からひっかいてしまう場合もあります。

生まれたばかりの子猫

生まれたばかりで、さまざまなことを学び途中の子猫は、好奇心などから人を噛んだり、ひっかいたりしてしまうことがあります。猫は生後2ヶ月までに学んだことが性格のベースになるといわれているので、この時期の対応には十分に注意しましょう。

未去勢のオス猫

オス猫はメス猫よりもやんちゃな性格が多く、縄張り意識が高いため、敵と認識した相手や不快に思ったものなどに対してひっかいてしまうなど、手が出やすい傾向にあります。また、未去勢のオス猫は、ホルモンの影響で野性的な性格になりやすいので、より攻撃性が高くなる場合も。

1匹で飼われている猫

多頭飼いのように、他の猫から受けるストレスがない反面、じゃれあいなどで退屈しのぎができないので、刺激を求めて飼い主さんに強くじゃれついて、噛んだりひっかいたりしてしまうことがあります。
このときに飼い主さんが構ってしまうと、噛んだりひっかいたりすると構ってくれると誤解して、ひっかきグセなどがつく恐れがあるので注意が必要です。

触られるのが嫌いな猫

普段から触られるのに慣れていないと、飼い主さんになでられることや、お手入れをされることに嫌悪や恐怖を感じて、噛んだりひっかいたりしてしまうことがあります。また、触られる箇所が気にくわなかったり、長時間拘束されることに我慢できなかったりする場合も同様です。

体調をくずしている猫

これまで触っても、噛んだりひっかいたりしたことがなかったのに、急にひっかいてくるようになったという場合は、触られている箇所に痛みを感じていたり、体調不良に伴うストレスを感じ、苛立ちやすくなったりしている可能性があります。突然触られるのを嫌がるようになったときは、一度受診してみましょう。

猫ひっかき病にならないために日ごろからできるしつけ方

横を見続けるブリティッシュショートヘア
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫ひっかき病に感染しないためには、ひっかかれないよう正しい対応をしてあげるのはもちろん、ひっかかれる状況をつくらないようにすることも大切です。

1日に数回は遊ぶ時間を設ける

猫が退屈して飼い主さんにじゃれてこないよう、1日3回程度は遊ぶ時間を設けましょう。1回5~10分程度の短い時間でも、構われる回数が多いことでストレスの発散になります。

興奮しすぎていたら構うのをやめる

遊びに夢中になりすぎると、興奮してひっかいてしまうことがあります。遊んでいるうちに鼻息が荒くなる、周りが見えなくなるほどおもちゃを追いかけるようになったら、構うのをやめて猫が落ち着くまで待つようにしましょう。

普段からスキンシップに慣れさせておく

触られることやお手入れが嫌いな猫は、少しずつ慣れさせましょう。急に体全体を触ってしまうと、嫌がって逆効果になるので、まずは足先や口先だけを軽く触って、徐々に触る箇所や範囲を広げていくのがポイント。
猫の体がこわばってきたり、触られることを嫌がったりする場合は、触るのをやめてすぐに自由にさせてあげてください。

攻撃がエスカレートする前に猫の気をそらす

猫が噛んだりひっかいたりしてきた場合、そのままにしたり、要求に応えたりしてしまうと攻撃グセがついてしまいます。
低い声で「あっ!」や「だめ!」などの短い言葉を発したり、他の人に別の場所から音を出してもらったりして、猫を驚かして気をそらしてください。猫の気がそれた瞬間に攻撃から逃れ、猫の気が落ち着くまで離れていましょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「猫の噛む・ひっかく~猫との暮らしの困りごと(1)」

病気に感染しないためにも飼い猫にひっかきグセはつけないようにしよう!

寝ているアメリカンショートヘア
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫ひっかき病は怖いものですが、猫もわざと感染させようとしているわけではありません。猫がひっかいてしまうのは、それ相応の原因がありますので、まずはなぜ猫が引っかいてくるのか原因を探り、ひっかきグセがつかないよう正しい対処としつけをしましょう。

また、猫にひっかかれた後に出血をしていなくても、バルトネラ・ヘンゼレ菌が体内に入り込んでいることは十分考えられます。そのまま放置していると重症化する恐れもあるので、水洗いなどの応急処置をした後は、病院で診てもらうと安心ですよ。

参考/「ねこのきもち」2017年3月号『シーン別にサインと予防策をご紹介!噛む・引っかくされる前にできること』(監修:もみの木動物病院副院長 村田香織先生)
   「ねこのきもち」2018年3月号『猫の"しちゃう"ワケを知って"させない"!噛む引っかく「0」飼い主宣言』(監修:帝京科学大学助教 動物看護士 小野寺温先生)
   「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『猫の噛む・ひっかく~猫との暮らしの困りごと(1)』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/pigeon
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

CATEGORY   猫と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人気テーマ

あわせて読みたい!
「猫と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る