ケージは一見オリのようで、愛猫を閉じ込めることに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、慣れておくと何かと安心です。ケージを利用するメリットや設置場所、1日の利用時間、慣れさせ方を紹介します。ねこのきもち編集部おすすめの商品もご参考ください。
いつまで必要?ケージに慣れさせたい理由
ケージとは、猫がその中で生活できるカゴ状のスペースです。猫が病気や手術後などで安静にさせたいとき、被災して避難所で生活させるとき、短時間の留守番などに役立ちます。病気や災害時にいきなり入れると、猫は強いストレスを感じるため、日々慣らしておくのがベストです。
猫が慣れさえすれば居場所として利用することもできるので、子猫からシニア猫まで年齢を問わず使わせていきましょう。
ケージの設置場所や選び方
ケージを設置する際の置き場所や、おすすめのタイプ、1日の利用時間について解説します。
部屋のコーナーなど落ち着ける場所に
ケージは、壁に接した部屋のコーナーに置くと猫も落ち着けます。逆に避けたいのはキッチン、階段付近、テレビやドアの脇など、人の出入りが多くて騒がしい場所。また、人と同じく湿気がなくて風通しのいい場所が、猫も快適です。
“お部屋”にするなら高さのあるタイプが理想
猫は床面積が広いことより、上下に移動できる空間があるほうが安心します。生活スペースにするなら、食事や睡眠、トイレの場所を分けられる、2段~3段の高さがあるタイプを選びましょう。キャスター付きなら移動もラクです。
猫が嫌がらなければ1日何時間過ごしてもOK
ケージに慣れて、居場所として好んで使うようになっているのであれば、猫はケージにいることを負担に感じません。フードや水、トイレ、ベッドなどの生活に必要なものが揃っていれば、何時間ケージで過ごさせても問題ないでしょう。ケージで長時間過ごしたあとは、遊ぶことも忘れずに。
猫をケージに慣らす3ステップ
ケージを設置したら、以下のように段階を踏んで、猫をケージに慣らしましょう。
(1)ケージが部屋に置いてある状況に慣らす
まずはケージを猫がいつもいる部屋に置き、扉を開けたままにして、その存在を認識させます。ケージは人通りが少なく、落ち着ける静かな場所に置いてください。日が当たらない場所、騒がしい場所は避けましょう。
(2)警戒しなくなったら決まった時間帯にケージに入れる
猫がケージに警戒しなくなったら、食事の時間や飼い主さんが家事をする時間など、毎日同じ時間帯に猫をケージで過ごさせてみましょう。遊んだあとの猫が落ち着くタイミングを狙うと、ケージが寝場所になるかもしれません。自ら中に入らない場合はフードやおもちゃを使って誘導し、猫が入ったらなるべく扉を閉めましょう。ケージ内にトイレを設置するのもOKです。
猫が鳴く場合は布をかける
扉を閉めると鳴く猫もいますが、鳴くのはケージに慣れていない証拠です。その場合は、ケージに布をかけると落ち着くでしょう。
(3)一定時間が過ぎたら猫をケージから出す
食事や家事などが済んだら、すぐ猫を出します。これはケージに入っても必ず出られると印象づけるためです。いつ出してもらえるのかわからないと、猫が混乱してケージ嫌いになるおそれもあります。
猫をふだんからケージに慣らしておくことで、日々の生活はもちろん緊急時にも役立ちます。猫を迎え入れたら、焦らずに少しずつケージに慣らしてあげましょう。
参考・写真/「ねこのきもち」本誌、ムックより
参考/「ねこのきもち」2018年10月号『今からでも愛猫の“マイルーム”に ケージで叶うしあわせ猫生活』
監修/長谷川諒先生(きたじま動物病院)
文/こさきはな
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
通販サイトで人気のケージを編集部がピックアップ
どんなタイプのケージがあるのか知りたい人のために、ねこのきもち編集部が通販サイトで人気のケージをいくつかピックアップしました。愛猫や飼い主さんの好みと比べながら、ご参考ください。
アイリスオーヤマ スリムケージ 2段
棚板が2枚付いて、内部を3段に分けて活用できるケージです。市販されているケージの中では価格が安いほうで、奥行き47cm×幅74.5cm×高さ133.5cmのスリムタイプなので、家に置くことを検討しやすいでしょう。
タンスのゲン キャットケージ 2段
木目調のステップにクリアボウルとハンモック、フードボウルが付いた、内部をフル活用できるケージです。キャスター付きで移動がしやすいため、部屋の模様替えや家族構成の変化に合わせて置き場所を変えられます。
アイリスオーヤマ コンビネーションサークル 2段スペース付きセット
置き場所や猫の成長に合わせ、組み合わせが変えられるケージです。高さ制限のある場所でも設置でき、高さがあるケージのように居場所を区切ることができます。
アイリスオーヤマ キャットタワー付ケージ スリム
棚板4枚にハンモックと巨大爪とぎが付いた、キャットタワー内蔵のケージです。トイレ、フード、水を置けば、ケージ内で一通りの生活が可能に。長時間の留守番が多い家庭や活発な猫がいる家庭に向いているでしょう。
キャットケージ 木製フレーム ハンモック付(2段)
木製のフレームが付いた、インテリア感覚で設置できるケージです。内装も申し分なく、室内の調和を重視したい人におすすめのタイプです。
これまでに紹介した100均の手作りケージ
愛猫のケージを手作りする人もいます。手作りのいいところは、置き場所の条件に合わせて形を変えられること、そして猫の成長に合わせて大きさを拡張できること。
こちらの記事では、100均のワイヤーネットからケージを手作りする方法を紹介しています。手作りに慣れていないと隙間なく組み立てることが難しいですが、そんな問題の対策も掲載されていますよ。100均で手に入る手頃な素材だけを使っているので、DIY初心者にも挑戦しやすいかもしれません。
また、ケージに備え付けるハンモックや木製ケージを組み立てたい人には、こんな記事もおすすめです。ぜひご参考ください。