猫と暮らす
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【獣医師監修】猫の体としくみ 部位の名称や五感・身体能力の秘密も解説
猫の体には、人と同じ名前が付いている部分もあれば、猫特有の部位もあります。ここでは、猫の体の各部位の名称や、猫ならではの体の特徴、五感や身体能力の秘密について解説します。

長谷川 諒 先生
獣医師
株式会社Ani-vet 代表取締役
保護猫施設専門往診病院 下京ねこ診療所 院長
動物病院京都 ねこの病院 所属獣医師
北里大学獣医生化学研究室 研究生
●所属:日本猫医学会/日本獣医腎泌尿器学会
●書籍(監修):『知っておきたい ネコの多頭飼いのすべて 獣医師が教える 幸せに暮らすためのポイント』メイツ出版 /『いちばんよくわかる猫種図鑑 日本と世界の60種』メイツ出版
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株式会社Ani-vet 代表取締役
保護猫施設専門往診病院 下京ねこ診療所 院長
動物病院京都 ねこの病院 所属獣医師
北里大学獣医生化学研究室 研究生
●所属:日本猫医学会/日本獣医腎泌尿器学会
●書籍(監修):『知っておきたい ネコの多頭飼いのすべて 獣医師が教える 幸せに暮らすためのポイント』メイツ出版 /『いちばんよくわかる猫種図鑑 日本と世界の60種』メイツ出版
猫特有の爪や肉球について知っておこう
爪や肉球など、猫の足先にあるパーツの名称や特徴をご紹介します。
【爪(つめ)】
出し入れ自由の鉤爪(かぎづめ)です。
鉤爪と呼ばれる、尖って湾曲した爪は、獲物を押さえるのに適した形です。出し入れが自由自在で、爪を収納できるので、カチカチと音をたてずに獲物に近付けたり、爪がすり減ったりするのを防ぐ、といったメリットがあります。
鉤爪と呼ばれる、尖って湾曲した爪は、獲物を押さえるのに適した形です。出し入れが自由自在で、爪を収納できるので、カチカチと音をたてずに獲物に近付けたり、爪がすり減ったりするのを防ぐ、といったメリットがあります。
肉球(にくきゅう)
役割はクッション&発汗です。
猫の体は、汗が出る汗腺がほとんどありません。汗をかくのは肉球と鼻だけです。肉球の汗は、滑り止めの役割があると言われています。
猫の体は、汗が出る汗腺がほとんどありません。汗をかくのは肉球と鼻だけです。肉球の汗は、滑り止めの役割があると言われています。
指球(しきゅう)
人の指先の腹にあたります。
掌球(しょうきゅう)
人の手のひらにあたります。
手根球(しゅこんきゅう)
前足首を守る役割があります。
多くの神経が通っている感覚器官の一つで、人の指の腹と同じくらいに敏感です。歩くときに音をたてない、着地のときのクッションといった働きをします。そのほか、猫の体では数少ない汗腺が肉球にあるので、汗を出す役割もあります。
多くの神経が通っている感覚器官の一つで、人の指の腹と同じくらいに敏感です。歩くときに音をたてない、着地のときのクッションといった働きをします。そのほか、猫の体では数少ない汗腺が肉球にあるので、汗を出す役割もあります。
触毛(しょくもう)
手根あたりにある長い毛です。
両前足の手根あたりにある、他の毛よりも長くて硬い1〜3本程度の毛のこと。根元に神経が通っている感覚器官の一つ。ジャンプのときなど、障害物との距離を触毛で測るそう。
両前足の手根あたりにある、他の毛よりも長くて硬い1〜3本程度の毛のこと。根元に神経が通っている感覚器官の一つ。ジャンプのときなど、障害物との距離を触毛で測るそう。
手根
人の手首にあたります。
肘のようにも見えますが、人で言うと手首にあたります。手根骨という8つの小さな骨の集合体があり、この骨が柔軟に動くことで、足先が自由自在に動くのです。
肘のようにも見えますが、人で言うと手首にあたります。手根骨という8つの小さな骨の集合体があり、この骨が柔軟に動くことで、足先が自由自在に動くのです。
猫の膝や肘にジャンプ力の秘密がある
猫の脚にある関節の名称や特徴、尾の役割について解説します。
肘(ひじ)
ジャンプ力の源です。
伏せるときや、伏せた姿勢から起き上がるときに体を支えます。また、曲げて力を蓄え、伸ばすときにその力を利用してジャンプします。
伏せるときや、伏せた姿勢から起き上がるときに体を支えます。また、曲げて力を蓄え、伸ばすときにその力を利用してジャンプします。
膝(ひざ)
ジャンプ力の源です。
肘と同じく膝も、その曲げ伸ばしが強力なバネとなります。このバネを利用して、自分の体長の約5倍の高さまでジャンプすることができます。
肘と同じく膝も、その曲げ伸ばしが強力なバネとなります。このバネを利用して、自分の体長の約5倍の高さまでジャンプすることができます。
飛節(ひせつ)
人でいうと“かかと”のことです。
猫はかかとが高い位置にあり、人で言うと常に爪先立ちをしている状態です。走るときに地面との摩擦が少なく、蹴る力が強くなります。だから猫は瞬発力を発揮して、いつでも走り出せるのです。
猫はかかとが高い位置にあり、人で言うと常に爪先立ちをしている状態です。走るときに地面との摩擦が少なく、蹴る力が強くなります。だから猫は瞬発力を発揮して、いつでも走り出せるのです。
尾
感情表現や目印にも使います。
走るとき、狭い場所を歩くときなどに、体のバランスを尾でとります。気持ちを表現するツールとしても使います。子猫は母猫の尾を目印に、迷子にならないよう歩くそうです。
走るとき、狭い場所を歩くときなどに、体のバランスを尾でとります。気持ちを表現するツールとしても使います。子猫は母猫の尾を目印に、迷子にならないよう歩くそうです。
猫の顔にもさまざまな秘密が隠されている
猫の顔にあるパーツの特徴や、五感について解説します。
目
動体視力は一流のスポーツ選手級です。
視界は人より広く、動体視力に優れています。人には速く見える動きでも、猫にはゆっくりに見えるようです。また人には暗くてよく見えない状態でも、特別な目の構造によって、景色全体がうっすらと見えて、形を認識できます。
視界は人より広く、動体視力に優れています。人には速く見える動きでも、猫にはゆっくりに見えるようです。また人には暗くてよく見えない状態でも、特別な目の構造によって、景色全体がうっすらと見えて、形を認識できます。
瞳孔(どうこう)
文字通り瞳の真ん中にある孔。明るい場所では縦長に閉じ、逆に暗い場所ではまん丸になります。
瞬膜(しゅんまく)
目頭の奥にあり、目を閉じると出てくる第三のまぶた。目の乾燥を防ぎ、目を保護します。
鼻
500m先のニオイがわかります。
猫の嗅覚の敏感さは、一説には人の20万倍以上とか。500m先のかすかなニオイもわかると言われています。飼い主さんかどうか、安全な食べ物か、自分のニオイか……、いろいろなことを嗅覚によって判断します。
また猫が汗をかくのは、鼻と肉球だけです。 猫の体は、汗が出る汗腺がほとんどありません。鼻の汗はニオイを吸着させるという説もあります。
猫の嗅覚の敏感さは、一説には人の20万倍以上とか。500m先のかすかなニオイもわかると言われています。飼い主さんかどうか、安全な食べ物か、自分のニオイか……、いろいろなことを嗅覚によって判断します。
また猫が汗をかくのは、鼻と肉球だけです。 猫の体は、汗が出る汗腺がほとんどありません。鼻の汗はニオイを吸着させるという説もあります。
鼻鏡(びきょう)
皮膚が露出している鼻面のこと。汗と皮脂で湿っていることで、ニオイの分子が付きやすく嗅ぎやすいとか。
ヒゲ
自分が通れる幅かどうかもヒゲで測っています。
目の上の眉上毛、口元にある上唇毛、頬から生える頬毛、口の端にある口角毛、あごの下唇毛を総称してヒゲと呼びます。根元に神経が通った感覚器官で、何かが触れた刺激が脳に伝わり、危険を避けたり状況を判断したりします。
目の上の眉上毛、口元にある上唇毛、頬から生える頬毛、口の端にある口角毛、あごの下唇毛を総称してヒゲと呼びます。根元に神経が通った感覚器官で、何かが触れた刺激が脳に伝わり、危険を避けたり状況を判断したりします。
耳
聞こえる音域は人より約3倍広く感じることができます。
人が聞きとれる音の周波数が約2万ヘルツまでなのに対し、猫は約5万ヘルツの高音まで聞きとれます。獲物であるネズミの声(2万ヘルツ以上の超音波)は、20m先でもわかるそう。耳を自在に動かせるのは、根元部分に人の約5倍もの数の筋肉繊維があるからです。
人が聞きとれる音の周波数が約2万ヘルツまでなのに対し、猫は約5万ヘルツの高音まで聞きとれます。獲物であるネズミの声(2万ヘルツ以上の超音波)は、20m先でもわかるそう。耳を自在に動かせるのは、根元部分に人の約5倍もの数の筋肉繊維があるからです。
房毛(ぼうもう)
耳の先端の少し長い毛のこと。超音波を集めて聞きやすくする役目があるそうです。
通称“小袋”
耳の付け根の二重の部分。頻繁に動かす部分なので、二重になっているという説もあります。
口・舌
好きな味の基準は肉の味です。
猫は食べるかどうかを味覚より嗅覚で判断します。舌には人と同じく味を感じる細胞があり、苦味、旨味、酸味、塩辛さを感じることができるそう。旨味は肉のアミノ酸の味、酸味は獲物が腐った味と認識しているようです。
猫は食べるかどうかを味覚より嗅覚で判断します。舌には人と同じく味を感じる細胞があり、苦味、旨味、酸味、塩辛さを感じることができるそう。旨味は肉のアミノ酸の味、酸味は獲物が腐った味と認識しているようです。
上唇
ヒゲが生えている柔らかい部分。表情筋があり、動かして表情をつくります。
糸状乳頭
舌の表面に喉に向かって生えるトゲ。体をなめるときはブラシ、食事ではスプーンの役割をします。
歯
歯は役割別に3種類で、永久歯は合計30本あります。
26本ある乳歯は、生後6カ月までに30本の永久歯に生え替わります。3種類の歯があり、門歯(もんし)は人の前歯と同様、肉を骨からこそげ取ります。犬歯(けんし)は獲物の脊髄を刺し、臼歯(きゅうし)は食べ物を細かく分解する役割があります。
26本ある乳歯は、生後6カ月までに30本の永久歯に生え替わります。3種類の歯があり、門歯(もんし)は人の前歯と同様、肉を骨からこそげ取ります。犬歯(けんし)は獲物の脊髄を刺し、臼歯(きゅうし)は食べ物を細かく分解する役割があります。
猫は野生時代から進化させてきた高い身体能力を持っている
一瞬で獲物を捕える瞬発力、不安定な木の上で身を潜めるバランス感覚など、野生時代から身体能力をとぎすませてきた猫。その過程で柔軟な筋肉や骨格を得て、華麗な身のこなしができるのです。
体長の5倍のジャンプ力
腰から後ろ足、かかとまでの骨格をバネにして、体長の約5倍の高さまでジャンプするといわれます。猫が高く跳ぶのは、高いところにいる鳥などを狩っていたから。
3〜5cm幅でも平気なバランス感覚
バランス感覚に優れているのは野生時代、木の上で休息したり獲物を狙って潜んでいたため。幅3〜5cmもあれば、多少足場が悪くてもラクラク歩けるといわれています。
関節の柔らかさゆえの柔軟性
猫は人よりも背骨の数が多く、それらをつなぐ関節もとても柔軟。そのため人ではあり得ないくらい、体をねじったり丸めたり、狭い隙間に入ってしまったりするのです。
猫の体のしくみや、五感・身体能力の秘密に迫りました。ぜひ、愛猫の顔や体のパーツを確かめながら、スキンシップを楽しんでみてくださいね!
監修/長谷川諒先生(きたじま動物病院)
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより
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