猫と暮らす
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【獣医師監修】子猫への離乳食の与え方は?ミルクからフードへの切り替え方
ミルクを与えていた乳飲み子猫が生後週齢3〜4週間頃になったら、離乳食の開始を検討しましょう。最初はなめる程度から始めて、生後6〜10週くらいには固形フードを食べられるようになります。この記事では、ミルクから離乳食、ドライフードへと切り替えるステップをご紹介します。

長谷川 諒 先生
株式会社Ani-vet 代表取締役
保護猫施設専門往診病院 下京ねこ診療所 院長
動物病院京都 ねこの病院 所属獣医師
北里大学獣医生化学研究室 研究生
●所属:日本猫医学会/日本獣医腎泌尿器学会
●書籍(監修):『知っておきたい ネコの多頭飼いのすべて 獣医師が教える 幸せに暮らすためのポイント』メイツ出版 /『いちばんよくわかる猫種図鑑 日本と世界の60種』メイツ出版
離乳食用フードの選び方
消化がよく少量でエネルギーになるものを与える
離乳食用のフードは消化がよく、少量で効率よくエネルギーとなる子猫用の総合栄養食(「子猫用」などの表示があるもの)を与えましょう。
また、栄養価が高い母猫の繁殖用フードも適していますが、少し細かくしてあげてください。自家製の離乳食は栄養的に十分なものを作ることが難しいので、やめたほうがいいでしょう。
離乳期は、体やその仕組みが作られるので、エネルギーを特に必要とする時期です。このため、消化がよく少量でもしっかりとエネルギーになる、成長期用のフードが適しています。
いろいろな風味や舌触りに慣れさせる
チキン味やサーモン味など、肉と魚両方の味のフードを経験させたいとき、小分けパックだと便利です。ドライフードとウエットフードを、単品あるいは組み合わせて与えて、形状の違うフードにも慣れさせるなど、成長期用のフードの中からいろいろな舌触りや風味のものを体験させるといいでしょう。
生後6週前後までに限られたものしか口にしていないと、食の好みが限定されやすいので注意してください。
子猫用ミルクから離乳食・フードへの切り替えステップ
3〜5週齢(体重の目安は500g)
【練りミルク】
【ミルク+離乳ペースト】
体重が600gになったら
【離乳ペースト】
1カ月半齢(体重の目安は800g)
【離乳ペースト+ふやかした子猫用ドライフード】
2カ月齢(体重の目安は1kg)
【離乳ペースト+子猫用ドライフード】
【子猫用ドライフードのみ】
子猫時代から慣れさせておきたいフードに関する習慣
人の食べ物を口にするクセをつけない
人用に調理や加工された食べ物は、塩分やカロリーなどが高く、少量でも猫が食べると栄養バランスが崩れて、肥満や病気の引き金になる恐れもあります。また、中には少量でも猫が食べると中毒を示す食べ物もあります。
食べたことがなければ、成猫になっても欲しがらず、落ちているものやゴミ箱にも興味を示すことも少なくなるでしょう。
食事は決まった時間に与える
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより
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