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獣医師監修|猫・犬派の理由は?性格や人との関係、お世話、費用を紹介

人生で一度は聞かれたことがある、「猫派」と「犬派」。一緒に暮らすなら、あなたはどちらを選びますか?猫と犬の飼育にかかる費用や、それぞれの寿命、しつけ・運動・旅行・留守番などのお世話の違い、アンケートで聞いた猫と犬の魅力を紹介します。

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猫と犬 性格の違い

キジトラ
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫派と犬派を決めるには、両方の特徴を知る必要があるでしょう。猫と犬の性格や、それぞれが飼い主さんのことをどう思っているのかを紹介します。

猫の性格

猫は野生時代に単独で狩りをして暮らしていた名残から、独立心が強く、ひとりで過ごす時間を好む傾向が。そのため、ゴハンやトイレの掃除といった生きるために必要なこと以外は、あまり飼い主さんに頼らないでしょう。

とはいえ、猫は自分が甘えたい気分になれば、自ら近寄ってアピールすることもあります。気分屋な性格でもあるため、甘えに来たかと思ったらいきなりどこかへ行ってしまう、そんな猫のマイペースさに振り回される人も多いでしょう。

犬の性格

野生時代に群れで暮らしていた犬は、番犬として人と暮らすようになりました。そして、犬は古くから人とのコミュニケーションをとっていたことから、飼い主さんと一緒に遊んだり、スキンシップをしたりすることを好む傾向があります。

かまってほしいなどの要求は強めにアピールし、いつも飼い主さんと一緒にいたがるので、人懐っこいと感じる人も多いでしょう。

飼い主さんとの関係

主従関係が明白な集団生活を送ってきた犬は、飼い主さんのことを自分より偉い存在と考えており、ピラミッドのトップに置いています。

それに対して単独行動をとってきた猫は、飼い主さんのことを同等の存在と思い、同心円状に置いています。飼い主さんのことを自分の上にも下にも見ることはなく、ただ「自分のそばにいる人」くらいに感じているのかもしれません。

犬派?猫派?どっちにも魅力を感じる人も

キャットテントを取られる猫(マンチカン、オス)
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
ここからは、猫派と犬派の人が感じる猫・犬の魅力について紹介します。「犬派から猫派に変わった人」や「猫派から犬派に揺らいだことがある人」に、それぞれが感じた魅力を教えてもらいました。

犬派から猫派に変わった人が感じる猫の魅力

ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、「元犬派だったけれど、猫派になった人はいるかどうか」のアンケートで、猫派になった理由を聞いてみました。

「猫といて楽しかった」
「滑らかさに惚れた」
「人に媚びないところが魅力」
「気まぐれで自由なところや、触り心地、ニオイが大好き」
「毛並みがふわふわで癒される」
「気がつくと側で寝ていたり、夜お布団にゴロゴロしながら入ってきたりするところ」
「しょっちゅうスリスリしたりして、まとわりついてくるのがかわいい」
「散歩やトイレの心配が少ないから」
「自分が猫といるほうが落ち着けると知ったから」
「自分の生活スタイルにあっていた」
「距離感がちょうどいい」
「動画投稿サイトで猫の動画にハマった」
「気がついたときにはそうなっていたので、理由なんてなかった」
「友達が猫を飼っていて、かわいさを知った」
「野良猫が住み着き、世話をし始めたら虜になった」

アンケートの回答からは、猫の自由気ままな印象と反対に、意外と甘えん坊である事実を知って猫派へ変わる人がいることがわかります。また、猫はしつけが楽と感じる人も少なくなく、近年では動画投稿サイトの動画をきっかけに猫派へ変わる人もいるようです。

※2019年3月実施『ねこのきもちWEB MAGAZINEアンケート vol.96』

猫派から犬派に揺らいだことがある人が感じた犬の魅力

また別のアンケートで、猫派から犬派へ揺らいだことがある人へ、その理由を聞いてみました。

「以前は犬派だった」
「犬も猫も大好き」
「実家で飼っているので」
「ペットショップでかわいい子犬を見ると、つい……」
「あの甘え方がいい」
「猫がスキンシップをさせてくれないときやお迎えが適当になってきたときに、ワンちゃんをいいと思う」
「外に連れて行ける」
「犬用の服はたくさんあってうらやましい」
「猫に素っ気ない態度をとられたとき」
「素直だから」
「飼い主絶対主義は羨ましい」
「呼んだら来るところ」
「じーっと見つめる目にかわいさを感じる」
「実家ではずっと犬を飼っていたから。夏の夕方、ふとお散歩したくなった」
「妹がトイプードルを飼っていて……」

犬の従順さや一緒に散歩へ行けるところを魅力に感じ、犬派へ揺らぐ人が少なくないようです。

※2017年8月実施『ねこのきもちアンケート vol.4』

猫と犬、両方と暮らすためには

猫と犬はどちらも人を虜にする魅力がありますが、両方と一緒に暮らすことはできるのでしょうか。両方飼う場合の注意点や相性のいい組み合わせを見てみましょう。

迎え入れは「犬→猫」の順番が好ましい

猫は見慣れないものがあると警戒するので、犬を先に飼い、あとから猫を迎え入れるほうがうまくいきやすい傾向があります。もし、先住猫がいる家に犬を迎える場合は、ケージ越しに対面させるなどして時間をかけて慣れさせる必要があるでしょう。
そして、家の中にキャットタワーなどの高所があると、猫も落ち着けるでしょう。

「異性×少し年齢が違う」組み合わせがベスト

猫と犬の相性の良し悪しは、個体差によるものが大きいです。とはいえ、比較的相性が良いとされる組み合わせは性別が違う猫と犬、そして年齢差のある組み合わせです。同性や同世代だった場合は、「仲良し」になるというよりも「ライバル」になってしまうでしょう。

ただ、年齢差があり過ぎる「高齢+若齢」の組み合わせは、高齢のほうに大きく負担がかかります。猫や犬も高齢になると気難しくなるので、ある程度の年齢のうちに同居を開始したほうがいいでしょう。

猫と犬 「飼育費用」の違い

白猫
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猫と犬にはそれぞれの魅力がありますが、実際に飼うとなると、費用面が心配になります。猫や犬に普通の生活を送らせてあげるためには、年間どのくらいのお金が必要になるのでしょう。

猫の平均飼育費用(年間)※

  • ケガ・病気の治療費:23,919円

  • フード・おやつの購入費:49,713円

  • シャンプー・トリミング費:2,623円

  • ワクチン・健康診断等予防費:12,814円

  • 日用品の購入費:12,118円

  • 首輪・リードの購入費:2,354円

  • 光熱費(飼育に伴う追加分):15,183円
上記のほか、交通費や防災費、ペット保険、ペットホテル代などを含めると、猫に必要な年間飼育費用の合計は、158,680円であることがわかりました。

犬の平均飼育費用(年間)※

  • ケガ・病気の治療費:44,869円

  • フード・おやつの購入費:52,497円

  • シャンプー・トリミング費:42,323円

  • ワクチン・健康診断等予防費:27,653円

  • 日用品の購入費:20,601円

  • 首輪・リードの購入費:5,387円

  • 光熱費(飼育に伴う追加分):15,113円
上記のほか、交通費や防災費、ペット保険、ペットホテル代などを含めると、犬に必要な年間飼育費用の合計は、306,801円であることがわかりました。※品種やサイズにより大きく異なります
アニコム損害保険株式会社発表「ペットにかける年間支出調査 2019」より

猫と犬の「平均寿命」の違い

キジトラ
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫と犬の一生を背負うためには、先を見据えた人生設計が必要です。猫と犬の寿命を見てみましょう。

猫の平均寿命

猫の平均寿命は「15.03才」です。さらに、猫は生活スタイルによっても平均寿命に違いが見られ、外に出ることがある猫の平均寿命は「13.20才」、外に出ない完全室内飼いの猫の場合は「15.95才」であることが明らかになりました。(※)

犬の平均寿命

犬の平均寿命は「14.44才」です。また、犬の平均寿命は体の大きさによっても違いが見られ、超小型犬の平均寿命は「15.20才」、小型犬は「13.99才」、中型・大型は「13.69才」であることがわかりました。(※)
一般社団法人ペットフード協会「令和元年 全国犬猫飼育実態調査」より

徹底比較!「お世話」の違い

日本ネコ
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猫や犬と暮らすことを考えるうえで外せないのが、お世話の内容です。いったいどんなお世話が必要で、長時間の外出や旅行の際はどうしたらいいのでしょう。それぞれのお世話を紹介します。

しつけ事情

猫のしつけ

猫は、ほめられたことを学習しますが、悪いことを怒られても「悪い」と理解しません。だからいいことはほめ、悪いことはそれをしないよう、未然に飼い主さん側が防ぐか、ノーリアクションで対処しましょう。

犬のしつけ

主従関係を築くことができる犬は、飼い主さんの指示に従うことができます。とはいえ、犬にとって必要なしつけとは、人と共同生活を送るなかで、特に好ましい行動や習慣を犬に理解できるような方法で伝えること。例えば、決められた場所で排泄することや、必要以上に吠えたり、人のことを噛んだりしないよう教えることなどがあげられます。

現在の家庭犬のしつけでは、上手にできたときに「ほめるしつけ」が一般的ですから、しつけを通じて信頼関係を築くこともできるでしょう。

散歩・運動事情

猫の運動・散歩

猫に散歩が必要かどうかは、専門家の間でも意見が分かれるところです。しかし、猫は完全室内飼いが基本ですので、散歩はしなくていいでしょう。
ただし、運動不足はストレスの原因となるため、おもちゃを使って狩猟本能を刺激する遊びをする、猫タワーなどで高所を作り上下運動を促すなど、運動不足にならない工夫をすることが大切です。

犬の運動・散歩

犬は基本的に毎日散歩に連れて行きます。犬の体格や年齢などにもよりますが、健康な小型犬の場合、15~30分程度の散歩を1日2回行うのが理想です。悪天候や体調不良などで散歩に行けない日があっても問題ありませんが、その場合は室内遊びでストレスを発散させましょう。

トイレ事情

猫のトイレ

猫は同じ場所で排泄する習性があるので、トイレの場所を覚えさせるのは比較的簡単でしょう。ただし、トイレが気に入らないとそそうをすることがあるので、置き場所には注意が必要です。

猫のトイレには、トイレ容器とトイレ砂(猫砂)を使います。猫はとてもキレイ好きで、汚れたトイレでは排泄しなくなることがあるので、こまめに掃除してあげましょう。

犬のトイレ

犬はどこでも排泄するので、トイレの場所はしつけで教えてあげる必要があります。また、しつけ方次第では、ある程度決まった時間に排泄させることもできるでしょう。

犬のトイレには、トイレトレーとトイレシーツ(ペットシーツ)を使います。犬もキレイ好きですから、トイレシーツはこまめに交換し、トイレトレーも定期的に洗いましょう。

旅行・遠出事情

猫の旅行・遠出

猫は自分の縄張りの中で過ごすことを好む傾向があるため、知らない場所へ行くのを嫌がることがあります。飼い主さんが出かけるときは、留守番させてあげたほうが無難でしょう。

犬の旅行・遠出

犬は基本的にいつも飼い主さんと一緒にいたい動物ですから、一緒にお出かけや旅行を楽しむことができるでしょう。最近では、ドッグカフェや犬と泊まれるホテルなども増えてきています。

留守番事情

猫の留守番

猫は単独行動を好むため、基本的に留守番は得意です。とはいえ、猫だけを残して1日以上家を空けるのはおすすめできません。1日以上家を空けるときは、ペットシッターや親族、友人などにお世話をお願いするようにしましょう。

犬の留守番

犬は集団行動をする習性があるため、留守番はあまり得意ではありません。しかし、しつけや飼い主さんの工夫次第では、最大12時間くらいまでなら留守番できるようになるでしょう。実際、共働きや一人暮らしで犬を飼う人も増えてきています。
※持病のある猫や犬、子猫・犬、老猫・犬の場合は、長時間留守番させるのはやめましょう。

どちらを飼う場合も、愛情と責任をもつことが大切!

ペルシャ
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
今回は、猫と犬の違いについて解説してきました。どちらもペットとしてポピュラーな動物ですが、性格や飼い方、費用、平気寿命とさまざまな違いがあるようですね。

どちらを飼うにしても、「かわいいから」などと安易な気持ちで迎え入れるのではなく、ご自身のライフスタイルや経済状況、家族構成などをよく考えて判断することが大切です。そして迎え入れたときは、愛情と責任をもって育ててあげましょう。
参考/「ねこのきもち」2018年1月号『読めばもっと猫愛深まる♪こんなに違う!猫と犬とことんくらべてみました』
   「いぬのきもち」2018年7月号『子犬に必要なしつけとお手入れを紹介!さいしょの一歩』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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