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【獣医師監修】猫のシャンプー! やり方や頻度、嫌がる猫へのおすすめの対処法など|ねこのきもち

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猫のシャンプーに関する飼い主さんの疑問はさまざま。今回は、猫のシャンプーの必要性や頻度・タイミング、シャンプーの選び方や手順&コツ、嫌がるときの対処法をご紹介します。まずは水に慣れさせることから始めてみましょう!

この記事の監修

田草川 佳実 先生

 獣医師
 聖母坂どうぶつ病院副院長

 北里大学獣医畜産学部(現 獣医学部)獣医学科卒業

●資格:獣医師/認定こいぬこねこ教育アドバイザー(JAHA認定)/General Practitioner Certificate IN Small Animal Surgery(小動物外科学)

●所属:日本獣医動物行動研究会日本獣医がん学会日本獣医腎泌尿器学会

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猫にシャンプーは必要なのか?

3匹の猫

猫は自ら全身を毛づくろいし、体を清潔に保つことができる動物です。ですから基本的にはシャンプーは必要ありません。ただし、状況などにより被毛がベタついたり、フケが出たりすることもありますので、必要に応じて定期的にシャンプーをすることでより清潔に保つことができるでしょう。

猫がシャンプーを嫌う理由

猫は野生時代、半砂漠地帯に住んでいたため、体が濡れることに慣れていません。また、縄張りで生きる動物のため、自分のニオイが洗い流されてしまうことを不快に感じるので、シャンプーを苦手とする猫が多いのです。しかし、生後3カ月頃までにシャンプーに慣れさせた猫は、水を怖がらなくなることもあるようです。

猫の毛は水に弱い

寒さに弱い猫の毛は、羽毛のように細くて柔らかく保温性に優れていますが、撥水性は低く水を含みやすくなっています。そのため、一度濡れると乾くまでにかなり時間を必要とします。

猫に無理やりシャンプーは危険

きちんと段階を踏んで水に慣れさせたうえでのシャンプーは、猫の体をより清潔に保つことができますが、嫌がる猫には「シャンプーをしない」という選択肢もあります。
猫が水に慣れるスピードなどは個体差がありますので、それぞれの猫の性格に合わせてシャンプーを行うかどうか判断し、愛猫にとって一番いい方法を選びましょう。決して無理強いはしないでください。

猫にシャンプーをしたほうがいい場合とは?

シャンプーをしないと皮膚炎になりやすい、皮膚が脂っぽい体質の猫や、病気などが原因で排泄物により体が汚れてしまいがちな猫は、シャンプーしたほうがいいでしょう。猫が自らの体を毛づくろいで清潔に保てないときに、シャンプーの必要性が高まります。

猫の特徴によってはシャンプーをしたほうがいい場合があります。

猫の特徴シャンプーが必要な理由
長毛種皮膚の状態が悪くて毛玉ができていたりすると、皮膚炎になりやすくなる(毛量が多くて毛づくろいが間に合わない場合も)
アゴニキビができている猫ニキビの治療に有効
去勢・避妊手術をしていないスプレー行為により、肛門周辺の毛が汚れて臭うことがある
肥満や病気などで毛づくろいができない被毛に汚れがたまっていたり、排泄物がついて臭いを発するようになったりする

ねこのきもち WEB MAGAZINE「猫にお風呂は必要?猫が水を嫌がる理由と正しいシャンプーの方法」

猫のシャンプーをする頻度(回数)やタイミングは?

子猫たち

シャンプーの頻度(回数)

シャンプーの頻度は、猫によって異なります。あまり頻繁に洗うと、皮膚にもともと備わっているバリア機能が崩れ皮膚トラブルの原因にもなりますから、愛猫の皮膚のコンディションを診察してもらい、獣医師の指示する頻度で、シャンプーを行ってください。

シャンプーのタイミング

猫によって状況はさまざまなので、一概に「この時期」とは言えません。シャンプーの目的にもよりますから、被毛の汚れが目立ってきたときなどに、獣医師に相談のうえ、行うといいでしょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「「よかれと思って…」がやり過ぎに?猫のお手入れ“ほどほどライン”は?」

猫のおすすめのシャンプーは? どうやって選ぶの?

寝る猫

定期的にシャンプーする場合は、低刺激のものがいいでしょう。ノミ取りシャンプーは、皮膚への刺激が強いので、常用するのは避けてください。人でいうコンディショナーの類は、獣医師からの指示がない限り、あえて使う必要はないでしょう。

ちなみに、猫用のシャンプーの香りはあくまで飼い主さん向けのもの。猫は嗅覚が鋭いので、シャンプーの香りがかえって猫のストレスになってしまうことがあるため、猫には無香料タイプを選びましょう。

人用のシャンプーはNG!

猫のシャンプーは、必ず猫用のものを用意しましょう。猫と人とでは、皮膚のpH(水素イオン指数)が違うので、人用のシャンプーを使用すると皮膚トラブルの原因になります。
猫用シャンプーは動物病院、ペットショップ、トリミングサロンなどで手に入ります。ネットでも購入可能ですが、初めての場合は、獣医師やペットショップのスタッフに相談して購入するといいでしょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師監修】奨励画像つき!猫の皮膚病の原因・症状から対策まで」

猫のシャンプーはいつからできるの?

子猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

生後間もない子猫は免疫力が低く、シャンプーをすると体調不良を引き起こす恐れがあります。また、トリミングサロンでシャンプーをお願いする場合、他の猫との接触による感染症予防の観点からも、ワクチンが済んでからシャンプーするようにして。ただし、もともと猫は水が苦手な傾向があるので、シャンプーに対して拒否反応を示すことがあります。ワクチン後にシャンプーを考えるなら、まずは水に慣れさせることから始めましょう。ただし、この際も「水に濡れることを猫が快く受け入れられるように、無理なく少しずつ慣れさせていく」ことが肝要です。無理に行うと、それ以降の飼い主さんがするお手入れを猫が大嫌いになる恐れもあるので、充分気を付けてください。

子猫のうちに水に慣れさせるとは?

子猫のうちは、水やお湯でじゃれて遊ぶ猫もいます。もし、そんなタイプであれば、その性質を利用して、そのままお風呂場で体に水やお湯をかけて、濡れることに抵抗が少なくなるようにしてあげるといいでしょう。また、水と同時に、乾かす際に使用するドライヤーにも慣れさせるとよりいいですね。まずは音だけを聞かせる、遠くから風を当てるなどしながら行ってみて。

無理強いはしないように注意!

少しでも体が濡れることを嫌がる様子がある場合、無理強いは禁物です。
水に慣れさせようとしたときや、ドライヤーに慣れさせようとした際に一度でも嫌がって逃げてしまったら、あえて慣れさせずに、潔く諦めるようにしましょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「子猫はいつからお風呂に入れる?嫌がる時は濡れタオルで練習しよう!」

猫にシャンプーをする前の準備

白猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫を初めてシャンプーするときは、事前の準備がかかせません。以下のポイントに注目して、準備万端にしておきましょう。

日頃から行いたい準備

お風呂を開放する
シャンプーをするお風呂が猫にとって“未知な場所”だと、より警戒しやすくなります。日頃から開放し、慣れさせておきましょう。開放する際には浴槽に水をためたままだと、フタをしていても猫がフタの上に乗り、ちょっとしたタイミングで浴槽に落ちる事故が起こる危険性もありますので充分注意しましょう。

・シャンプーグッズを見える場所に置く
普段からシャンプーに使うグッズを見せて慣れさせておくことも、猫の警戒心を弱めることにつながります。

・スキンシップを多くする
シャンプーをするときには、猫を押さえる必要があります。日頃からたくさん触れ合って、人に触れられることに慣れさせましょう。

シャンプー直前の準備

健康状態をチェックする
食欲や排泄物、皮膚の状態をチェックしてください。少しでも、猫の様子がいつもと違ったらシャンプーは延期しましょう。

爪を切る
シャンプーのときに、猫が暴れても飼い主さんがケガをしないよう、とくに前足の爪は切っておきましょう。

ブラッシングをする
猫にブラッシングをすることで、シャンプーの泡がなじみやすくなります。シャンプーをする前には、ブラッシングをして毛のもつれをほぐしたり、抜け毛を取り除いておくとベター。とくに、長毛種は毛が絡まりやすいので、念入りにブラッシングをするといいでしょう。とくに毛玉がある状態で濡らしてしまうと、固まってしまってよりほどけなくなるので、必ず毛玉をといてから行うようにしてください。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「事前準備が肝心! 愛猫の初シャンプー前にやっておくこと」

猫のシャンプーの具体的なやり方は?

ごろんとした猫

このようにして、猫がお風呂場で体が濡れることに慣れて初めて、シャンプーが可能に。ではさっそく基本的な猫のシャンプーの手順を見ていきましょう。

濡らす(所要時間 約5分)

被毛を濡らすのには、おもに2つの役割があります。1つは大きな汚れを洗い流すため、2つ目は被毛の根元までお湯が行きわたることで、シャンプーの泡立ちをよくするためです。

1.猫が嫌がりにくい背中からゆっくりお湯をかける

シャンプー中の猫

人肌くらい(35℃前後)のお湯を、猫の体を片手で押さえながら背中にかけていきます。このとき、シャワーノズルを猫の体に直接当てると、水の音やしぶきが出にくくなり猫が嫌がりにくいでしょう。

2.前足を持ち上げお腹を濡らす

シャンプー中のたっている猫

前足を持ち上げ、お腹にお湯をかけます。猫の体を壁や浴槽に寄せることで動きを制御しやすくなります。写真のように、猫の前足の間に指を入れて持つと固定しやすいですよ。

シャンプー~すすぎ(所要時間の目安 約10分)

毛づくろいで取れる汚れは、あくまで被毛の表面のみ。シャンプーをすることで、被毛の奥深く、皮膚まで洗うことができます。そしてシャンプー剤が残らないようにしっかりすすぐことで、皮膚を清潔に保つことができます。

1.手に取ったシャンプー剤を背中から付けて洗っていく

シャンプー中の猫

濡らす工程と同様、背中から始めましょう。シャンプー剤を手に取り、泡が皮膚まで届くよう、ときどき毛並みに逆らうようにしながら体全体に泡をなじませていきます。

シャンプー中

前足を持ち上げて、お腹も洗いましょう。

シャンプー中の猫のお尻

お尻を洗うときは、片手で猫の首下を押さえましょう。

2.顔周りは道具を使って洗う

体についた泡を使って、顔の細かい部分を洗います。鼻や目の汚れにはガーゼを使うとよいでしょう。

※顔周りは、目などシャンプー剤が入ると危険な部位もあるので、無理はしないようにしてください。

顎をシャンプー中の猫

アゴの汚れには歯ブラシを優しく当てると、汚れが取れやすいです。

3.濡らすときと同じ要領でしっかりと泡を洗い流す

シャワーノズルを猫の体に直接当て泡を流していきましょう。被毛の奥に泡が残らないように意識して、しっかりすすぎます。足の付け根には、泡が残りやすいので重点的に流しましょう。

乾かす(所要時間の目安 短毛約10分、長毛約20分)

濡れた被毛をそのまま放置すると、水分が蒸発する際の気化熱で体の熱も奪われてしまいます。また、自然乾燥にすると被毛がもつれて、毛玉ができやすくなるので、シャンプー後の乾かす工程はとても大切です。

1.足やしっぽの水分を手で軽く絞る

絞られる猫

お風呂場にいるうちに、だいたいの水気を切っておきましょう。足やしっぽを、付け根から先に向かって軽く握って絞っていきます。そうすると、そのあとのタオルドライがラクになりますよ。

2.タオルで軽く全身を拭く

拭かれる猫

大きなタオルで体を包み、全身を拭きます。猫は顔が濡れることにとくに敏感なので、顔から拭いてあげましょう。

3.タオルを替え、しっかり拭いていく

拭かれる猫

お風呂場からドライヤーを使う場所に移動し、あらためて念入りにタオルで拭きます。ここでしっかり水分を取ることで、ドライヤーを当てる時間を短縮することができます。

拭かれる猫

足の内側も忘れずに拭きます。

拭かれる猫

お腹もしっかり拭いてあげましょう!

4.ドライヤーをエプロンに引っかけるようにセットする

ドライヤー

ドライヤーを使って、本格的に乾かします。エプロンの胸元にドライヤーを差し込み固定すると、両手が自由になり猫を乾かしやすくなります。

5.ブラシで被毛を分けながら根元からしっかり風を当てる

ドライ中の猫

ドライヤーは、一番弱い風量(静音)のモードを選びましょう。ブラシと手を使いながら被毛をかき分けて、根元から風を当てるように乾かしましょう。ドライヤーと皮膚が近くなり過ぎないように注意しながら行って。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「苦手な猫にも!夏は思い切ってシャンプーにトライしてみませんか?」

猫がシャンプーを嫌がるときは?

だっこ
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

では、猫がシャンプーを嫌がるときの対処法を見ていきましょう。

顔が濡れるのを嫌がる場合

この場合、シャンプー自体をおすすめしませんが、もしどうしても必要があるときは、顔周りを覆うエリザベスカラーを使のも一案です。だが無理はせず、顔はガーゼで別途拭いてあげてもいいでしょう。

シャワー自体に警戒してしまう

水以上にシャワー自体を怖がる猫は多いもの。猫がシャワーを怖がる原因は、おもに音と水の勢い。その場合は、洗面器などにお湯をためて、手桶ですくってそっとかけながら行う沐浴のほうがいいでしょう。
いろいろと試しても、水に慣れない猫には無理をせずに水のいらないシャンプーを活用する方法もあります。ドライシャンプーやシャンプーシートを使えば、水を使うことなくお手入れができるでしょう。
なお、とにかく猫が暴れて仕方ないという場合は、無理にシャンプーをするとパニックを起こすなど危険ですので、絶対にやめてください。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「苦手を克服! シャンプーを成功させる「5つの方法」」

ねこのきもちWEB MAGAZINE「水なしシャンプーで簡単に!猫に負担がかかりにくいケア方法とは?」

嫌がる場合はプロに依頼するのもひとつの方法

冒頭でもお話ししたように、猫は基本的にシャンプーは必要ありません。しかし、場合によってシャンプーの必要性が出てきたときは、根気強く慣らしていくことが大切ですが、嫌がってどうしようもないときは、動物病院やトリマーなどプロの手を借りるのも一案として考えたいですね。

監修/田草川佳実先生(聖母坂どうぶつ病院副院長)
文/ねこのきもち編集室

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