猫用グッズにはさまざまな種類がありますが、その中でも購入を迷う飼い主が多いのがケージです。今回は、猫にケージを使うメリットや注意点、ケージの選び方や慣らし方などについて解説します!おすすめメーカーランキングも必見ですよ◎
安心感やストレス軽減にも必要!猫にケージが必要な理由&メリット
猫を閉じ込めてしまうという印象が強いケージ。愛猫にはいらないと思っている飼い主も多いかもしれませんが、実はさまざまなメリットがあるのです。
飼い猫をあらゆる事故から守れる
仕事や買い物で家を空けると、愛猫に目が届かない時間がどうしても出てきてしまいますよね。とくに生後間もない子猫は好奇心が旺盛なので、少し目を離したすきに誤飲・誤食や風呂に転落するなど、さまざまな事故を起こす可能性があります。
このような事故を未然に防ぐためにも、お留守番をさせる際は、愛猫をケージに入れると安心です。事故の不安をぬぐえるだけでなく、イタズラの防止にもなりますよ。
新しい猫を迎える際に先住猫との距離を保てる
猫は警戒心が強いため、見慣れない猫がいると、縄張りを奪われるという不安からストレスを溜めてしまいます。先住猫と新しく迎えた猫を何も対策せず対面させてしまうと、思わぬトラブルを引き起こしかねません。まだお互いに慣れないうちは、ケージを使って居住空間を分けてあげましょう。
また、対面させるときはケージ越しに行い、新入り猫はしばらくケージの中で生活させます。お互い距離感を保ちながら関わらせ、先住猫が新入り猫を敵と見なさなくなった段階でケージから出して、生活を共にさせるのがおすすめです。
先住猫が新入り猫を敵と見なさなくなったかの判断とは?
先住猫が新入り猫のにおいを嗅ごうとしたり、ケージにスリスリと体の臭いをつけるようになれば慣れてきている証拠。そのような状況になってきたら新入り猫をケージから出してあげるようにしましょう。ただし最初から長時間出すことはNGです。飼い主さんの管理のもとで短い時間から慣れさせましょう。
病気やケガ、体調不良時に隔離できる
病気やケガで手術をした場合や、猫風邪などで体調不良を起こしているときは、大人しく安静に過ごさせる空間が必要となります。また、多頭飼いをしていると、元気な猫にちょっかいを出されてストレスを溜めたり、病気が別の猫に感染したりする恐れもあります。
このような事態を防ぐためにも、別室にケージを置いて、他の猫と隔離してあげましょう。
慣れない場所に来た際の避難場所になる
災害や引っ越しなどで、今まで住み慣れた環境から愛猫を引き離さなければならないことがあるかもしれません。慣れない環境に連れて来られると、猫は縄張り意識が強いため、強いストレスを感じてしまいます。
無理に部屋の中に引きだすのは、怖い思いをさせて逆効果になることがあります。ストレスを緩和するためにも、猫が自分から部屋に出入りできるようになるまで、ケージの中で過ごさせてあげるなど工夫が必要です。
猫をケージに慣らすためのポイント
このように、さまざまなメリットがあるケージですが、慣れないうちに猫を入れてしまうとストレスになります。猫がケージに慣れてくれるよう、普段の生活に以下の3ステップを取り入れてみましょう!
① ケージを部屋に置いて存在に慣れさせる
まず重要なのは、ケージの存在が猫にとって怖い物ではないと思わせること。猫がいつもいる部屋にケージを置き、存在を認識させましょう。扉を開けたままにしておけば、出入りが自由にできる環境なんだと認識させることもできます。
② 毎日同じ時間帯にケージ内で過ごさせる
ケージがある環境に猫が慣れたら、食事中や家事を行っている間だけなど時間を決めて、ケージ内で過ごさせるようにしましょう。毎日同じ時間帯に行うのが、より慣れさせるためのコツです。
③ ある程度時間が過ぎたらケージの外に出す
決めていた時間を過ぎたら、猫をケージから出してあげましょう。長時間ケージの中に入れたままにしておくと、いつ出してもらえるか分からないという恐怖から、ケージを嫌いになる可能性があるので注意してください。
④ ケージを置く場所に注意
ケージを置く場所としては、入り口以外の面をできるだけ壁などに接するようにするのもポイント。すべての面が壁から離れていると警戒してしまい気が休まりません。愛猫にケージ内を安心できる場所として認識してもらえるようにしましょう。
成長段階別ケージの種類と選び方
猫のケージは決して安い買い物ではありませんので、愛猫の体の大きさや運動能力に合った物を慎重に選ぶ必要があります。
子猫・老猫の場合
まだ体の小さい子猫は、ケージに入れても隙間から抜け出してしまう可能性があります。脱走防止のために、柵の間隔が狭いケージを選びましょう。また、子猫や老猫は、成猫に比べると運動能力が劣るため、ケージの高さは運動量がより必要な3段式よりも2段式の物がおすすめです。
成猫の場合
成猫になると体重も重くなり、行動も活発になります。強度の弱いケージだと、猫が飛び乗ったときに棚や天井が外れて大ケガを負うなどの危険性もあります。鉄やスチール素材などの強度の高い物で、ケージ内である程度動き回れる高さのある3段式の物を選ぶと良いでしょう。
災害時に備えるためにキャリーバッグを使うのもおすすめ!
災害が起きた際は、愛猫と一緒に避難所に移動しなければなりません。避難所では、ケージやキャリーバッグでの生活となります。避難時のストレスを溜めさせないためにも、キャリーバッグでの移動や生活に慣れさせておくと良いでしょう。
選ぶポイントに!キャリー・ケージの人気メーカーランキング
いろいろな種類がある猫用ケージとキャリーバッグですが、どのメーカーを選ぶのかも大切なポイントです。 そこで、猫の飼い主210名にアンケート調査を実施して、猫用ケージ&キャリーバッグメーカーの人気ランキングを作成しました!
ケージやキャリーを購入する際の参考にしてみてください♪
人気メーカーランキングTOP8
◆1位:アイリスオーヤマ(30.5%)
◆2位:リッチェル(12.9%)
◆3位:ドギーマンハヤシ(6.2%)
◆4位:ペティオ(2.4%)
◆5位:ペットメイト(1.9%)
◆6位:スペクトラムブランズジャパン&マルカン(1.4%)
◆8位:daisuki&ユニハビタット(0.5%)
◆番外:その他(52.4%)
1位にランクインした、アイリスオーヤマの猫ケージは、天井が開いたり、段数を自分で減らせたりとオプションが多いので、飼い主からの人気も高いようです。実際に選ぶ際は、商品の口コミも参考にすると役立ちますよ。
猫にケージを使用するときの注意点
では最後に、実際に猫をケージに入れる際は、何に気をつければ良いのかも見ていきましょう。
長時間ケージに閉じ込めない
猫にとって、長時間ケージに入れられるのはストレスとなり、寿命を縮めてしまう恐れもあります。5時間以上ケージに入れるのは避け、それ以上の外出時間になる場合は、ケージを使用するのはやめましょう。
温度管理をしっかり行う
猫は熱や寒さに敏感です。太陽が差し込む窓辺や、熱がこもる壁ギリギリの場所は避け、直射日光が当たらない明るい場所にケージを置いてください。冬場は気温が下がるので、毛布や保温装置を設置して、猫が寒くないよう配慮してあげましょう。
人がいる時はケージから出す
前述のように、長時間ケージに入れておくことはストレスになります。お留守番が終わったら、すぐに猫をケージから出してあげましょう。また、ケージから出したあとはたくさん遊んであげたり、なでてあげたりして、ストレスを緩和させてあげることも重要です。
いろいろなメリットがあるケージですが、やはり慣れていない猫にはストレスの元になります。飼い主も愛猫にもストレスにならないために、入れるときと入れないときのメリハリをつけてケージを使用するようにしてくださいね!
監修/佐藤貴紀先生(目黒アニマルメディカルセンター 隅田川動物病院 循環器担当)
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。