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【獣医師監修】猫の食事・水の基本 年代別のフードの量と正しい与え方

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猫が生きていくうえで大切なものの1つが「食事」です。一生にわたって猫の生命や健康に深く関わるので、一定の食欲をキープできるよう配慮したいですね。この記事では、年代に合ったフード選びのポイントや、正しい与え方について解説します。

この記事の監修

長谷川 諒 先生

 獣医師・潜水士
 Ani-vet代表
 往診専門 レイクタウンねこ診療所院長

きたじま動物病院所属獣医師

シュシュキャットクリニック所属獣医師
 ヤマザキ動物専門学校非常勤講師(薬理学)

 北里大学獣医学部獣医学科卒業
 北里大学獣医生化学研究室研究生在籍 研究テーマ「伴侶動物の鉄代謝」

●所属:国際猫医学会日本猫医学会日本獣医学会

●主な診療科目:内科(猫)/一般診療(外科、内科)/予防医療

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年代別のフードの与え方

子猫期、成猫期、高齢期それぞれで必要な栄養の量やエネルギー量が違います。
まず、フードはゆっくり食べさせるのが基本です。猫の体に負担をかけず、スムーズに消化させるようにしましょう。
一気食いする猫には、消化しやすいように、1日のフード量を変えずに、小分けをして与えるといいでしょう。また早食いを防止するフードボウルやおもちゃを使ってみてもいいでしょう。
ドライフード、ウエットフード、それぞれのメリットや特徴があるので、使い分けられるように、両方を食べることに慣れさせましょう。
2カ月までの子猫は、離乳食の切り替え方も参考にしてください。

【子猫期1】生後すぐ~2カ月 「ミルク」から「子猫用ドライフード」に

生まれて間もない子猫はミルクから始めて、体重が500gになり犬歯(乳歯)が生えたら、フードに移行する時期です。練りミルクから徐々に固形物を増やし、子猫用ドライフードにします。子猫は自分で必要なだけ食べるので、量は適宜追加してあげましょう。また、この時期にさまざまな風味の離乳食に慣れさせることで、将来の偏食予防につながります。フードを食べるものと理解できない子猫は少量を指で口につけ、慣らしてあげましょう。
授乳期の子猫へのミルクの与え方については、こちらを参考にしてください。

【子猫期2】生後2カ月〜1才前後 「子猫期用フード」

急激な成長を助けるため高たんぱく&高カロリーの食事を与えましょう。
子猫期は急激に成長する時期です。それを助けるため、筋肉をつくるタンパク質と、歯・骨など身体の形成に関わるミネラルが多く必要です。そのためドライフードでは100g当たり380〜440kcalと、成猫用より10%程度高いカロリー量になっています。ちなみに子猫用ドライは食べやすいように粒が薄めか小さめのものがおすすめです。

生後6カ月を過ぎると成長がゆるやかになりますが、まだたんぱく質が多く必要な時期です。1才までは基本的には高たんぱくの子猫用フードを与えましょう。
1才からは成猫用に切り替えてください。ただし去勢・不妊手術後は太りやすい傾向にあるため、体重増加が気になったら獣医さんと相談して、早めに成猫用に切り替えてもいいでしょう。
成長期は、バランスよく成長に必要なエネルギーと栄養がとれるものを選ぶのがポイントです。

【成猫期】1才前後〜7才前後 「成猫期用フード」

体重維持のため、フード中のエネルギーと栄養を調整しましょう。
成猫期用のフードはタンパク質、脂肪、ミネラル、ビタミンなど、猫に必要な栄養をバランスよく含んでいます。体重維持が目的なので、ドライフードの代謝エネルギーは、子猫用よりも少ない100g当たり350〜430kcal前後が一般的です。毛玉対策や肥満予防など+αの機能つきフードもあります。
避妊・去勢をするとそれまでより必要なエネルギー量が減り太りやすくなるため、肥満の予防は成猫期の重要なポイントです。

【シニア期】7才~ 「消化がよく体重管理ができるフード」

多くの猫の場合、7~8才過ぎから基礎代謝が下がり運動量も減る一方で、食欲はあまり変わりません。そのためカロリーに配慮したフードや、胃腸の衰えを考えて消化吸収のいいフードを選びましょう。
シニア期は、消化がよく、体に負担をかけず体重管理ができるものを選ぶのがポイントです。

フードの選び方・与える量・保存方法

フードの選び方・与える量・保存方法など、実際にフードを与える際に大切な知識をご紹介します。

ドライフードとウエットフードの特長

猫のフードには形状の違いで主に、水分量が少ない「ドライフード」と、やわらかく水分を多く含んでいる「ウエットフード」の、2種類があります。それぞれのメリットを生かせば、愛猫の体調を整えるお助けアイテムになります。

「ドライフード」は製造過程で素材を細かくしているので消化しやすいものが多いのが特長です。水分量が少なく栄養が凝縮されているので、食の細い猫でも少量から必要な栄養とエネルギーをとることができます。乾燥しているので、密閉していれば比較的保存がききやすいのもメリットです。
一方、約80%が水分の「ウエットフード」では、ドライフードと同じエネルギーをとる場合でも、水分でかさが増している分、ドライフードよりも満腹感が得やすく、食欲旺盛の猫向きといえるでしょう。

日常的に与えやすい「ドライフード」では食いつきがよくないときには、嗜好性の高い「ウエットフード」をプラスするのもいいでしょう。「ドライフード」と「ウエットフード」ともに、総合栄養食であれば、1日に与えるエネルギー量の範囲内で、好きな割合で混ぜてもOKです。
また、飲水量が少ないときには「ウエットフード」を与えて水分を摂れるようにするなど、体調の変化に合わせてフードの種類を使い分けましょう。

パッケージ表示の確認方法

子猫期に始まり、成猫期・高齢期と一生にわたって愛猫の健康を支えるには、主食フード選びが大切です。以下のようにパッケージの項目を確認して、愛猫に合ったものを選んでください。

  • 「総合栄養食」かどうか
  • 年齢や目的が愛猫に合っているか
  • エネルギー量が愛猫にあっているか
  • マグネシウム量が配慮されているか。栄養成分にあるマグネシウムの量が多すぎると、尿石症などいわゆるオシッコの病気の原因になることも
  • 肉や魚が原材料の上位に記載されているか
  • 賞味期限はいつまでか

フードを与える量

目分量でフードをあげていると、カロリーオーバーによる肥満や、栄養不足になるおそれがあります。フードのパッケージの表示をよく見て、愛猫の体重に合った給与量を量って与えましょう。成猫では、理想体型での体重が維持できていればそれが適量です。
体重の増減があったら、フードをほんの少しずつ加減してみましょう。毎日与えるフードは、少量でも重さがわかりやすい「デジタル計量器」を使うと便利です。詳しくは、以下の記事で紹介しています。

フードの保存方法

未開封のペットフードは、直射日光が当たらず、温度変化の少ない場所に保存します。また、開封したら傷まないように気をつけて、賞味期限内に食べ切りましょう。

「ドライフード」は、湿度の高い場所で保存をすると、微生物やカビなどが繁殖しやすいので避けてください。また脂肪酸などの成分が酸化しやすいので、開封したらできるだけ空気が残らないように、しっかりと封をして冷暗所で保存しましょう。結露をしてカビが生えるおそれがあるため、冷蔵庫には入れないでください。

「ウエットフード」は、開封後に傷むのが早いのが特徴です。1回で使い切れないときは冷蔵庫で保管し、1~2日中に使い切りましょう。やむを得ない場合には冷凍保存してください。

ウエットフードの保存の仕方

別の容器に移し替えてすぐ冷蔵庫に保存。2~3日中に消費しましょう。やむを得ない場合には冷凍保存してください。

ドライフードの保存の仕方

直射日光が当たらず、温度変化の少ない場所に保存しましょう。冷蔵庫に入れると、結露でカビが生えることがあります。

猫のフードの切り替え方

子猫時代にいろいろな味、形状のフードに慣れた猫でも、成猫になっていきなりフードが替わると、食いつきが悪くなったり、消化不良で下痢や嘔吐を起こしたりすることもあります。
フードの切り替えは1週間ほどかけて、「食べ慣れたフードに新しいフードを混ぜて」徐々に替えましょう。1日ごとにこれまでのフードを「7分の1」ずつ減らすとともに、新しいフードを「7分の1ずつ」割合を増やしていき、1週間後、新しいフードに切り替わるようにしていきます。

猫目線で叶えてあげたい食事・水の基本

最後に、食事・水を与えるうえで、忘れてはいけないポイントをご紹介します。

毎日新鮮なフードと水をあげる

猫は自然界でも腐った肉や水を避ける、食事の新鮮さに敏感な動物です。
開封したフードは密閉して劣化を防ぎましょう。飲み水は、毎日最低1回は交換しましょう。

食事場所はトイレから離れた場所にする

もともと猫はニオイで自分での居場所が敵にさとられないように、排泄場所では食事をしない習性があります。飼い猫でもトイレのそばではニオイを嫌がって食べないことがあるので、なるべくトイレから離れた静かな場所で食事をさせてあげましょう。

食べやすい工夫をしてあげる

食事台があると猫は自然な姿勢で食べられ、足腰や胃への負担を軽減できます。フード容器は猫の食べ方に合わせたものや、ペルシャなどの平べったい顔に対応したものなど、愛猫の特徴に合ったタイプを活用するのも手です。

猫に与えるべきフードや量は、個体や年齢によって変わってきます。愛猫が好む質のよいフードを、毎日決まった時間に適量あげることで、健康な体の基礎をつくりましょう。

監修/長谷川諒先生(きたじま動物病院)
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより

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