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【獣医師が解説】猫の鼻水と病気は関係あるの?主な原因と対処法!

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元気な愛猫が突然鼻水をたらし始めたら、びっくりしてしまいますよね。鼻水の症状が長引いたり、目ヤニや涙を伴ったりするときには、いったいどうしたらよいのでしょうか。今回は猫の鼻水の原因や対処法、病気との関連性や予防法について解説します。

原因究明の第一歩!猫の鼻水の色チェック

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普段あまり鼻水を垂らすことのない猫が急に鼻水を垂らしはじめたときは、体内に何か異常が起きている可能性があります。鼻水が垂れる原因は色や状態によって異なりますので、まずはよく様子を観察することが大切です。

透明な鼻水が出ている場合

にごりがなくさらさらとした透明な鼻水が出ているときは、季節性のアレルギーもしくは風邪などの感染症にかかっている恐れがあります。透明な状態の鼻水はアレルギーや感染症の初期症状だと考えられますが、一週間以上続いたり黄色く変色したりしてきた場合には、症状の進行を疑ったほうがよいでしょう。

黄色の鼻水が出ている場合

細菌やウイルスなどの異物が鼻の粘膜に付着すると、それを洗い流そうと鼻水が出てくることがあります。これらの異物と戦うために働くのが、身体の免疫機能です。免疫機能が白血球を送り込むことによって、鼻の粘膜で白血球と異物との戦いが始まります。この結果、異物や白血球は死亡して残骸を残し、その残骸によって黄色の鼻水が現れるのです。

緑色の鼻水が出ている場合

猫の鼻水の色をチェックした際には、粘り気が強く色の濃いものほど危険な状態にあると考えてよいでしょう。緑色の鼻水が出る理由としては、白血球や異物の残骸が増えていることが挙げられます。副鼻腔炎や伝染病などにかかっている恐れもありますので、注意が必要です。

ピンクや赤の鼻水が出ている場合

鼻水にピンクや赤い色がついている場合は血性鼻汁と考えられます。血性鼻汁は慢性副鼻腔炎などでも見られますが、鼻腔内腫瘍で高頻度で見られる重要な症状です。今まで症状のなかった高齢の猫で鼻水が持続している場合は注意が必要です。

猫の鼻水が出る原因5つ

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1:アレルギー

猫も人間と同様に、ハウスダストや化学物質、食品などによってアレルギー症状を引き起こすことがあります。これらのアレルギー物質に体が反応した結果、鼻炎を発症して鼻水がことがあります。アレルギーの代表的な症状として鼻水以外に「アレルギー性皮膚炎」があり、ステロイド剤などの投与や食事療法で改善を図るのが一般的です。

しかし、薬によって症状を緩和させることはできても、完全に治癒する方法は未だ解明されていません。アレルギーから猫を守るためには、猫がアレルギーを引き起こさないような環境を作ってあげることが大切です。

2:クリプトコッカス症

鳩の糞に多く存在しているとされるクリプトコッカスウイルス。このウイルスを何らかの経路から吸い込むことで、クリプトコッカス症と呼ばれる病気が引き起こされます。

主な症状としては、くしゃみや鼻水、食欲不振や元気のない様子が見られます。クリプトコッカス症は、猫同士だけでなく猫から人や犬にも感染する危険な病気です。もし愛猫がクリプトコッカス症を発症してしまった場合には、治療後は完全室内飼いにすることをおすすめします。また、室内飼育であってもベランダや近所に鳩が来るような環境であれば注意が必要です。

3:肺炎

肺炎は、ウイルス感染、細菌感染、アレルギー、誤嚥、異物の吸引などさまざまな原因で起こる病気です。主な症状は、咳や鼻水、くしゃみや発熱などで、呼吸困難によって重症化する恐れもあります。原因によっては鼻水が見られないこともありますが、咳や鼻水など複数の症状がみられる際は、早めに動物病院を受診するようにしてください。

4:副鼻腔炎

副鼻腔炎は、鼻の奥にある空洞に炎症が起こることによって発症します。くしゃみが出たり、粘り気のある緑色の鼻水が出たりするときには、副鼻腔炎にかかっている可能性が考えられます。

5:猫風邪

いわゆる猫風邪と呼ばれるものは、猫カリシウイルス感染症と猫ウイルス性鼻気管炎のことを指しているケースが多く、細菌のクラミジア感染症を含むこともあります。猫風邪を患っている猫のくしゃみや分泌液から感染し、水のような鼻水が止まらなくなったり、粘り気のある鼻水で鼻が詰まったりするのが特徴です。

ほかにも両目からドロッとした目ヤニがたくさん出るケースや、涙があふれるケースもあります。現在猫風邪のウイルスに対抗できる薬はなく、基本的には対症療法と猫自身の免疫力を高めることによって治療をおこなうことが多いです。

猫の鼻水が気になる場合の対処法とは

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アレルギーが原因の場合

何らかのアレルギー物質によって鼻水が出ている際は、なるべく早めに獣医師に診てもらうのがよいでしょう。

その他の病気の場合

アレルギー以外の理由で鼻水が出ており、あまりにも症状が頻繁に見られるときは早めに動物病院を受診してください。特に、発熱や食欲の低下、涙や目ヤニなど目の炎症が続いているときには、獣医師の診察を受けるのが好ましいです。

猫の鼻水を予防する方法はこれだ!

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完全室内飼い

屋外には鼻水が出る原因となる、たくさんのウイルスや細菌の感染を防ぐために、完全室内飼いにすることをおすすめします。愛猫を鼻水などの不快な症状や病気から守ってあげましょう。

定期的なワクチンの接種

猫風邪などのウイルスは、病気に感染している猫の鼻水や唾液、涙のなかに大量に含まれています。感染経路としては、猫同士の接触のほかにも人や物を介して感染してしまう可能性が考えられます。これらの事態を予防するためには、定期的なワクチンが欠かせません。

たとえ病気に感染してしまったとしても、ワクチンを接種しておけば症状が軽く済むことが多いです。

生活環境を整えること

アレルギー反応が原因の鼻水を防ぐには、猫がいる環境を常に清潔な状態に保ってあげることが大切。掃除機以外にも埃が舞わないために水拭きをし、猫のベッドなどをこまめに洗濯してあげるのも効果的です。

多頭飼いの場合は感染に注意して!

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多頭飼いしている家庭の場合、一匹が猫風邪などの感染症に陥ると、その猫の鼻水によってほかの猫が感染してしまう恐れがあります。もし一匹に鼻水を垂らすなどの症状が見られ、感染症の可能性があるときは、症状が治まるまでは部屋を隔離するなどの処置が必要です。

もし症状が気になるときは、早めに獣医師さんに診てもらうようにしましょう。普段から注意深く猫を観察し、ささいな変化にもすぐに対応できるようにしてくださいね。

出典元/『ねこのきもち』2017年12月号「猫カゼは人のカゼとは違うんです」(監修:弓削田直子先生先生)
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/子狸ぼん
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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