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【獣医師が解説】猫のフケは病気?原因と対策やケアグッズをご紹介!

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猫から出るフケは、少量でしたら正常な代謝活動といえますが、かゆみを伴っていたり脱毛が見られたりする場合は、病気のおそれがあります。今回はフケが出る原因や病気の種類、予防法やシャンプーなどのフケ対策グッズをご紹介します。

猫のフケってそもそも何?

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猫のフケが出る原理は、人と同じく新陳代謝。皮膚が生まれ変わるタイミングで、古い角質が剥がれたものが「フケ」となって現われます。被毛の色が濃い猫は、白いフケが目立つこともあるかもしれませんが、新陳代謝の一環として出てくるものなので、少量の場合はまったく問題ありません
しかし、妙にたくさん出る、かゆがっている、シャンプーをしてもフケが止まらない、などの症状が出ている場合は要注意。新陳代謝だけでなく、乾燥やストレス、病気などが原因でフケがでているのかもしれません。

フケがたくさん出る原因は何?

MIXの虎徹くん、ニヒルな表情♪
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先に述べたようにフケは新陳代謝の一環で出るので、「古い角質なら心配いらないのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし正常な代謝以外にも、フケの排出を伴うトラブルはたくさんあります。

乾燥

空気が乾燥していると、フケが出やすくなります。家の中で暮らしている猫だと、エアコンの乾いた空気が原因でフケが出ているのかもしれません。空気が乾燥しやすい冬だけでなく、一日中エアコンをつけている夏場も要注意です。
また、季節の変わり目などはフケが出やすいようです。

ストレス

ストレスを抱えていると体に異常が出やすくなり、フケも目立つようになります。ストレスはフケだけでなく、粗相をするようになったりグルーミングをし続けたりと、さまざまなトラブルを引き起こします。ストレスの原因を突き止め、解消してあげることが大切です。

体質

まれにフケが出やすい体質の猫もいます。新陳代謝が活発なのかもしれませんが、最初から「この子はそういう体質だから」と決めつけないようにし、他の要因や皮膚トラブルの可能性がないかをもう一度見直しましょう。必要に応じて病院を受診してみるなどの対応をすると安心です。

高齢化

高齢化により皮膚の状態が衰えてくると、皮脂が出にくくなるためフケが出やすくなります。高齢の猫は乾燥肌になりやすいので、よく観察してあげましょう。

栄養不足

栄養が不足していたり普段食べているフードが体に合わなかったりすると、フケが多く出てしまうことがあるようです。主食は栄養バランスが取れている総合栄養食を与えるようにし、その上で愛猫の皮膚や被毛の状態を確認しながら、さらに必要なものがあるかを検討すると良いでしょう。

上記の原因以外でたくさんフケが出る場合は、何らかの病気を患っているおそれがあるので要注意です。

フケの症状を伴う病気はこれだ!

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「疥癬(かいせん)」

疥癬(かいせん)は、ネコショウセンコウヒゼンダニというダニが寄生することで発症する皮膚炎です。疥癬に感染すると激しいかゆみを示すことが多く、皮膚は発疹やフケ、かさぶたがみられます。
疥癬になってしまった場合、治療方法はダニ駆除薬の投与です。もし同居猫がいる場合は感染するおそれがあるので、同時に投薬したほうがよいとされています。今まで使用していたタオルや毛布、ベッドなども消毒し、室内の清掃を徹底することで猫の周囲からダニを取り去ることも重要です。
また、ヒセンダニによる疥癬は感染症なので、人にも感染します。飼い主さん自身も十分に注意しましょう。

ツメダニ症

ツメダニという寄生虫に猫が寄生されると発症するのがツメダニ症です。ツメダニに寄生された部分から大量にフケが出たり、湿疹ができて脱毛してしまったりするのですが、猫自身はあまりかゆがらない傾向があるのが特徴です。ただ、人がツメダニに噛まれると強いかゆみと痛みに襲われます。
治療は主に殺ダニ剤の投与ですが、猫のベッドやクッションなどを清潔にして、ツメダニを追い出すことも重要です。

ニキビダニ症(毛包虫症)

strong>ニキビダニ症とは、猫の体に常在しているネコニキビダニが原因で発症する病気です。ネコニキビダニが毛穴に入り込み、皮膚炎を引き起こします。犬によく見られる病気ですが、猫でもまれに発症するようです。
ニキビダニ症を発症するとフケや脱毛の他、赤くただれたりかさぶたができたりする症状がみられます。治療は薬浴やダニ駆除薬の投与です。ニキビダニ症は、これといった予防方法はありません。ただ、ほかの病気が原因で引き起こされることがあるので、猫の住環境を清潔に保ち、健康に過ごさせることが大切です。

脂漏症

脂漏症は、免疫力や抵抗力の低下などにより、さまざまな皮膚トラブルが起こる病気です。乾燥してフケが出やすくなったり、逆に脂っぽく臭うようになったりしたら、脂漏症のおそれがあります。
脂漏症の原因はさまざまなので、症状にあった治療を行います。別の病気が原因の場合はその治療、寄生虫が原因の場合は虫の駆除、などです。

スタッドテイル

スタッドテイルとは、背中側のしっぽの付け根部分ある、脂を分泌する腺(尾腺)が炎症を起こす病気です。原因ははっきりしていないのですが、去勢をしていない若齢の雄猫に比較的よくみられることから、ホルモンの影響ではないかと考えられています。
症状は、尾の付け根のところの毛がべたべたかたまる、においがきつくなる、毛が抜ける、フケが出るなど。治療は主に消毒や薬の塗布ですが、未去勢の雄猫であれば、去勢手術を行う場合もあります。

ねこのきもち WEB MAGAZINE 「病気・症状データベース(スタッドテイル)」

「皮膚糸状菌症」

皮膚糸状菌症は、通称猫カビとも言われている、皮膚に常在する真菌である糸状菌が原因で発症する病気です。温度・湿度の上昇などにより繁殖し、不衛生な生活環境や猫の免疫力の低下などが原因で皮膚病を引き起こします。
症状は主に耳周辺・手・足などに起こる円形の脱毛。かゆみは強くない場合が多いようですが、悪化すると赤みのある発疹やフケ、かさぶたが見られます。治療は外用薬や抗真菌剤を含むシャンプーなどです。住環境も殺菌が必要なので、猫ベッドなどの洗えるものは、漂白剤を使って殺菌しましょう。
皮膚糸状菌症は、菌を持っている猫と接触することで感染します。母子感染も多く、大半の発症が子猫期。保菌猫がいる場合は触ることで感染する可能性があるので、同居猫や飼い主さんも注意が必要です。

ねこのきもち WEB MAGAZINE 「病気・症状データベース(皮膚糸状菌症)」

「アレルギー」

食べ物に含まれる成分に反応する食物アレルギーや、ノミの唾液に反応して背中の脱毛症状がみられるノミアレルギー、ほこりや花粉などの環境中のアレルゲンを体に取り込むことで発症するアトピー性皮膚炎などがあります。
今まで健康だった猫でも突然アレルギーを発症することがあるので、愛猫の様子をよく観察することが大切です。

ねこのきもち WEB MAGAZINE 「病気・症状データベース(ノミアレルギー)」

皮膚糸状菌症や疥癬など、猫から人に感染する病気に飼い主さんがかかった可能性がある場合は、皮膚科で「猫を飼っている」ことを伝えれば、診断がスムーズになるでしょう。

毎日できるフケ予防法

アメリカンショートヘアのみゃーくん、ブラッシングがきもちよさそ~!
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たくさんのフケが出た場合、まずは獣医師さんに相談してみましょう。「なぜ猫からフケがたくさん出るのか」は、素人では原因の究明が困難なので、獣医師さんの判断を仰いだ方が賢明です。病気なのにシャンプーで洗いすぎると皮膚炎が悪化するなど、対処法を間違うと治らないどころか病状が進行する場合もあるので、しっかりと原因を突き止めてから対処に進むべきです。

また、普段からフケが出にくくなるように予防することも大切です。毎日できる予防方法をご紹介します。

湿度調節

乾燥が気になる季節は、加湿器で湿度調節を行いましょう。部屋を加湿することによって乾燥から肌を守り、ウイルスの活性化を抑えることもできます。

ストレス解消

猫のストレス原因はさまざまです。飼い主と遊ぶ時間が充分でない場合や、引っ越しや新しい猫を迎えたことなどによる「環境の変化」もあります。引っ越しなどではなるべくストレスを与えないように、引っ越し前の愛用品をそのまま使ったり、新しい猫との生活環境を分けたりと工夫して、ストレスを与えないように心がけましょう。

よその猫に触ったら、手洗い必須!

家に帰ったら、愛猫に挨拶する前に手洗いをしましょう。よその猫を抱っこした場合は、服を着替えることもお忘れなく。愛猫をウイルスや細菌などの感染から守ることができます。

ブラッシング

毎日のブラッシングも、フケの予防やすでに出てきているフケに効果的です。フケだけでなく、皮膚の血行促進やマッサージの効果も期待できます。ポイントは優しく行うこと。押しつけるように強くブラシがけをすると、皮膚が傷ついてしまうことがあります。

フケ対策のケア用品も活用!

マンチカンのゆずくん、お風呂でほっそり♪
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フケがたくさん出てしまった場合、ご家庭でできる対策ももちろんあります。代表的なのが、「シャンプー」と「ブラッシング」です。こういったお世話の際、使用するケア用品は少しこだわることをおすすめします。

ブラッシング

ブラッシングの頻度は、基本的に毎日です。特に長毛種の猫には、ブラッシングが欠かせません。ブラシは愛猫の毛質や毛の長さ、毛量などに応じてコームやスリッカー、ピンブラシ、獣毛ブラシなど使いやすいものを選ぶと良いでしょう。静電気が起きにくく、肌の刺激が少ないものが適しています。

シャンプー

猫の場合、シャンプーは必ずしてあげるべきお世話ではないのですが、フケが多かったり被毛が汚れたりしたら、シャンプーをしてあげた方が良いかもしれません。シャンプーをする際は、刺激が少ない猫用フケ防止シャンプーを選びましょう。皮膚に異常があるときは、獣医師にシャンプーを選んでもらうのもいいですね。
ただし、猫はもともと水に濡れることそのものを嫌うことが多いです。いきなりシャンプーをしようとするとパニックになることもあるので、日頃からシャワーの音に慣らしたり足先だけなど部分的に洗うことからトライするのが無難です。

フケは日常生活を送る中で、自然と出てくるものです。しかし、場合によってはそのフケは皮膚病を教えてくれているサインかもしれません。愛猫の様子をよく観察し、日々触れ合いながら健康チェックを行いましょう。スキンシップをすることでコミュニケーションがとれ、信頼関係もより強くなっていきますよ。

参考/「ねこのきもち」2016年4月号『脱毛、かゆみからニキビまで 皮膚の病気&トラブル』(監修:北川犬猫病院院長 三枝早苗先生、北川犬猫病院獣医師 笠井智子先生、北川犬猫病院獣医師 後藤慎史先生)
   「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『病気・症状データベース(皮膚・アレルギー)』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/higarina
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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