猫と暮らす
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【獣医師監修】成猫への食事の与え方 栄養&体重管理のポイント
猫は、成長が止まって大人になる1才からシニアの入り口と言われる7才までが「成猫期」、加齢に伴う変化が現れてくる7~8才以降が「シニア期(高齢期)」といわれています。成猫期・シニア期に健康で過ごすための、食事の選び方・与え方について解説します。

長谷川 諒 先生
株式会社Ani-vet 代表取締役
保護猫施設専門往診病院 下京ねこ診療所 院長
動物病院京都 ねこの病院 所属獣医師
北里大学獣医生化学研究室 研究生
●所属:日本猫医学会/日本獣医腎泌尿器学会
●書籍(監修):『知っておきたい ネコの多頭飼いのすべて 獣医師が教える 幸せに暮らすためのポイント』メイツ出版 /『いちばんよくわかる猫種図鑑 日本と世界の60種』メイツ出版
成猫期の健康管理のポイント
とくに避妊・去勢をするとそれまでより必要なエネルギー量が減るため、肥満の予防はこの時期の重要ポイントです。定期的な体重測定をし、体重が増えてきたら獣医師に相談しましょう。食事の量や内容のコントロールのほか、上下運動ができる場所を確保するなどして、適度な運動をさせることも大切です。
成猫期の健康管理が適切だと、愛猫が高齢になっても元気に過ごせるでしょう。
成猫期にかかりやすい病気と食事の関係
乾燥地帯での生活をルーツにもつ猫は水をあまり飲みたがりません。それゆえに、膀胱炎などの下部尿路疾患のリスクが高いので、水をいつでも飲めるようにすることが大切です。とくにこの時期に多いストルバルト尿石症を避けるには、リンとマグネシウムの量の適度な制限も必要です。
猫の死因として多い慢性腎臓病が進行していた場合、リンやタンパク質の過剰摂取が症状を悪化させることがあります。自己流の手作り食や偏った肉食を続けることは避けて、栄養素がコントロールされた総合栄養食を与えるようにしましょう。
健康寿命には歯も大切ですから、歯石の沈着に留意したフード選びも重要です。
シニア期の栄養管理のポイント
寿命は年々延びていますが、高齢期は病気になりやすい時期です。
高齢期の栄養管理で大切なのは、加齢を遅らせて、高齢になるとかかりやすくなる病気を遠ざけることです。もし病気になった場合には、病気の進行を最小限にとどめるために、病気の特徴に沿った栄養管理が必要になります。
安全で快適な室内飼いが当たり前になってきて、20才以上まで生きる猫も珍しくなりました。栄養面からも飼い主さんがしっかりバックアップしてあげましょう。
シニア期のフードの選び方
さらに年をとると、食べる量が減ったり消化吸収能力が衰えてきたりすることがあります。その場合には、カロリーが高く、消化によいフードのほうが合う場合もあります。愛猫の体の状態に応じて、獣医師の判断も仰ぎながらフード選びをしましょう。
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより
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