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獣医師が解説|効かない猫も?またたびの効果・危険性・上手な与え方

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「猫にまたたび」ということわざがあるように、またたびが好きな猫は多いようです。ここでは、またたびの基礎知識や効果、頻度や分量などの与え方や活用法、危険性を解説!タイプ別のまたたびグッズや、そのほか猫が好き・与えると危険な植物もご紹介します◎

そもそも「またたび」ってなに?猫や人への効果は?

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またたびってどんなもの?

またたびとは、白くて小さい花を咲かせるマタタビ科マタタビ属のつる植物のこと。別名「夏梅」とも呼ばれます。日本では山地などに広く自生していて、それほど珍しい植物ではありません。

またたびが猫に与える効果とは?

またたびには、「マタタビラクトン」と呼ばれる臭気物質が含まれています。このマタタビラクトンが、猫の口蓋(こうがい)の奥にあるフェロモンを感知する器官「ヤコブソン器官」で感知されると中枢神経を刺激して猫は興奮したり、またたびに含まれるフェニルエチルアルコールという物質の作用によりよだれを垂らしたりするのだそうです。
個体差はありますが、またたびを使った猫には以下のような変化が見られることがあります。


  • 興奮する

  • よだれを垂らす

  • またたびに体を擦り付けて喜ぶ

  • ゴロゴロ喉を鳴らして機嫌がよくなる

  • 酔っ払ったようになる

またたびは人にも効果があるの?

実は人用の生薬の原料としても、またたびは用いられることがあります。人への効果としては、体を温める、滋養強壮、利尿作用、免疫力増強、生活習慣病予防などが挙げられています。

またたびが効かない猫もいるって本当?

前述通り、またたびはフェロモンを感知する器官を刺激して、性的興奮を起こします。そのため発情期を迎えていないメス猫や性的に未熟な子猫に与えても、あまり反応を示さないことがあるようです。しかしこの興奮が性的興奮であるかはわかっていません。避妊や去勢を行った猫はそもそも発情をしなくなるので、またたびへの反応が薄くなる傾向も。
またたびへの反応は個体差もあるようです。人もお酒を飲んで酔っ払う人とそうでない人がいるように、猫の中にはまたたびに全く興味を示さない猫もいるそうです。

「またたび」で酔っている猫の動画

では実際、猫はまたたびにどのような反応をするのでしょうか。動画をご紹介します。

またたびは何才からOK?正しい与え方・上手な使い方

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またたびは何才からOK?

安全性を考慮すると、嗅覚と神経系が十分に成長した生後6ヶ月~1才以降から与えるのがよいでしょう。気になる場合は、かかりつけの獣医師に相談してみてください。

またたびの正しい量や与え方

平均体重の成猫の場合、1回に与える量は0.5g程度、耳かき半量〜1杯分くらいが適当だといわれています。与える頻度は多くても1週間に2回までにとどめ、連日与えるのは避けてください。商品のタイプによっても適量は変わってくるので、パッケージに記載されている分量を守って使用するようにしましょう。なお、最初に与える際は、既定の分量よりもごくごく少量からはじめると安心ですよ。

※ご紹介した量はあくまでも目安です。

またたびの上手な使い方

またたびは、使い方次第で、普段の生活の手助けになる場合もあります。

◆食欲を増進させたいとき


猫が食欲不振のときは、フードにまたたびの粉末を少しかけると、喜んで食べてくれることがあります。しかし食欲不振には、重大な病気が隠れていることがあるので、まずは原因を探ってみましょう。ただ何となく食べたくないという場合のみ、またたびを使ってみてください。また、猫の水分不足が心配なときも同様です。ただし、水分不足で病気になっている場合は、かかりつけの獣医師に相談してから使用しましょう。

◆新しい道具に慣れてほしいとき


慎重な性格の猫の場合、新しいグッズには警戒してなかなか近付かないことがあります。そんなときは、少しだけまたたびの粉末をかけてみてください。またたびにつられて、それらのグッズを使ってくれる場合があります。また、一度触れることができれば警戒心も解かれるので、うまくいけばすぐに慣れてもらえるでしょう。

◆ストレスや運動不足を解消したいとき


猫とのおもちゃ遊びは、ストレス解消や運動不足解消の意味もある、大切なコミュニケーションです。しかし猫の性格や気分次第では一緒に遊んでくれないことも。この場合、おもちゃに少しまたたびをかけてみると、興奮して運動量が向上し、機嫌もよくなって一緒に遊んでくれることがあります。ほかにも、知育玩具の中に固形のまたたびを入れて、一人遊びさせる方法もあります。

◆ケンカの仲裁をしたいとき


またたびは、同居猫とのケンカの仲裁にも役立つことがあります。 猫同士でケンカをしているときは、猫タワーや壁などにまたたびスプレーをかけてみてください。ケンカに夢中になっている猫の気をそらすことができるでしょう。

◆脳の老化防止にも?


“モノをかじる”行為は、脳の老化防止になるといわれています。そのため、またたびが練り込まれたおもちゃやまたたびの木などをかじると老化予防効果も期待できるかもしれません。ただし、固すぎるものは歯に悪いので注意しましょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「猫のおやつのあげ方~猫の食事・水(8)」

またたびに危険性はあるの?与えすぎるとどうなる?

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このように、うまく使えば便利なまたたびですが、強い興奮を伴う場合も多いことから猫の体に負担がかかることもあります。そのため、体調が悪くなるおそれがある、生後間もない子猫やシニア猫、心臓などに持病を持つ猫には与えない方がよいでしょう。
また、またたびを嗅ぐと一時的に元気になったように見えるので、体調が悪いときに与えると「回復したのかな?」と勘違いする飼い主さんもいますが、それは違います。猫の体の負担にもなるので、体調が悪いときや病気のときは、またたびを与えない方がよいでしょう。

与えすぎてしまった場合は?

またたびの袋をひっくり返して猫が大量にかぶってしまったり、またたびの袋を引き裂いてしまったりした場合は要注意です。
またたびは中枢神経を麻痺させて快楽を与えるものなので、麻痺のレベルがあまりに強いと呼吸困難に陥るおそれがあります。呼吸困難はただ苦しいだけでなく、脳に酸素が行き渡らない時間が長いと障害が残り、最悪の場合、死に至ることも。またたびの扱いや保管場所には十分に気を配り、適量を守って安全に与えてあげましょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「【プロが解説】猫を虜にする「またたび」のヒミツ 知らないと怖い注意点とは?」

猫が喜ぶおもちゃも!タイプ別またたびグッズ

ではここで、タイプ別にまたたびグッズをご紹介します。

粉末タイプ

枝タイプ

スプレータイプ

おもちゃタイプ

またたび以外にも猫が好きな植物・与えると危険な植物

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では最後に、またたび以外に猫が好きな植物と、与えると危険な植物をご紹介します。

またたび以外に猫が好きな植物

またたびに似た効果を持つ植物のひとつとして「キウイ」が挙げられます。キウイはまたたびと同じマタタビ科マタタビ属の植物で、マタタビラクトンが含まれています。野生のキウイの根や葉にマタタビラクトンが多く含まれていますが、スーパーに並んでいるような美味しく品種改良されたキウイには、ほとんど含まれていないそうです。
また、「イヌハッカ」というハーブも、またたびと同じような効果を発揮するといわれ、日本では「キャットニップ」、「キャット・ミント」と呼ばれることも。

与えてはいけない植物

猫に与えると危険な代表的植物として、「シクラメン」「ユリ科の植物」「ポインセチア」「チューリップ」「すずらん」などがあります。そのほかにも猫に毒性が高い植物は数多くあります。摂取すると下痢やおう吐などの中毒症状を起こすだけではなく、最悪の場合、死に至ることもあるので注意してください。

またたびはあくまで嗜好品ですので、必ずしも与える必要はありません。愛猫に与える際には、適量や頻度など注意点もしっかりと理解しておくことが大切です。

参考/「ねこのきもち」2017年5月号『“ごほうび”にも“助っ人”にもなる!猫に嗜好品はいかが?』(監修:モノカどうぶつ病院院長 小林清佳先生)
   「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『猫のおやつのあげ方~猫の食事・水(8)』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/hasebe
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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