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【獣医師監修】飼い始めに必要な猫用グッズは?選び方や使い方も解説

猫を飼うことが決まったら、家に連れてくるときに必要なキャリーケース(キャリーバッグ)、食事のためのキャットフードと食器、排泄をするトイレなど、猫との暮らしに必要なものがいろいろと出てきます。猫を迎え入れる前に揃えておくべきグッズや選び方を紹介します。

迎え入れに必要なグッズ

猫を迎え入れる際の移動に必要なグッズについて解説します。

キャリーケース(キャリーバッグ)

引き取り先から家に連れてくるときのための、キャリーケースを用意しておきましょう。
キャリーケースは、動物病院へ行くとき、災害避難、引っ越しなど、迎え入れ後の移動にも必要です。
中に入るのを嫌がらないように、引き取り先でもらってきた猫のニオイのついたものを入れておいてあげるとよいでしょう。

食事のために必要なグッズ

猫の食事に必要なグッズや、選び方について解説します。

キャットフード

猫の年齢にあった「総合栄養食」のフードを主食に選びましょう。「総合栄養食」は、そのフードと水だけで健康状態が維持できるように、猫のライフステージに応じた栄養とエネルギーバランスで作られたフードです。
成猫の場合はその年齢などに合った「総合栄養食」を、子猫(生後1カ月半から1歳前後まで)の場合は子猫用の「総合栄養食」を用意しましょう。
総合栄養食のフードは主に「ドライフード」「ウェットフード」の2種類があります。

ドライフード

ドライフードは、密閉して保管すると、風味を損なわず、食欲維持に繋がります。小包装タイプのフードにすれば、劣化する前に食べ切ることができるのでおすすめです。

ウエットフード

水分が多いので、特に積極的に水を飲まない猫におすすめ。栄養バランスが考えられた「総合栄養食」とおやつ感覚の「一般食」があるので、与え方には気を付けましょう。
ウェットフードとドライフードの、それぞれのメリットを活かせば、愛猫の体調を整えるお助けアイテムになります。ドライフードは製造過程で素材を細かくしているので消化しやすいものが多く、一方、ウェットフードは水分が摂れるなど、それぞれに特長があります。体調の変化に合わせてフードの種類を使い分けましょう。

フードについてはこちらも併せて見てください。

フードボウル

舌触りのよいものを選びましょう。おすすめしたいのは、底が浅い陶器製の容器。陶器は舌触りがよいため、食欲をアップさせることになります。円形のお皿は、食べ残しも取り除きやすく、衛生面でも安心です。猫が使ってくれるならステンレス製のボウルもおすすめです。洗う際に落としてしまっても、陶器よりも破損の心配がなくお手入れなどが簡単です。

水飲みボウル

猫によっては、水が入っている容器も選り好みもあるので、いろんな材質のものがあるとよいでしょう。好きな猫が比較的多いといわれているのが、陶製の器。舌触りや風味がまろやかになっているという説があります。
水飲みボウルは飲み口が広いものにすると、ヒゲを濡らさず快適に飲めます。ひげは大切な感覚器官なので、水を飲むときに濡れるのを嫌がる猫もいますので飲み口が広いボウルだと濡れにくく、積極的に水を飲むようになるかもしれません。
夏は複数の場所に置くとよいでしょう。日中、飼い主が普段家にいない場合は、自動給水器もあるとよいでしょう。
食事・水については、こちらも併せて見てください。

デジタル計量器(フードの量を量る)

少量でも重さがわかりやすいデジタル式は、猫の食事管理に最適です。器の重さを差し引けるものだとさらに便利です。

保存グッズ(密閉容器)

開封したドライフードの袋は、クリップで密封をしましょう。使いかけのウエットフードは、密閉容器に入れて冷蔵しましょう。

猫の排泄に必要なグッズ

猫の排泄に関するグッズや、その選び方について解説します。

猫用のトイレ

猫のトイレの数は、置けるなら「猫の匹数+1個」が理想的です。トイレ容器は、子猫であれば、できるだけ浅くてまたぎやすいものがいいでしょう。成猫の場合は、大きめのものだと、猫の排泄の失敗が減らせます。猫の頭からお尻までのサイズを測って、猫が立った状態で全身が入るサイズよりも大きいトイレ容器を選びましょう。

トイレ砂

トイレ砂はいろいろな種類があります。猫がその砂で排泄をするかどうか、飼い主さんが購入したり捨てたりする時に扱いやすいかが、トイレ砂を選ぶポイントになります。状況によって異なりますが、子猫は体が小さいので、砂が細かいものだと慣れやすいようです。紙や鉱物など様々なタイプがあります。 猫が年を重ねるにつれて、トイレ砂を替える必要が出てくることもあります。

スコップ(排泄物を取るためもの)

すくい口が大きいと排泄物が手に付いたり、こぼれたりする心配が少ないです。トイレの付属品でもOKです。

ポリ袋(ニオイ漏れの少ない専用袋)

おすすめは、ニオイ漏れが少ない専用袋。取った排泄物を入れやすい、大きいサイズが便利です。

ほうきセット

専用のほうきセットを用意しておくと、猫のトイレの周りに飛び散ったトイレ砂をサッと掃除するのに便利です。

猫の排泄物を入れるゴミ箱

ニオイ漏れはフタで阻止したいですね。排泄物のニオイが部屋に充満するのは、猫にも人にもうれしいことではありません。 ニオイが漏れにくいフタ付きのものを準備するといいでしょう。

猫のお手入れ・お世話に必要なグッズ

爪切りやブラシなど、猫のお手入れに必要なグッズを紹介します。

爪切り

ハサミ型が万能。おすすめの爪切りは、ハサミ型のもの。刃先を上下どちらに向けても使うことができるため、爪を切るとき、猫の体勢をあまり気にしなくてすむのもポイントです。
難しいときには無理をせず動物病院でお願いすることもあります。

ブラシ

ラバーブラシは、T字タイプよりも、柄がないタイプがいいでしょう。力が分散されるため、 やさしくブラッシングしやすいと言われています。
獣毛ブラシ(短毛種はソフトタイプ、長毛種はハードタイプ)、ミトン、長毛種の猫を迎え入れるなら、ピンブラシ、スリッカーブラシやコームもあらかじめブラシも用意しておきましょう。

ラバーブラシ

ミトン

ピンブラシ

スリッカーブラシ

コーム

歯ブラシ

ブラシ部分が小さいタイプだと、猫の小さい口にも入りやすいです。猫専用のものがなければ、幼児用の歯ブラシでも代用可能です。

猫の生活スペースを作るのに必要なグッズ

ベッドやケージなど、猫の快適な生活スペースを作るためのグッズについて解説します。

寝床・猫ベッド

最初は1つでよいでしょう。静かな場所や部屋の隅などに置くと猫が安心して眠れます。怖がりの猫の場合は、恐怖を感じたら逃げ込めるように、何か所に置いておくと安心できるかも。
5才くらいから睡眠時間が増えてくるので、静かな場所や高い場所など、猫が好むところに寝床を追加しましょう。

ケージ

ケージが猫の落ち着けるお部屋になれば、来客時や掃除機などの苦手なものを避けて自ら入るようになります。留守番時にも入ってくれると安心です。災害時や入院時にはケージで過ごすことになるので慣れているとストレス軽減につながります。また先住猫がいる場合は、ケージを使って生活空間を分けて慣らす期間が必要です。

爪とぎ器

猫にとって、本来狩りの道具でもある、爪を研ぐことは本能です。壁や家具などに爪とぎをされないように、専用の爪とぎ器を用意しましょう。
その猫によって好む素材がありますので、段ボール、木、カーペット、麻といった素材の中で愛猫が好む素材のものを選びましょう。一般的に猫は子猫のときになじんだ爪とぎ素材を、成長してからも好むと言われています。1匹でも、2,3個用意をして複数個所に置くとよいでしょう。

おもちゃ

猫は生後2カ月ごろから、単独で遊ぶことを覚えます。動いているものすべてが遊びの対象になります。猫の好みに合わせて、異なるタイプのおもちゃをいくつか用意すれば、ローテーション
で使えます。使った後は猫が触れない場所に置いて、誤食しないようにしましょう。

こちらも併せて見てください。

猫の健康管理のためのグッズ

猫の健康や安全を守るために、あると便利なグッズを紹介します。

デジタル体重計

猫は人より体が小さいので、体重が500g変わるだけでも大問題です。アナログタイプよりも、精密に計測できるデジタル体重計は、愛猫の小さな変化に気づくためにも備えておきたグッズの1つです。
人が猫の体を持ち上げて体重計に乗ったり、ベッドごと体重計に乗せたりするなどした後、人やベッド分の重量を測って差し引いた数値で、猫の体重を計算します。

首輪・名札

脱走したり、被災したりして迷子になったときのことを考えて、猫の名前と飼い主さんの連絡先を書いた名札と首輪は、用意したいものです。子猫の場合は、居場所確認のために、鈴とヘアゴムで簡易首輪をつけると便利です。

猫草

栄養的には必要ありませんが、猫の好みによって食べるなら用意してもいいでしょう。毛づくろいで飲み込んだ毛玉を、スムーズに排泄する手助けになることもあります。ただし、与えるのは生後6カ月以降にしましょう。試しに置いて、食べるようなら引き続き置いてあげるといいでしょう。全く食べない猫もいます。
※猫草を食べるたびに吐く場合は与えないでください。

1カ月未満の子猫を迎え入れる時に必要なもの

生後1カ月未満の授乳期の子猫を迎え入れる時には、母猫に代わるまめなお世話が必要になります。特にこの時期は体温保持と哺乳が大切になりますので、それに関わるグッズを用意してください。

詳しくはこちらに紹介しています。
猫を飼う際に必要なグッズや、その選び方をまとめてご紹介しました。これから猫を迎え入れるというかたは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
監修/長谷川諒先生(きたじま動物病院)
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより
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